柳沢香枝の発言 (厚生労働委員会)

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○参考人(柳沢香枝君) お答えいたします。
 既に御議論されましたように、アジアの開発途上国におきましても高齢化が急速に進んでいる中で、やはり日本のこれまでの高齢化対策の経験というものが非常に注目されているところでございます。
 先ほどから御説明がありました、タイの高齢者介護の例について御紹介いたしたいと思います。
 タイは、現在六十五歳以上の人口が一〇%ということで、既に高齢化社会に入っております。タイは一応ユニバーサル・ヘルス・カバレッジは達成はしておりますけれども、経済レベルは一人当たりの所得が六千ドル前後ということで、いわゆる豊かになる前に高齢化が進んでいる社会と言うことができます。
 これまでタイ政府は、タイの社会あるいは文化、宗教といったものも背景に、家族が在宅でケアするということを地域社会が支えるというシステムを構築しようとしてきておりまして、既にコミュニティーのボランティアを百万人育成いたしまして、高齢者の健康維持やリハビリを進めてきているところでございますが、更にこれを体系的、専門的にしていくというニーズがございます。そのためには、ボランティアに加えて公的なサービスの導入が必要ということで、現在JICAが実施しておりますプロジェクトにおきましては、厚生労働省の御協力をいただきながら、日本の地域包括ケアシステムのノウハウを生かした協力をしているわけでございます。
 具体的には、将来ケアマネジャーとかケアワーカーになる専門的な人材の育成とか、あるいは各地域の実情に合った介護サービスのモデルを構築中でございます。現在はパイロット事業として実施しているわけでございますけれども、これを基に財政的にも持続可能な介護制度を対外に提案する計画でございます。
 このようなニーズはタイのみならず、周辺のアジア諸国でもこれから高まってくることと思われますし、タイの場合も、現在は前期高齢者が中心でございますけれども、今後は後期高齢者の増加あるいは単独世帯、独り暮らしの高齢者の増加、更に認知症等の増加が予想されますところ、更に高度な専門性を有する人材の育成ですとか制度の設計というものが今後の課題になるというふうに考えております。

発言情報

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発言者: 柳沢香枝

speaker_id: 14712

日付: 2016-05-19

院: 参議院

会議名: 厚生労働委員会