石田昌宏の発言 (沖縄及び北方問題に関する特別委員会)

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○石田昌宏君 先般行われました委員派遣について、その概要を御報告申し上げます。
 去る二月十五日から十六日までの二日間、沖縄県に赴き、同県の振興開発問題等に関する実情を調査してまいりました。派遣委員は、江崎委員長、末松理事、藤本理事、秋野理事、紙委員、儀間委員、そして私、石田の七名です。
 我が国の南西端に位置し、全国有数の島嶼県である沖縄県では、昭和四十七年五月の本土復帰後、三次にわたる沖縄振興開発計画と、それに続く沖縄振興計画に基づき、本土との格差是正や沖縄の自立的・持続的発展のための各種施策が実施されてまいりました。平成二十四年の沖縄振興特措法改正後は、沖縄県が主体的に定めた沖縄二十一世紀ビジョン基本計画に基づき、国、県、市町村が一体となって、各種の振興施策が実施されております。
 沖縄県には本島のほかに三十九もの有人離島があることから、人口規模や経済規模が小さいという不利な条件をいかにして克服し、それを沖縄のみならず我が国全体の利益につなげていくかが沖縄振興の課題の一つとなっております。有人離島の中でも石垣島を始めとする八重山圏域は、中国や台湾と近接する国境離島であり、我が国の領土や海洋権益保全の上で重要な役割を果たしております。
 以上に鑑み、今回の派遣では沖縄本島のほか八重山圏域の中心である石垣島を訪問することといたした次第です。
 以下、調査の概要につきまして御報告申し上げますが、詳細につきましては、お手元に配付されております報告書により御承知願いたいと存じます。
 初日は、まず沖縄本島、恩納村に立地する沖縄科学技術大学院大学を訪問し、ドーファン理事長兼学長から概況説明を聴取し、意見交換を行った後、大学構内を視察いたしました。平成二十四年九月の開学以来、国際色豊かな五十一名の教員の下で活発な研究教育活動が行われており、小規模ながら国際的な評価も年々上がっているとのことでした。
 続いて、うるま市に立地する沖縄IT津梁パークを訪問し、沖縄県商工労働部から概況説明を聴取し、また、同施設入居企業の一つである株式会社レキサスから、同社の活動内容等を聴取した後、意見交換を行いました。IT津梁パークは本島経済の中心である那覇市からはやや離れているものの、官民一体となった管理・運営が功を奏し、入居を希望する企業が後を絶たず、今後とも沖縄における情報通信産業の振興を牽引する施設として発展する可能性のあることが実感できました。
 その後、石垣島に移動し、石垣市、竹富町及び与那国町の一市二町により構成される八重山市町会から要望を聴取した後、八重山圏域の行政関係者、観光、農林水産業、教育、医療、酒造など地元の関係団体の方々と懇談を行いました。八重山市町会からは、国立自然史博物館の建設など計九項目の要望をいただきましたが、国境離島である八重山圏域の振興を図ることが沖縄のみならず我が国の繁栄の上でいかに重要であるのかがよく認識できました。
 二日目は、まず、石垣市新港地区に係留中の巡視船「たけとみ」の船内において、石垣海上保安部から、同部の体制や尖閣諸島周辺海域における警備活動状況などについて説明を聴取し、意見交換を行うとともに、巡視船内を視察いたしました。常態化している尖閣諸島周辺海域での外国公船の航行に対しては適切に対応しているとのことであり、同保安部による領海警備等の活動が我が国の領土保全や海洋権益の確保においていかに重要であるかが改めて認識できました。
 その後、同地区内に所在する船艇倉庫の屋上から、旅客船ターミナル整備事業を視察するとともに、石垣港湾事務所から石垣港の利用状況、港湾施設の整備状況などについて説明を聴取いたしました。二年後の平成三十年には大型クルーズ船に対応できる旅客船ターミナルが完成する予定であり、更なる観光客の増加が期待できるとのことでした。
 続いて、石垣市水産加工施設を訪問し、石垣市及び八重山漁業協同組合から施設概況のほか、八重山圏域の水産業をめぐる課題などについて説明を聴取するとともに、施設内を視察いたしました。同施設は沖縄初の複合型水産加工施設であり、新製品の開発にも取り組んでいるとのことでした。
 その後、石垣島製糖株式会社を訪問し、石垣島における基幹作物であるサトウキビから作られる原料糖の製造工程を視察するとともに、同島における原料糖製造工程を一手に担っている同社が抱える課題などについて説明を聴取いたしました。昭和三十六年に建設された製糖工場は老朽化が進んでおり、工場が操業を停止すれば、石垣島のサトウキビ生産農家に甚大な影響が及ぶとのことでした。
 続いて、八重山肥育センターに移動し、JAおきなわから、施設の運営状況などについて説明を聴取いたしました。石垣牛はブランド牛として高値で取引されている一方、増大する需要に生産が追い付かず、素牛の仕入価格も上昇傾向にあるとのことでした。
 最後に、平成二十五年三月に供用が開始された新石垣空港において、石垣市から利用状況などについて説明を聴取するとともに、空港施設を視察いたしました。供用開始後は旅客数もかなり伸びており、特に羽田路線の旅客数の増加が顕著であるとのことでした。
 今回の派遣で訪れた沖縄科学技術大学院大学及び沖縄IT津梁パークにおいては、科学技術及び情報通信産業の振興を通じて、民間主導による自立型経済の構築に向けた取組の成果が表れていると感じた一方で、施設整備、沖縄県経済や高度人材育成への貢献といった面では、国による支援が引き続き必要とされているとの思いを致しました。
 また、石垣島を始め八重山圏域については、地理的に不利な条件を抱えつつも、好調な観光リゾート産業に支えられ、全体としては着実に振興が図られておりますが、地元からの要望をしっかりと踏まえながら、離島に人が住み続けられる条件を整えることが重要であると改めて認識をいたしました。
 離島振興を含む沖縄振興の更なる進展に資するためにも、今回の委員派遣の成果を踏まえて、当委員会において十分な議論を行い、国の諸施策に適切に反映されるよう尽くしていくことが重要と考える次第であります。
 報告を終わるに当たり、御協力をいただきました内閣府沖縄総合事務局を始め国の関係機関、沖縄県、石垣市、八重山圏域の関係者の皆様及び各視察先の皆様に厚く御礼を申し上げます。
 なお、報告書につきましては、本日の会議録の末尾に掲載されますよう、お取り計らいをいただきたいと存じます。
 以上です。

発言情報

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発言者: 石田昌宏

speaker_id: 31166

日付: 2016-03-15

院: 参議院

会議名: 沖縄及び北方問題に関する特別委員会