武見敬三の発言 (厚生労働委員会)
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○武見敬三君 ちょうど二〇〇〇年の沖縄サミットのときには、同時に、その年の九月でしたか、国連総会でMDGsが、世界開発目標が採択をされました。このサミットでの日本の沖縄感染症対策イニシアチブというのとそれからMDGsが新たに採択されたことが相乗効果をつくり出しまして、そして、その翌々年になりますけれども、二〇〇二年に世界基金という、エイズ、結核、マラリアに対する基金が創設されることになりました。この経緯の中で日本の果たした役割は物すごく大きかったんです。したがって、G7、G8という場所を使うと非常に大きく国際社会に貢献できるということが過去の事例で示されています。
今回、全く同じです。昨年の九月にその持続可能な開発目標であるSDGsが採択をされて、その後、最初に開かれるG7サミットがG7伊勢志摩サミットです。したがって、これをどう外交的に相乗効果をつくり上げて具体的な成果を世界基金を創設したときと同じようにつくり上げるのかというのが、私は今回の我が国の最高の外交チャレンジだと思う。
それをやるときに、じゃ、何が具体的な成果物になり得るかとおっしゃると、まさにエボラ出血熱の教訓を踏まえて、今国際社会というのは、WHOの対応が出遅れた、それにはどうもWHOの構造的な問題がそこにはある。したがって、WHOが危機管理の体制を強化するためにどれだけ改革をしなければならないのかと。それについての議論をどう我が国が提言していくことができるのか。
そしてさらに、今度は、WHOでは解決できなくなったような場合にあらゆる国連の組織機関と連携をして、国連の下で大きく二国間の協力や民間との連携も踏まえた形の総合調整のメカニズムを危機管理体制として構築をして、そして小規模なところから大規模なところに至るまで危機管理に対してきちんと対応できるような、まさにコミュニティーからグローバルに至るまでの危機管理体制をいかにアーキテクチャーするか、つくり上げていくのかということが今最大の課題になっている。これをまさに外交課題として取り上げて、我が国が主導してこのG7の場を通じてこのような危機管理体制を構築する役割を果たすことができれば、沖縄サミットに次ぐ我が国の新しい具体的な成果物になることはもう明白であります。この外交チャンスを是非私は我が国に生かしてもらいたい。
そして、それによって、二十一世紀、確実に動物由来の感染症がこれからどんどん広がってきます、それが、従来は風土病でその一地域の中だけで収まったものが、人の移動がかくも大きく頻繁にグローバルに行われることになった結果として、こういった風土病で危険なものが一気に世界に蔓延するという時代に、二十一世紀、入りました。しかし、その対応策はまだしっかりとこの国際社会の中でできておりません。それをいかに構築するかというのはまさにグローバルなガバナンスの問題であります。そして、政治的なリーダーシップの問題であります。それを、いよいよこの人類社会はこうした問題に真正面から取り組まなければならなくなったというのがこの感染症に関わる危機管理の問題だと私は考えます。
このときに実は難しい問題は、ファイナンシングの問題でもあるんですね。これは、危機管理の問題についてどこまでどういう形でお金をつくり出すかというのは難しい。WHOの方ではコンティンジェンシー・ファンド・フォー・エマージェンシーというファンドをつくって今やり始めているけれども、規模は小さくて、WHOで対応できる範囲のファイナンシングにとどまっている。しかし、それ以上の大きな規模の感染症拡大になった場合にどうやってファイナンシングをするのかという仕組みはまだできていない。
これを今、世界銀行がチャレンジしている。日本もサポートすべきだと思います。この点についての現在の世銀での検討状況等について御説明をしていただければ助かります。