荒井達夫の発言 (憲法審査会)
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○参考人(荒井達夫君) これは先ほどちょっとお話ししました。私は非常事態と憲法という資料を作ったんですけど、そのときに感じたのは、現行法が執行されてない、全然執行されてないというのは変だな、東日本大震災でも執行されていなかったのは何でなんだろうと。やっぱり使い勝手が悪いというところがあったんじゃないかと思っていたら、そういうことを言っている政府部内の人たちが確かにおりました。
ただ、それを一生懸命やっていくと、どんどん強い内閣ばかりになっていっちゃう。強い内閣、強い内閣になっていく。だけど、強い内閣には強い国会が対応しなければなりません、権力分立という意味では。それじゃないと民主国家は成り立ちません。そこのことをきっちり考えなきゃいけないというのが、議会拒否権制度を研究しなきゃいけないということです。その場合に、内容としては委任政令の統制というのが非常に重要になってくるだろうと。災害対策基本法もそうですし、ほかの非常事態の規定ももちろんそうなってくると思います。
それから、非常事態に対応するためには、通常時から強い国会であらねばならぬと私は思います。そこのところの研究が必要だと思います。そうでなければ人権保障というのが物すごくおろそかになる。
特に、経済的な自由というのは積極的に制限する必要というのはあるかもしれません、災害のときには。道路を閉鎖したり、自動車を排除したり、場合によっては家を壊してもらって協力してもらうとかということもあるかもしれません。でも、精神的自由、報道の自由とかというものは、これは絶対にやってはいけないんじゃないかというのが私の思いです。それをやってしまったら民主主義国家というのは終わってしまうんじゃないかというような危機感すら感じます。そのためにこの議会拒否権というのは検討されるべきではないかと思います。