東日本大震災復興及び原子力問題特別委員会

2016-05-20 参議院 全161発言

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会議録情報#0
平成二十八年五月二十日(金曜日)
   午前十時四十七分開会
    ─────────────
   委員の異動
 四月十三日
    辞任         補欠選任
     大野 泰正君     高階恵美子君
     滝沢  求君     熊谷  大君
     三木  亨君     塚田 一郎君
     野田 国義君     櫻井  充君
 四月十四日
    辞任         補欠選任
     石田 昌宏君     上野 通子君
     長峯  誠君     阿達 雅志君
     倉林 明子君     田村 智子君
 五月十九日
    辞任         補欠選任
     櫻井  充君     大塚 耕平君
 五月二十日
    辞任         補欠選任
     高階恵美子君     石田 昌宏君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         田中 直紀君
    理 事
                上月 良祐君
                滝波 宏文君
                堀井  巌君
                森 まさこ君
                石上 俊雄君
                大島九州男君
                風間 直樹君
                浜田 昌良君
    委 員
                阿達 雅志君
                愛知 治郎君
                有村 治子君
                石田 昌宏君
                上野 通子君
                岡田  広君
                片山さつき君
                熊谷  大君
                佐藤 正久君
                酒井 庸行君
                高階恵美子君
                塚田 一郎君
                中原 八一君
                林  芳正君
                堀内 恒夫君
                宮本 周司君
                大塚 耕平君
                神本美恵子君
                徳永 エリ君
                浜野 喜史君
                福山 哲郎君
                真山 勇一君
                増子 輝彦君
                新妻 秀規君
                若松 謙維君
                紙  智子君
                田村 智子君
                東   徹君
                山口 和之君
                中野 正志君
                山本 太郎君
               渡辺美知太郎君
   副大臣
       文部科学副大臣  冨岡  勉君
       経済産業副大臣  高木 陽介君
   政府特別補佐人
       原子力規制委員
       会委員長     田中 俊一君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        田中 利幸君
       常任委員会専門
       員        櫻井 敏雄君
   政府参考人
       内閣府大臣官房
       審議官      山本 哲也君
       法務大臣官房審
       議官       武笠 圭志君
       外務省総合外交
       政策局軍縮不拡
       散・科学部長   相川 一俊君
       文部科学大臣官
       房審議官     板倉周一郎君
       資源エネルギー
       庁電力・ガス事
       業部長      多田 明弘君
       原子力規制委員
       会原子力規制庁
       次長       荻野  徹君
       原子力規制委員
       会原子力規制庁
       長官官房緊急事
       態対策監     大村 哲臣君
       原子力規制委員
       会原子力規制庁
       長官官房核物質
       ・放射線総括審
       議官       片山  啓君
       原子力規制委員
       会原子力規制庁
       長官官房審議官  山田 知穂君
       原子力規制委員
       会原子力規制庁
       原子力規制部長  櫻田 道夫君
   参考人
       東京電力ホール
       ディングス株式
       会社代表執行役
       副社長      山口  博君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○参考人の出席要求に関する件
