吉田耕三の発言 (議院運営委員会)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○参考人(吉田耕三君) 人事官に就任して四年が経過しているわけですけれども、人事官の仕事というのは、人事院会議で、他のお二人の人事官、実際には総裁ともう一人の人事官と三人でいろいろ合議をして決めていくということですので、何かやったことが私の一人の成果ということではないということをあらかじめ申し上げたいと思いますが。
そういう中でも、今所信でも述べましたように、この間、給与について申しますと、やはり総合見直しということで、給与の世代間の配分、高齢層の給与が若い人に比べて、特に民間との関係で高齢層が高いんじゃないかというような問題、あるいは、地域における給与、公務員は全国一律の俸給表で適用されていますから同じ給与をもらうわけですが、民間の方の地域差が随分大きくなってきているので、そういうものに十分対応できていないのではないかと。特に、地域では公務員給与が高いという御批判もいただいています。
そういったことに対してどう対応していくのかということは、制度自体が破綻しているということではなくて、周りの環境が変わっていって、結果として制度が順応できていないというようなケースだと思いますので、そうすると、そういう点についてはやっぱり積極的に基本的な部分に立ち返って改革をしていく必要があるんじゃないかということで、よく議論をして、昨年の四月からの給与の総合見直しのようなものに着手できたと。
あるいは、フレックスタイム制というものについても、昨年勧告をしてこの四月から実施することになるわけですけれども、やはり、長年、公務の職場というのは、全員そろって一斉に仕事をすることで公務というのはうまく回るというふうに思って進んできたわけですけれども、柔軟な働き方によってワーク・ライフ・バランスを進めるとか、あるいは多様な人材を得られるとか、新しい価値観が出てくる中で、やはり働き方についても変えていくのがいいんじゃないかというようなことでかじを切ったわけですね。
そういう意味でいうと、やはり新しい価値観といいましょうか、状況の変化に対応した人事行政を展開していくという意味ではそれなりのことはやれたのかなというふうに思っております。
もう一つ、今後の課題でございますけれども、実は、この間の退職管理の変更といいましょうか、昔の早期退職慣行がなくなって皆さん長期在職して定年まで働いていくということ、それと同時に採用の抑制というようなことがありましたので、結果として、今の公務員の人員構成を見ますと、四十歳代以上の人が従前より物すごく増えて、二十代、三十代の人は従前より非常に少ないという構成になっております。
ですから、今後十年、二十年間、働き盛りのベテランの人が多く退職していってその後を担う人たちは数が少ないというようなことが想定されておりますので、言わば行政の質を維持するという観点でこれを人事管理上どういうことができるのか。それは、例えば処遇の問題もあるでしょうし、研修の問題もあるでしょうし、あるいは中途で人を採るというふうなこともあるでしょうし、様々な人事施策についてこれから検討していくのが大きな課題かなと思っております。
それからもう一点は、国際協力でこの四年間も一定の働きをさせていただきましたけれども、なおやはり日本の公務員制度に対する関心が高うございますので、そういう点でも、日本の公務員制度の経験というものがうまく活用できる機会があれば積極的にやっていきたいというふうに思っております。