大沢真理の発言 (国民生活のためのデフレ脱却及び財政再建に関する調査会)

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○参考人(大沢真理君) 御質問ありがとうございます。
 子ども手当についての所得制限でございますが、現在の児童手当では旧来よりも所得制限の水準がかなり高くなっておりまして、所得制限のあるなしという意味では、制限なしの子ども手当との差は小さくなっているかと認識しております。
 諸外国を見渡しますと、子ども手当、児童手当に所得制限を付けている国の方が少数派であって、オーストラリアはそうです。低所得の一人親世帯などには税込み収入の二五%程度に当たる非常に実質的な額の児童手当が払われていることが純負担を大きくマイナスにし、その貧困を緩和しているということは間違いなく言えるわけです。ただし、所得制限を付けますと、劣後をしているという烙印を押すことになるというふうに社会保障研究者の方では申しますけれども、そのことによって申請をためらうというような副次的効果は必ず伴いますので、そこはどうなのかというのはございます。
 オーストラリアの場合には、基本、社会保険制度ではなくて、所得制限付きの現金給付というのを年金でも失業手当でもやっておりまして、子ども手当もそういうのと同列ですから、所得のチェックを受けることへの抵抗感というのはかなり低いシステムになっているという辺りは留意すべきかというふうに思います。
 結論ですけれども、所得制限を付けるとどうしても給付漏れが生ずる、あるいは申請漏れが生ずるということと、所得制限をすることの事務費というのもなかなかばかにならないことを考えれば、諸外国で制限なしの児童手当が多数派であることに鑑みて、所得制限なしの児童手当というのが合理的な政策ではないかというふうに考えております。
 それから二番目、教育への公財政支出を増やすべきということでございますけれども、学校段階別に比べまして個人の負担が非常に重たくなっているのは、日本では就学前教育、保育サービスのところ、それから高等教育でございます。逆に、今義務教育のところにはそこそこ財政支出を行っているということでございますので、私は大学人ですから高等教育への支出を増やしてと言いたいのはやまやまですが、世の中全体を考えれば就学前教育のところをもっと手厚くするべきと。その意味で、前の政権、現政権を通じて、幼児教育、就学前教育の無償化の方向に進んでいることを大きく歓迎したいというふうに考えております。
 同時に、高等教育に関しましては、奨学金のために進学ができないというか、奨学金が大変な負債になると。私の周辺の若手研究者でも、自分はベンツをしょって歩いています、自分はアルファロメオをしょって歩いていますというギャグがはやっていまして、要するにそれだけの負債を、大学院まで行くと千四百万とか二千万の負債を負って社会に出るというふうになると。
 これは、是非とも給付型の奨学金や、あるいは、奨学金、今有利子というのは三%なんですよね、マイナス金利の時代になって三%の金利を取って奨学金というのはほとんど闇金じゃないかというようなギャグも飛び交っておりまして、この辺り、無利子奨学金の拡充、給付型奨学金の拡充というのを是非お考えいただければと思います。
 以上でございます。

発言情報

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発言者: 大沢真理

speaker_id: 31015

日付: 2016-02-10

院: 参議院

会議名: 国民生活のためのデフレ脱却及び財政再建に関する調査会