安井美沙子の発言 (国の統治機構に関する調査会)

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○安井美沙子君 ありがとうございました。
 次に、日野参考人にお伺いをいたします。
 お話の中で、衆議院の選挙については政権選択を可能とする政党本位の選挙制度、一方で、参議院については政策立案を可能とする人物本位といった具合に、政党本位、それから文献の中で政策本位、人物本位という言葉を使っていらっしゃるようでした。先ほどの質問の中で政策立案能力というようなこともあったんですけれども、私、以前シンクタンクにいたりコンサルをやっていたりしたときに思いましたのは、議員ならではの政策立案というものは、有識者、学者、あるいは官僚、シンクタンクといった世界の政策立案とは違う、地に足の付いた、地に足が付いている方が偉いというわけではありませんが、少し毛色が違うのかなというふうに思っております。
 また、人物本位、それから政策本位というものがそう簡単に分けられるものなのかなというふうにも思っています。小選挙区の中で非常に有権者と距離が近いわけですけれども、そのときに、人物本位といったときに、あの人はいい人だとか、あの人はいろいろ世話をしてくれるとか、そういった観点だけではなく、例えばこの人は育児支援、子育て支援に非常に熱心である、政策に熱心であるという意味の人物本位ということもございます。そうなりますと、私の印象としては、この何々本位というのが分析の上では必要な分類かもしれないけれども、現実の政治の中ではそう簡単に分けられるものではないのではないかというふうにも思っています。
 そして、小選挙区の中では政党選挙であるという部分をそこまではっきりと言ってしまって大丈夫なのかという気がちょっとしています。私、実際に選挙区で初めて会う人に、初めましてと、自分の政策などを話そうとして、あなたは何党なのと聞かれて民主党だと言うと、ああ、駄目駄目、もう民主党は嫌い、絶望しているからと言って、それ以上話を聞いてもらえないときがあります。逆に、何党ですか、民主党ですと言うと、ああ、私はもう自民党が嫌いだから、民主党なら応援すると、その先何も聞いてもらえないということがあります。どちらの場合もあります。そうなりますと、私は、申し訳ないけれども、有権者の方は思考停止していると思います。
 せっかく小選挙区で人の名前を書ける部分と政党を書ける部分と二つあるわけですから、せっかくだったら、その人物がどんな政策を持っているのか、どんな人物なのか、信頼できる人物なのかということを吟味して、人物本位、政策本位で選ぶべきだと思っています。そして、政党を選ぶのは比例は何々党という方でやる、これが私は小選挙区のあるべき姿ではないかと思っています。
 その人物を見極めることなく、何党、何党ということを政権選択選挙としてやりますと、ここ三回の選挙のように大きく振り子が揺れて、どんな人でも片っ方の党に属していれば入ってしまう、その結果、野党になった方にすばらしい議員もいるかもしれない、また、与党になった方に辞職に追い込まれるような議員がいるかもしれないと、こういうような今のような状況が生まれるわけですから、小選挙区は政党本位というふうに余り決め付けていくと非常に危険なのではないかというふうに思っていますが、御所見はいかがでしょうか。

発言情報

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発言者: 安井美沙子

speaker_id: 23442

日付: 2016-02-17

院: 参議院

会議名: 国の統治機構に関する調査会