太田房江の発言 (厚生労働委員会)
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○大臣政務官(太田房江君) お答え申し上げます。
戦傷病者の方々は、さきの大戦におきまして傷を負われたり疾病にかかられたりしたということで、現在もなおその傷病で御苦労をされているというふうに認識をいたしております。
戦傷病者の方々の現状といたしましては、恩給法の増加恩給や戦傷病者戦没者遺族等援護法の障害年金等を受けている方の人数で申し上げますと、人数が最も多かった昭和三十九年度、このときは約十四万七千人の方がおられましたが、現在ではこれが七千七百人に減っているということでございます。ただ、この七千七百人の方がまだ御労苦続いておられるということは大切なことであり、またこの方々が平均年齢九十二歳という御高齢になっておられるということで、引き続いて御支援をしていくことが必要というふうに考えております。
戦傷病者の方への施策としては、まずその障害の程度に応じて、恩給法に基づく増加恩給と、戦傷病者戦没者遺族等援護法に基づく障害年金等の支給を行わせていただいております。また、戦傷病者特別援護法に基づきまして、療養の給付、補装具の支給また修理等を行わせていただいておるほか、全国に戦傷病者相談員を配置いたしまして、戦傷病者の生活上の問題等について相談に応じることで御支援を行っているところでございます。
さらに、戦傷病者及びその御家族が体験した戦中戦後の御労苦、これを次世代に伝えること、これは戦後七十年を経て大変大きな施策の一つになっているわけですけれども、平成十八年三月には都内の九段にしょうけい館という継承をしていくための建物を造りまして、その中に戦傷病者やその御家族の御労苦をありのままにお伝えする実物の資料や証言の展示、それから野戦病院ジオラマや図書、映像などの閲覧提供等を行わせていただいております。
私もこのしょうけい館行ってまいりました。本当に子供たちが、小中学生が主な来る方々なんですけれども、実はアメリカと戦争をしたことを知らなかった子供たちとか、あるいはそのジオラマの前でたたずんで涙を流し始める子供たちとか、また水木しげるさんという方は戦傷病者でありながらあの立派な作品を残された方でございますが、その作品を前にして本当に知らなかったという声を発する子供たちとか、館長さんのお話を伺いますと、この継承の難しさとともに継承の重要性を感じたところでございました。
こういうことで、これに併せて今回御審議をいただいております戦傷病者等の妻に対する特別給付金等の施策を講じることによって、全体として戦後御苦労されてきた方々に対してその御労苦に報いる施策を展開しているわけでございます。
平成二十八年度の予算においてでございますけれども、戦後七十年が経過をして戦傷病者の方が御高齢化される中で、さきの大戦の記憶を風化させることなく次の世代へ継承していくことの重要性が高まっているということを踏まえまして、しょうけい館の展示内容の充実、地方展の開催等を通じまして、小中学生、高校生等の若い方々に来館促進を図っておりますほか、戦傷病者の戦中戦後の御労苦を後世に残すために証言映像の収録を迅速化する努力を行っております。また、戦傷病者等の経験を語り継ぐ語り部の育成、これを行う事業を始めたところでございます。
このように、厚生労働省といたしましては、全体の取組を通じまして、引き続いて戦傷病者及び御家族への支援とその御労苦の次世代への継承を進めてまいりたいと考えております。