武見敬三の発言 (厚生労働委員会)
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○武見敬三君 これは、精神科医療の先生方にとりましてはまさにちょっとコペルニクス的な転換を図っていただくようなところがあるやに思います。
従来、確かに躁うつ病のような患者さんが残念なことに自殺をされるというケースも多く、こうした形での精神科医療からの研究というものがあり、それが非常に重要であることは変わりません。しかしながら、実際にそうした躁うつになるきっかけもまた社会的な要因の中から様々につくり出されていく、その社会的要因も時代によって大きくいろいろと異なってくる、また地域によっても異なってくる。
こういうのは、例えば愛知県なんかを見ますと、やっぱり被雇用者の中の自殺の占める割合が非常に高い。それから秋田県に行けば、高齢者の自殺の占める割合が自殺率の中でやっぱり高いと。こうやって様々な地域の特性があります。また都市部においても、それぞれ東京の中でも、二十三区見ても、足立区のようなところとそれから世田谷区のようなところではまた違った状況がございます。
こういったことをきめ細かくきちんと政策学として把握をして、そしてそれを精神科医療そして神経科医療といったようなものとしっかりと結び付けて、その科学的所見というものを体系的にこれからつくり上げていただくことがこのシンクタンクの我々が期待するところであります。
それを実際にやっていただく上において、実際に、じゃ本当にそれをやっていただけるかどうかという点についてはまだまだちょっと私は心配なところがございます。
これは、例えばこの自殺対策のための戦略研究というのは、平成十七年から二十一年度までについて、五年間で十億ぐらいのものの財源で実際にそちらのセンターの方に付与されております。ただ、受皿は、財団法人精神・神経科学振興財団というところが受皿になっていて、そして、その受皿となった財団の規約の中には、第三条の三で、評価委員会が提出された研究申請書を事前評価して採択するとともに、財団理事長の求めに応じて、戦略研究課題並びに追加複合研究について、毎年提出された研究報告などに基づき第三者の立場から専門的、学術的及び行政的観点において総合的に評価し、財団理事長に報告するという項目があるにもかかわらず、この第三者の評価委員会というものが途中で開かれなくなってしまって、その後、実際にその評価委員会の報告書が出されないままに、十億も使った研究というものの成果というものに対する評価がこの実際の財団によって行われていない。これは、実際こうした税金を使った厚労科研費というものの支出の在り方としては、私は甚だ問題があるというふうに思えてなりません。
したがって、このようなことが実際なぜ起きたのか、この点についてはきちんと御説明を受けておく必要があると思いますけれども、この点についての説明を受けておきたいと思います。お願いをいたします。