佐藤進の発言 (厚生労働委員会)
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○参考人(佐藤進君) 今御質問いただいたのは、多分、今日の委員会に向けて私が何年か前に書いた資料に基づいて、私も、先ほどの発言とは違うところから、違うフォーカスで御質問いただいてちょっと戸惑っておりますけれども、私、実はこの障害福祉の仕事の入口は、障害を持つ小さな子供の通園施設で長年施設長やあるいは理事長をしておりましたけれども、その施設は、いっときは早期発見、早期療育の要望に応えて、毎年多くの待機児童を出すほど何というか繁盛していたんですけれども、考えてみると、子供たちがここしか行く場がないというのはおかしな話だというところに思い当たりまして、もう今から振り返りますと二十年近く前ですけれども、自ら関わっていた施設を閉鎖できるような地域づくりを進めようと、良い施設ではなくて良い地域をつくりたいということで仕事の方向性をスイッチいたしまして、具体的には我々が関わっているこの通園施設を閉鎖するということを目標にしたいと。
その目標は十年前に達成できまして、その分、障害を持つ子供たちが我々の地域では保育園や幼稚園で受け入れられ、それなりの支援を受け、そこに知識や技術のあるかつての通園施設の職員、私どもの法人の職員が支援に行くという形でそれが定着してきました。
しかしながら、特に、具体的に言えば、発達障害者支援法が制定された当時から急速に、かつての障害児の通園施設、大小の通園施設が衣替えをしました児童発達支援センターと言われるところに、箇所数も急速に増えまして、利用児も急速に増えるという現象が生まれてまいりました。そんな中で、我々は一体やってきたことが間違っていたのかどうかということを検証しなければならないんですけれども、障害のある子供たちが適切な発達支援を受けることは極めて重要である、しかし、その場所が障害のある子供たちだけが集まる施設でなければならないという理由はないはずだということを改めて確認して、障害のある子供たちが地域で育てるような地域づくりに取り組んでいこうと。私の次の世代、次のというか、一回りないしは二回り若い世代が現在私がかつて理事長をしていた法人を引き継いでくれていますけれども、彼らも同じようにして引き続き努力をしてくれています。
そんなことと、もう一つは、先ほどありました放課後等デイサービスに関してですけれども、先ほどおっしゃったように、事業停止の勧告をあるいは命令を受けたところが少なからずあるというふうに、これまた、できてまだほんの数年の制度であるにもかかわらず、今や全国で六千か所という急速な勢いで、というか、ほとんど考えられないような勢いで増えております。確かに、障害のある子供たちが学校を終えた放課後あるいはまた長期の夏休み等の休暇期間中にどこでどういうふうに過ごすのかということは大きな問題でありまして、そこに支援が必要だと。そのことを家庭が全部かぶってしまうのは非常に負担が大きいということは事実としてありますけれども、しかし、その場所が障害のある子供たちだけが集まる場所で必ずしもある必要はないだろうと。
例えば、現在、二万五千か所のいわゆる一般の子供の放課後児童支援のための学童保育の場所がありますけれども、そこが一か所一人障害のある子供を受け入れてくれたら、あるいは二人受け入れてくれたら、もう現在六千か所もあるような放課後デイサービスの問題は解決に近づくわけです。ですから、放課後デイサービスという形で展開するのではなくて、いわゆる一般の学童保育が障害のある子供たちを積極的に受け入れていくという方向で施策を整備すべきだというふうに考えています。
ところが、この放課後デイサービスは、今度専門性が必要だということで何とか生き延びようとしていますけれども、正しい意味でこれらが役割を終えて、いわゆる一般的な学童保育の場所で障害のある子供たちが時間を過ごすことができ、さらにまた、その子たちの発達に資するような取組が行われるようになることを切に期待しています。
以上です。