○東日本大震災復興の総合的対策及び原子力問題
 に関する調査
 (原子力規制委員会の活動状況に関する件)
 (原子力問題に関する件)
    ─────────────
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田中直紀#1
○委員長(田中直紀君) ただいまから東日本大震災復興及び原子力問題特別委員会を開会いたします。
 議事に先立ち、一言申し上げます。
 この度の熊本県熊本地方等を震源とする地震により甚大な被害がもたらされ、多くの尊い人命を失いましたことは誠に痛ましい限りでございます。
 犠牲者の御遺族に対し哀悼の意を表しますとともに、被災者の皆様にも心からお見舞いを申し上げます。
 ここに、犠牲となられた方々の御冥福をお祈りし、黙祷をささげたいと存じます。
 どうぞ御起立願います。黙祷。
   〔総員起立、黙祷〕
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田中直紀#2
○委員長(田中直紀君) 黙祷を終わります。御着席願います。
    ─────────────
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田中直紀#3
○委員長(田中直紀君) 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、滝沢求君、三木亨君、大野泰正君、野田国義君、倉林明子君、石田昌宏君及び長峯誠君が委員を辞任され、その補欠として熊谷大君、塚田一郎君、高階恵美子君、田村智子君、上野通子君、阿達雅志君及び大塚耕平君が選任されました。
    ─────────────
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田中直紀#4
○委員長(田中直紀君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 東日本大震災復興の総合的対策及び原子力問題に関する調査のため、本日の委員会に東京電力ホールディングス株式会社代表執行役副社長山口博君を参考人として出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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田中直紀#5
○委員長(田中直紀君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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田中直紀#6
○委員長(田中直紀君) 東日本大震災復興の総合的対策及び原子力問題に関する調査を議題といたします。
 まず、原子力規制委員会の活動状況について、原子力規制委員会委員長から説明を聴取いたします。田中原子力規制委員会委員長。
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田中俊一#7
○政府特別補佐人(田中俊一君) 原子力規制委員会委員長の田中俊一でございます。
 参議院東日本大震災復興及び原子力問題特別委員会における御審議に先立ち、原子力規制委員会の活動状況について御説明申し上げます。
 原子力規制委員会は、原子力利用に対する確かな規制を通じて人と環境を守るという使命を果たすため、様々な課題に取り組んでおります。
 まず第一に、原子力施設等に係る規制の厳正かつ適切な実施について申し上げます。
 東京電力福島第一原子力発電所の事故の教訓を踏まえ制定された新しい規制基準への適合性審査については、これまで、発電用原子炉について十一の事業者から二十六基の原子炉に係る申請が、核燃料施設等について九つの事業者から二十の施設に係る申請が出されております。
 このうち、九州電力川内原子力発電所一号炉、二号炉及び関西電力高浜発電所三号炉について使用前検査に合格したと認め、高浜発電所四号炉について使用前検査を厳正かつ適切に実施するとともに、四国電力伊方発電所三号炉について、三月二十三日に工事計画を認可、四月五日から使用前検査を開始し、高浜発電所一号炉及び二号炉について、四月二十日に設置変更許可を行いました。
 また、今月十一日には、国立大学法人京都大学原子炉実験所、臨界実験装置について設置変更承認を行い、近畿大学原子力研究所原子炉について設置変更許可を行うなど、原子力施設等に関する審査、検査を順次進めております。
 日本原子力研究開発機構高速増殖原型炉「もんじゅ」については、これまでの保守管理等の不備に係る種々の問題を踏まえ、昨年十一月、原子力規制委員会設置法の規定に基づき、文部科学大臣に対し、機構に代わって「もんじゅ」の出力運転を安全に行う能力を有すると認められる者を具体的に特定すること等について勧告を行いました。
 第二に、東京電力福島第一原子力発電所の廃炉に向けた取組の監視等について申し上げます。
 原子力規制委員会は、東京電力福島第一原子力発電所の早期かつ安全な廃炉や汚染水対策の実施に向け、規制当局としての立場から積極的な監視、指導を行うとともに、周辺地域のモニタリングに取り組んでおります。
 東京電力福島第一原子力発電所においては、事故発生から五年が経過し、様々なトラブルに緊急的に対応していた事態対処型の状態から、現在は、廃棄物の管理や廃炉に向けた対策全般について、計画を一つ一つ十分に検討し、着実に対策を進めることのできる計画的対処の状態に移行したと認識しています。
