山谷えり子の発言 (災害対策特別委員会)

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○山谷えり子君 五月二十三日、熊本県において、平成二十八年熊本地震による被害状況等の実情を調査してまいりました。
 参加者は、長沢広明委員長、古賀友一郎理事、広田一理事、谷合正明理事、仁比聡平委員、室井邦彦委員、また、現地参加されました馬場成志委員、野田国義委員、そして私、山谷えり子の九名であります。
 なお、今回の調査は、衆議院災害対策特別委員会との合同により実施いたしました。
 現地調査の概要を御報告いたします。
 四月十四日午後九時二十六分に、熊本県熊本地方の深さ約十一キロメートルでマグニチュード六・五、最大震度七の地震が、さらに、同月十六日午前一時二十五分に、同地方の深さ約十二キロメートルでマグニチュード七・三、最大震度七の地震が連続して発生いたしました。熊本県益城町と西原村において震度七が観測されるなど、熊本県熊本地方から大分県中部にわたる一連の地震により、震度一以上の地震が千五百回以上、このうち震度六弱以上の地震は七回発生し、五月二十日現在で死者四十九名、負傷者千七百四十二名、住家の全半壊・一部損壊約九万棟などの甚大な被害が生じております。
 現地におきましては、まず、南阿蘇村の阿蘇大橋付近の被災現場を訪れました。
 地震による山腹の大規模な斜面崩壊により、全長二百六メートルの国道三百二十五号阿蘇大橋が落橋し、通行不能となり、地域が分断されるとともに、九州を東西に結ぶ大動脈である国道五十七号とJR九州豊肥本線が寸断しており、遠隔操作された重機による応急復旧に向けた工事が急ピッチで行われておりました。
 なお、国道三百二十五号の復旧に当たっては、熊本県からの要望も踏まえ、国が直轄事業として災害復旧事業を行うとのことでした。
 次いで、益城町文化会館周辺において、住家等の建物の被害状況を調査いたしました。
 益城町は、この度の地震を引き起こしたとされる活断層の日奈久断層帯と布田川断層帯に近接し、観測史上初めて震度七を二度観測するなど、地震による建物被害が大きい地区の一つであります。
 益城町だけで全壊千二十六棟など計五千四百棟の家屋被害が生じており、町内の十四か所の避難所において三千二百八十九名が今も避難生活を続けているとのことでした。
 町としては、応急仮設住宅を町有地等を活用して九百五十五戸建設することとし、六月中旬の入居開始を予定しているとのことでした。
 長期にわたって避難生活が続いている方々の、一刻も早い住まいの確保や今後の生活再建を加速化させる必要があると強く認識した次第であります。
 次に、熊本市立熊本市民病院を訪れ、大西熊本市長から被災状況の説明を受けました。
 同病院は、二度の強い地震により建物、設備が大きく損傷し、安全が確認できない状況であったため、入院患者全員に転退院していただき、外来患者の受付を一部再開した現在も、入院及び救急医療を受け入れていないとのことであります。
 同病院は、総合周産期母子医療センターとして指定されており、発災直後に新生児集中治療室の新生児十八人を、DMATや自衛隊など関係者の協力により、周辺地域の病院へ搬送したとのことでした。
 これらの機能を一刻も早く回復するため、平成三十年度中を目途に病院の移転、新築を図りたいとのことでした。全国どこでも大規模災害のリスクがある中、医療施設の耐震化を早急に完了させるとともに、災害時においても医療機能が維持できる態勢づくりが喫緊の課題であることを再認識いたしました。
 続いて、熊本県庁に赴きました。
 熊本地震の被災者支援などのため県庁内に設置されている政府現地対策本部において、力を尽くされている職員の方々を激励するとともに、県当局から被害状況の説明を聴取いたしました。
 なお、蒲島熊本県知事に対し、見舞金をお渡ししました。
 知事からは、熊本地震の特別な財政措置等のための特別立法措置、熊本県民の誇りであり観光のシンボルである熊本城の復旧復興に対する国の全面的な支援等を内容とする要望書を受け取りました。
 派遣委員との間では、梅雨の時期に向けた土砂災害防止策の必要性及び被災者の希望に添った応急仮設住宅が供給される見通しについて意見が交わされました。
 最後に、熊本城を訪れ、熊本市から史跡、文化財等の被害状況について説明を聴取いたしました。
 城内の至る所で石垣ややぐらなどが損壊しており、天守閣を始めとする復元建造物についても、甚大な被害が生じている様子を目の当たりにいたしました。
 なお、余震が続いているため、建物や建物内に展示してあった文化財の被害状況についての調査はほとんど進んでいないとのことでした。
 以上が、調査の概要であります。
 この度の地震災害では、繰り返し発生した大地震により多数の住家が全半壊して多くの犠牲者が出るとともに、市町村の指定避難所以外への避難、特に車で寝泊まりする、いわゆる車中泊での避難が多く見られました。被災自治体においては、応急仮設住宅の建設等、応急的な住まいの確保に向けた懸命な取組が進められておりますが、依然として活発な地震活動が続いており、多くの方が不安な毎日を過ごしています。また、これから梅雨や台風などによる出水期が迫り、土砂災害が発生する危険性も高まっており、早急な対策が必要であります。
 さきに成立した平成二十八年度補正予算に計上された熊本地震復旧等予備費の活用が、熊本県を始め被災地の復旧復興に向けて、より効果的で力強い支援となることが肝要と強く認識した次第であります。
 最後に、今回の調査に当たり御協力をいただきました皆様に心から御礼を申し上げ、被災地の一日も早い復旧復興をお祈りし、派遣報告といたします。

発言情報

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発言者: 山谷えり子

speaker_id: 7820

日付: 2016-05-25

院: 参議院

会議名: 災害対策特別委員会