岩崎美紀子の発言 (国の統治機構に関する調査会)

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○参考人(岩崎美紀子君) 最高裁はなぜ態度を変化させたかということについて、私はもうまるで答えは持っていません。それは最高裁に聞かなければ分からないことだと思います。
 ただ、一つ言えるのは、それまでは五倍程度でも合憲だという判決が出ていますし、六・何倍というときでも違憲判決が出なかったのは、その前に選挙制度を変えているからなんです。選挙制度というか、何増何減という形でもう定数の配分を変えているからで、その立法府の姿勢を評価したから六・何倍でも違憲は出なかったということがあります。
 そのように、参議院には地域代表的な性格があるからというのは、ずっと最高裁はそのように判断してきたから、衆議院よりも較差が大きくても違憲判決は出してこなかったんだと思います。
 しかし、憲法をベースに提訴されれば、それは立法趣旨をベースに答えるというのはもう限界があると思うんですね。かつ、一票の較差訴訟は、これはもう毎回毎回、そして一つの選挙区だけではなく、全体の選挙区で毎回毎回、衆参両院に提訴されるようになってきました。提訴する側がいる限り裁判所は判断をします。その場合に、提訴する側が憲法をベースに提訴するのであれば、憲法に違反しているから選挙無効であるというふうな訴訟を提起、提訴するのであれば、それに対して司法は答えるので、日本は憲法裁判所がございませんので、提訴されたことに関してのみ司法は答えることになります。
 そうすると、もうその憲法ベースからいくと四倍とか五倍以上というのは少し認め難いので、でも立法府に戻していますよね、ちゃんとその選挙制度を考えるようにというふうに。憲法は立法府に選挙制度をつくることを委任しているので、立法府がちゃんと考えてほしいというふうな警告は出していると思います。
 ですので、最高裁が選挙制度を変えろと言うのは少し踏み込み過ぎたような気もしますけれども、しかし、変えなければやっぱり違憲判決が出るぞということのぎりぎりのところだと思いますので、これは今後より甘くなるようなことはないというふうに考えておかれた方がいいと思います。

発言情報

speech_id: 119014290X00220160217_077

発言者: 岩崎美紀子

speaker_id: 5672

日付: 2016-02-17

院: 参議院

会議名: 国の統治機構に関する調査会