飯尾潤の発言 (国の統治機構に関する調査会)

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○参考人(飯尾潤君) ありがとうございます。
 先ほど時間がなくて、ややレジュメに書いたのに省略した選挙の話でございますが。
 まず、おっしゃることはもっともでございまして、ただし、選出のやり方から入るのではなくて、権限に合わせてということだと思います。大前提でございます、最近、最高裁判所の判決もございますけれども、なぜ最高裁判所が参議院にまで人口比例を非常に厳しく言うかというと、それはまさにねじれ国会で権限が強いことが分かったからでございますね。政権が立ち行かないということまであるような強いところが一票の格差があるということではおかしいではないかということです。ですから、これをひっくり返すわけでございます。
 つまり、やはり権限、政府が成立するのはそれは民主主義で成立するけれども、チェック機関というのはちょっと別の観点ですよということであれば、別に人口比例を厳しく言わなくてもよろしいということ、まずこのことですね。権限を手放さなければ、やっぱりその可能性は出ないと思います。
 じゃ、それを手放してどういうことがいいのかというと、衆議院の方はやはり政権の安定ということから考えるとどうしても多数代表的になります。そう考えたら、それをバランスを取るためには参議院は少数代表的だということになりますので、少数者がたくさん出てくるような選挙制度を考えるということ。これはなかなか、世の中の選挙制度はいろいろ考えても難しいことは多いのでございますが、そういうことを考える。
 ただし、そのときも大前提、少数代表にすると過半数を取れる政党がなくなるということが参議院では起こりますから、それでも法案がちゃんと困らないようにするためには、衆議院の優越を強めるとか参議院では与野党でもう衆議院で通ったものをブロックしないとかいう慣例ができるとか、そのことなしに選挙だけ変えても、どんな選挙制度、逆に言うと、よその国は任命制もございます。しかし、任命されると任命してくれた人の意向を聞くものですから、任命をしても時の政府がやっぱり自分の考えの近い人を任命したりして、だからやっぱり権限の方を変えないとどんな選び方をしてもこの問題は解決できない。まず権限の方を解決して、その次に、じゃ、選挙制度を選ぶ自由度が広がったら、そうすると衆議院とは違うようなタイプの選挙制度を選ばれるというのがいいのではないかというのが第一でございます。
 第二の問題でございますけれども、基本的には、内閣総理大臣、大臣等がこれほど国会に出席している国は非常にまれでございます。これはなぜかというと、議院内閣制諸国では大体本会議中心でございまして、本会議にしか来ないわけでございますが、日本は戦後改革でアメリカ流のやり方をやるという委員会中心になったので、そうすると、委員会に呼ぶということになるとこれ大変になっているということでございます。
 しかも、もう一つの特徴がございまして、日本の国会では質疑が中心になっているものですから、議員間討論ということを、多くの国ではほんの短い間だけ政府側から出てきて、あとは議員間討論が中心だという国が大半を占めております。そうすると、そういうことから考えると、与野党対立を旨とする衆議院は、それは衆議院議員も大臣多いこともありますから、総理大臣、大臣は出てくるけれども、参議院は、それはもういいから自分たちで議員間の討論をするよということはあり得るかなと。そういうことにするとやはり随分合理化してくるということです。
 まあ、そのことは、先ほどお話しになったように、選挙のたびに大臣追及するという機会を放棄されるということと裏腹ではございますが、もう金曜日になってもかばんを持ってということでないとすると、そういうことをしてから議員同士でじっくり話し合えば折り合いの付くことも出てくるということではないだろうかというふうに思います。
 以上でございます。

発言情報

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発言者: 飯尾潤

speaker_id: 7282

日付: 2016-02-10

院: 参議院

会議名: 国の統治機構に関する調査会