2016-02-17
参議院
小黒一正
国民生活のためのデフレ脱却及び財政再建に関する調査会
小黒一正の発言 (国民生活のためのデフレ脱却及び財政再建に関する調査会)
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○参考人(小黒一正君) では、荒木先生から御質問がありました、その推計した内容、どこまで政治性がちゃんとあるのか、信頼性があるのか、あるいはそのデータをどう使うのかというお話だったというふうに理解しておりますけれども、一つまず言えるのは、現状でも、例えばいろんな予算編成とか国会での議論の中でも、内閣府が推計しました中長期の試算みたいなものを使って実際議論をされておりますし、例えば年金の財政の健全性についても、財政検証みたいなもののデータ、八通り出てきておりますけれども、そういったものを使って議論をされているということだと思います。
その際、その前提をどう置くかとか、どういうふうに推計するかということについてはいろいろ議論は確かに分かれるんだと思いますけれども、ただ、常識的に推計をすれば、例えば民間のシンクタンクとかが幾つか、いろんな例えば経済成長率の推計とかしておりますけれども、そんなにすごく外れるものではなくて、幾つか誤差があったとしてもそれなりの範囲に収まっていると。そういう意味では、やはり我々が今見ている現実から余り懸け離れたものにならないようにどういうふうにたがをはめていくのかということが重要なんではないかなというふうに思っています。
そういう意味では、現在の中長期試算は二つ、経済成長率、端的に言えば二つ出しておりますけれども、二%と、実質経済成長率、大体もう一つは一%ですね。ここ十年間の経済成長率はもうほぼ実質一%ですので、やっぱり二%というのはかなり楽観的だというふうに考えられるわけですね。そうすると、やっぱりそれをベースの議論にしていろいろしていくと非常に、先ほど河村先生もお話しされていましたけれども、厳しい将来になる可能性があると。
そこの部分について、やはり政治家の先生方が直接そういう楽観的なものにバイアスを掛けるというところは、ある程度国民との関係で、逆に言うと、厳しいシナリオを出せばそれだけ踏み込んだ改革をしなければいけないということになりますので、そこのところはいろいろあると思うんですけれども、ただ、やっぱり最初のターニングポイントのところをどうするのかというところの仕掛けを考えないとなかなか物事は進んでいかないんじゃないかと。
実際、そのために、アメリカでは例えば議会予算局みたいなところも出てきて長期推計を出したりするということで、いろんなところがチェックが入って、そのデータを使いながら国会の先生方もそれから政府の機関も議論をしていくという土壌がありますので、やはりそこを整備していかないとこの問題は解決できないんじゃないかというふうに思っております。
その誤差については当然ありますし、その部分についてはまた別途議論をするところだと思うんですけれども、そういうところも含めて、こういうものをどういうふうに考えていくのかと。財政を考える上で、社会保障の改革を考える土台のインフラをどう考えていくのかと。そのために、やっぱりこういうちょっと厳しめだけれどもちゃんとした独立推計機関みたいなものをつくる必要があるのかどうかということも含めて御議論していただければなというふうに思っております。