尾立源幸の発言 (財政金融委員会)
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○尾立源幸君 私、今回のアメリカの大統領選、予備選を見ていても、アメリカでもこの格差についてもうそろそろ限界だという声が多くなって、トランプさんやサンダースさんが私は支持されているんだと見ております。とりわけサンダースさんは社会民主主義者ですので言うまでもないんですが、トランプさんもいわゆるウォール街だとかワシントンの既得権にチャレンジするということが受けておるわけですよ。そういう意味で、あの格差を許容するアメリカ社会ですら、そろそろそういう考え方はもう、企業さえもうかればトリクルダウンが起こるんだみたいなことは通じないよと私は言っているメッセージだと思っております。
そういう意味で、麻生大臣がおっしゃるような私は考え方に立たなくて、やっぱり格差をできるだけ縮めながら、この日本全体が成長していくという方向を目指すべきであると、私はヨーロッパ型を目指すべきであるということをまず申し上げたいと思います。ここは考え方の違いでしょうけれども、私はヨーロッパ型の資本主義が望ましいという立場に立っておるということであります。
経済の状況についてはこのぐらいにさせていただきますが、次は、今回の税制改正法案の一番大きな問題点であり、財源なき中でよくもまあこんなことをやるなという軽減税率を取り上げさせていただきたいと思います。
本会議でも指摘をしましたけれども、これは結局、筋悪の金持ち優遇の制度なんですよ。一千万円以上の収入の世帯の方に一千四百億円恩典があって、三百万円以下の世帯収入の方には千百億しかないということで、完全に金持ち向けのこれ軽減税率なんですよね。
我々はそういうことを目指してきたはずじゃないですよね。低所得者の方に痛税感を和らげるために何らかの措置が必要ということでやってきたわけでありますので、そういう意味で、低所得者対策を行うのであれば、やっぱり消費税の払戻しである給付付き税額控除の方が制度としては私たちははるかに優れていると今でも思っております。
また、本会議でちょっと時間がなかったんですが、真の社会保障と税の一体改革についても改めて議論をしたいと思っております。
御案内のとおり、この一体改革は、消費税を含む税制改革と社会保障給付の充実を一体で行うという意味に加えて、社会保障給付と税額控除を制度として一体化させるという考え方で、世界各国でも導入されております。これは資料四枚目でしょうか、各国の給付付き税額控除導入事例ということですね、おおよそ先進国広く導入されているものであります。
まず、一つ二つ紹介をしたいと思いますが、勤労所得税額控除というのがあります。これは、所得税の納税者に税額控除を与え、控除し切れない方や課税最低限以下の方にはマイナスの税額控除として現金給付を行うものであります。従来の控除の場合は納税額が少ない方や課税最低限以下の方には恩恵を十分に及ぼすことができないのですが、これですとまあある意味キャッシュバックになるわけで、給付と組み合わせることでより良い制度になるということであります。
したがいまして、単に手厚い給付のみを行うということだと、勤労意欲を損ね、貧困のわなに陥る危険性がありますが、この勤労税額控除を使えば、勤労を促進しつつ、対象者をきちんと限定して必要な給付をしっかり行うことができますので、まさにこれは社会保障・税の一体改革の典型とも言えるわけであります。この控除の導入事例は、アメリカ、イギリス、オランダ、スウェーデンなど、これは先ほど麻生大臣の例に出されたアメリカでもやっておりますし、ヨーロッパでもやっているということであります。
それと、もう一つ、今保育園に入れないことが非常に国会でも社会的にも大きな議論になっておりますけれども、この子育て世帯を支援するための児童税額控除というのもあります。これも、御覧のように、アメリカ、イギリス、ドイツ、カナダなど多くの国で導入されております。子供の貧困が社会問題となる中、未来のためにも、我が国においてこの児童税額控除などをしっかり導入すべきだと思っております。
そもそもマイナンバーというのは、こういう税額控除をしっかり入れていくためにも入れたわけであります。そして、いよいよこのマイナンバー制度も始動し始めましたので、私は、まさに税制と社会保障給付を一体化することで、より効率的に必要な支援をピンポイントで行うことができると考えております。
したがいまして、是非、一兆円もの財源が必要で、対象品目の線引きも曖昧で、中小事業者を中心に事業者の手間を増やし打撃を与えるような軽減税率はやめて、今申し上げました給付付き税額控除、勤労所得税額控除、子育ての児童税額控除、こういったものを併せて私は導入を進めるべきだと考えておりますが、麻生大臣、いかがでしょうか。