吉田耕三の発言 (議院運営委員会)
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○参考人(吉田耕三君) 吉田耕三でございます。
本日は、所信を述べる機会をいただき、誠にありがとうございます。よろしくお願いいたします。
国家公務員制度は、国の行政の円滑な運営を確保するための基盤となる重要な制度であります。戦後、憲法において公務員は全体の奉仕者と規定され、これを受けて、公務の民主的かつ能率的な運営を国民に対して保障することを目的とした国家公務員法が制定されました。人事院は、この国家公務員法を実施するための中央人事行政機関として設置され、人事行政の公正性の確保及び労働基本権制約の代償機関としての役割を担うとともに、中立第三者的な人事行政の専門機関として、調査研究や諸施策の実施などの役割を担ってきています。
したがって、人事院を構成する人事官には、全体の奉仕者たる国家公務員としての強い自覚と高い倫理感が求められるだけでなく、職員の利益保護の視点を持ちながら、広く国民各層や関係各方面の御意見を伺いつつ、誠実かつ公正に職務に当たることが求められていると考えます。
公務員制度については長年その改革が重要課題とされてきましたが、平成二十六年の春に、社会経済情勢の変化に対応することと公正な人事行政や労働基本権制約の代償機能を確保することとの両面に配慮した国家公務員法の改正が行われました。今後は、成績主義原則の下、公務員が使命感を持って全力で職務を果たすことができるよう、有為な人材を確保し、適切な処遇や勤務環境を整備していくことが重要となりますので、人事院としては、法律に定められた機能分担の下、その役割をしっかりと果たしていく必要があると考えています。
私は、昭和五十年に人事院事務総局に採用され、国家公務員の人事行政に関わってまいりました。平成二十四年四月からは、人事官として、各府省の人事管理に接してきたこれまでの経験を踏まえ、給与の地域差や高齢層職員給与の是正を図る給与の総合見直し、フレックスタイム制導入などによる柔軟な働き方の推進などの各種の制度改正等を円滑に実施できるよう取り組みました。また、我が国の公務員制度に対する国際的な関心に応えるべく、JICAの行う協力業務の一環としてのベトナム政府幹部職員研修への協力など、専門機関としての国際貢献にも積極的に取り組んでまいりました。
今日、少子高齢化等、行政を取り巻く環境が大きく変化する中にあって、行政に期待されるところも大きく、公務や公務員が果たすべき役割の重要性は増していると思いますが、一方で、国民の公務や公務員に対する目には引き続き厳しいものがあります。したがって、公務員は、国民の行政に対する信頼を得るように、全体の奉仕者としての自覚を常に持って、自らの専門性を高めながら、セクショナリズムに陥ることなく、各府省の行政を積極的に展開していくことがこれまで以上に求められています。
人事院としても、採用試験や職員の処遇確保だけでなく、適切な人事評価、研修機会の充実、長時間労働慣行の見直し、女性登用の推進、中高齢層職員の活用や定年延長など、職員の士気が上がるような人事環境を実現するための様々な課題について、国民の理解を得ながら、着実に取り組むことが求められていると考えます。
仮に人事官に再任されました場合には、国民の代表である国会での議論を始め、国民各層や関係各方面の御意見に謙虚に耳を傾けながら、お二人の人事官と協力して、微力ではありますが、最善を尽くして適切な公務員人事管理の実現のため努力してまいりたいと存じます。
以上、簡単ではございますが、私の所信を述べさせていただきました。
本日は、このような機会を与えていただき、ありがとうございます。