田中俊一の発言 (東日本大震災復興及び原子力問題特別委員会)

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○政府特別補佐人(田中俊一君) 原子力規制委員会委員長の田中俊一でございます。
 参議院東日本大震災復興及び原子力問題特別委員会における御審議に先立ち、原子力規制委員会の活動状況について御説明申し上げます。
 原子力規制委員会は、原子力利用に対する確かな規制を通じて人と環境を守るという使命を果たすため、様々な課題に取り組んでおります。
 まず第一に、原子力施設等に係る規制の厳正かつ適切な実施について申し上げます。
 東京電力福島第一原子力発電所の事故の教訓を踏まえ制定された新しい規制基準への適合性審査については、これまで、発電用原子炉について十一の事業者から二十六基の原子炉に係る申請が、核燃料施設等について九つの事業者から二十の施設に係る申請が出されております。
 このうち、九州電力川内原子力発電所一号炉、二号炉及び関西電力高浜発電所三号炉について使用前検査に合格したと認め、高浜発電所四号炉について使用前検査を厳正かつ適切に実施するとともに、四国電力伊方発電所三号炉について、三月二十三日に工事計画を認可、四月五日から使用前検査を開始し、高浜発電所一号炉及び二号炉について、四月二十日に設置変更許可を行いました。
 また、今月十一日には、国立大学法人京都大学原子炉実験所、臨界実験装置について設置変更承認を行い、近畿大学原子力研究所原子炉について設置変更許可を行うなど、原子力施設等に関する審査、検査を順次進めております。
 日本原子力研究開発機構高速増殖原型炉「もんじゅ」については、これまでの保守管理等の不備に係る種々の問題を踏まえ、昨年十一月、原子力規制委員会設置法の規定に基づき、文部科学大臣に対し、機構に代わって「もんじゅ」の出力運転を安全に行う能力を有すると認められる者を具体的に特定すること等について勧告を行いました。
 第二に、東京電力福島第一原子力発電所の廃炉に向けた取組の監視等について申し上げます。
 原子力規制委員会は、東京電力福島第一原子力発電所の早期かつ安全な廃炉や汚染水対策の実施に向け、規制当局としての立場から積極的な監視、指導を行うとともに、周辺地域のモニタリングに取り組んでおります。
 東京電力福島第一原子力発電所においては、事故発生から五年が経過し、様々なトラブルに緊急的に対応していた事態対処型の状態から、現在は、廃棄物の管理や廃炉に向けた対策全般について、計画を一つ一つ十分に検討し、着実に対策を進めることのできる計画的対処の状態に移行したと認識しています。
 このような認識を踏まえ、安全上の観点からの優先順位を明確にした中期的リスクの低減目標マップを改定し、完了した措置と引き続き対策が必要な措置を明示いたしました。
 第三に、原子力災害対策及び放射線モニタリングの充実について申し上げます。
 原子力規制委員会では、原子力災害対策特別措置法に基づき平成二十四年に策定した原子力災害対策指針の充実に努めており、昨年四月には、東京電力福島第一原子力発電所に係る原子力災害対策等を盛り込むとともに、同年八月には、原子力災害時における医療体制について、高度被ばく医療支援センター、原子力災害医療・総合支援センター、原子力災害拠点病院、原子力災害医療協力機関等から成る体制へと充実強化を図るための改正を行いました。
 また、地方放射線モニタリング対策官事務所における人員の増強等により、緊急時モニタリング体制の充実強化を図っております。
 最後に、組織体制及び運営の継続的改善について申し上げます。
 原子力規制委員会の組織体制及び運営の継続的改善のため、本年一月、国際原子力機関、IAEAによる総合規制評価サービス、IRRSを受け、四月にはIAEAからIRRSミッション報告書を受け取りました。原子力規制委員会は、IRRSにおいて明らかになった課題の解決に向け、検討を開始しています。
 以上、原子力規制委員会の活動状況について御説明いたしました。
 我が国の原子力規制に対する信頼の回復は、いまだ道半ばにあります。原子力規制委員会では、与えられた職責を踏まえ、真の安全文化を構築し、原子力利用の安全が確実に担保されるよう、今後とも努力してまいります。何とぞよろしくお願い申し上げます。

発言情報

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発言者: 田中俊一

speaker_id: 27313

日付: 2016-05-20

院: 参議院

会議名: 東日本大震災復興及び原子力問題特別委員会