磯谷文明の発言 (厚生労働委員会)
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○参考人(磯谷文明君) 御質問ありがとうございます。
まず、一つ目の一時保護を特に挙げていただきまして、司法審査のことをおっしゃっていただきました。まず、そもそもやはり一時保護というのは権利制限になりますので、司法審査があるというのは望ましいと思っておりまして、日弁連としても以前から必要性を主張していたところです。ただ、平成二十三年のときにやはりこの点問題になりまして、そのときに、まだやはり解決しなきゃいけない問題がかなりあるだろうということになりました。
まず一つは、やはり、先ほど裁判所がやってくれれば少し児童相談所が楽になるんじゃないかというような話がありましたが、もちろん裁判所に持っていく、申立てをするのは児童相談所になるわけで、そうすると、児童相談所が何もやらなくても裁判所がやってくれるのではなく、申立てをしなきゃいけない。さらには、裁判所は当然司法機関ですから、資料をしっかり集めて主張しないと納得をしてくれないわけなんですね。かつ、申立てして認めてくれればそれはそれでいいんでしょうけれども、もし却下された場合には親との関係はもう目も当てられなくなるという形になると思います。
ほかにもやはり、一時保護については要件をどうするとか、きちんとカバーできるだけの要件を整えなきゃいけないとか、いろいろ考えなきゃいけない問題がたくさんあると思っておりますので、これからまさに本当に議論しなきゃいけない重要なテーマだというふうに思っております。
それから二つ目の、この手の問題について専門の弁護士が少ないというふうにおっしゃるのはもうまさにそのとおりでございまして、その辺りはいつも頭の痛いところなんですが、先ほど先生がおっしゃっていただいた、ほかの弁護士たちと相談をするときの守秘義務の問題ですけれども、例えば東京都を考えると、東京都の非常勤弁護士それから協力弁護士はみんな一つのグループをつくっておりまして、そこでいろいろと情報を交換するという形になる、言わばクローズドなんですね。そういうふうな形で、外に漏れない形で共有をしていくというのがこれだけ人数がいますとやることができるわけです。
もしこれが常勤一名とか二名とかというふうになってしまうと、ちょっとなかなか難しいんではないかなというふうに思いますので、先ほども申し上げたように、それぞれの現場の工夫を是非御考慮いただきながら進めていただけると有り難いというふうに思っています。
それから、多分最後の御質問は、私の一般的な仕事とのバランスの話で、これはもう弁護士としては本当に悩むところなんですけれども、非常にやりがいがある仕事です。ですから、もう当初は本当に手弁当で、児童相談所にある意味押しかけ女房じゃないですけれども行って、そして相談に乗って、全然もう費用もいただかないでというふうにやりました。
ただ、率直に言って、やはり続けていくためにはそれなりの費用、経費が必要になってきます。今はもちろん東京都の方からは非常勤弁護士それから協力弁護士についても費用を出していただいていますけれども、やはり一般的に例えば労働の対価としていただけるものとしては相当であったとしても、弁護士って事務所があるんですよね。その事務所の維持というところも考えると、やはり、申し訳ないですけれども、必ずしも十分とは言えないのではないか。
ですから、そういった意味で、今回、弁護士の配置ということがうたわれましたので、そういった経済的な面も含めてもっと話が進んでいくといいなというふうに思っております。
どうもありがとうございました。