 このような認識を踏まえ、安全上の観点からの優先順位を明確にした中期的リスクの低減目標マップを改定し、完了した措置と引き続き対策が必要な措置を明示いたしました。
 第三に、原子力災害対策及び放射線モニタリングの充実について申し上げます。
 原子力規制委員会では、原子力災害対策特別措置法に基づき平成二十四年に策定した原子力災害対策指針の充実に努めており、昨年四月には、東京電力福島第一原子力発電所に係る原子力災害対策等を盛り込むとともに、同年八月には、原子力災害時における医療体制について、高度被ばく医療支援センター、原子力災害医療・総合支援センター、原子力災害拠点病院、原子力災害医療協力機関等から成る体制へと充実強化を図るための改正を行いました。
 また、地方放射線モニタリング対策官事務所における人員の増強等により、緊急時モニタリング体制の充実強化を図っております。
 最後に、組織体制及び運営の継続的改善について申し上げます。
 原子力規制委員会の組織体制及び運営の継続的改善のため、本年一月、国際原子力機関、IAEAによる総合規制評価サービス、IRRSを受け、四月にはIAEAからIRRSミッション報告書を受け取りました。原子力規制委員会は、IRRSにおいて明らかになった課題の解決に向け、検討を開始しています。
 以上、原子力規制委員会の活動状況について御説明いたしました。
 我が国の原子力規制に対する信頼の回復は、いまだ道半ばにあります。原子力規制委員会では、与えられた職責を踏まえ、真の安全文化を構築し、原子力利用の安全が確実に担保されるよう、今後とも努力してまいります。何とぞよろしくお願い申し上げます。
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田中直紀#8
○委員長(田中直紀君) 以上で説明の聴取は終わりました。
 次に、原子力問題に関する件について質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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阿達雅志#9
○阿達雅志君 自由民主党の阿達雅志です。本日はよろしくお願いをいたします。
 政府は、昨年、平成二十七年七月に、長期エネルギー需給見通しということで、二〇三〇年の原子力比率を二〇%から二二%ということで決定をいたしました。この原子力の二〇から二二%というのを実際にどうやって行うかというときに大事になってくるのは、やはり原子力を再稼働できるかどうか、四十年超の運転がしっかりできるのか、新増設、リプレースの問題どう取り組むのか、この三点が非常に大きな問題になってくると思いますが、とりわけこの再稼働ができるかどうかは、もう一番入口の部分として大事な話ではないかというふうに思っております。
 そうした中で、先ほど田中原子力規制委員会委員長のお話にもありましたけれども、原子力の再稼働について十一の事業者から二十六件の申請を受け、その中で今検討が実際に済んでいるのは、これ新規制基準への適合ということでいくと五基分の検討ということだと思うんです。そうすると、二十六件のうち五件、これ新規制基準が出されたのは平成二十五年七月ですから、三年弱の期間で五基分しか検討できていないと、こういう中で、やはりこの再稼働を本当にこういう調子で検討していってどういうことになるんだろうかというのが非常に不安に思うわけです。
 私は、この再稼働が本当にできるのかできないのか、やはりこの結論を出すところはしっかりと時間を考えながら進めていかないといけないのではないかと。時間切れの結果として再稼働できないということ、これはやはり話としてはおかしいのではないかというふうに思いますけれども、この原子力委員会における適合性審査が時間が掛かっている原因と今後の対応についてお聞きをしたいと思います。
 私は、この原子力規制委員会における審査に時間が掛かっている原因としては、一つは、適正手続がしっかりと確立していない、そういう中で法律による行政がしっかり行われていないのではないかという印象を持っております。また、それとともに、規制委員会の実際にこういう適合性審査を行うための人的リソースが十分ではないのではないかと。この二つの問題がやはりこの適合性審査が時間が掛かる一番大きな原因になっているのではないかというふうに思いますけれども、委員長、いかがでしょうか。
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田中俊一#10
○政府特別補佐人(田中俊一君) 先生から適合性審査の進捗が遅いという御指摘でございますけれども、その原因のまず一つは、原子力規制委員会ではこれまでも即戦力となることが期待される経験者を累次にわたり中途採用し、新規制基準適合性審査の体制の強化を図ってきております。実用発電炉の審査体制については、平成二十五年七月八日の審査開始時点で約八十名であったところを、現在では百名を超える体制で行っています。更なる体制強化も重要と認識しており、継続的な実務経験者の中途採用や関係省庁からの人的支援も得て、順次審査を担当する職員の増強を図るべく努力をしておるところでございます。
 なお、審査の進捗については、審査の体制のみならず事業者の対応によるところが大きいことがございます。新しい規制基準は、従来の規制と違いまして事業者にとっては新しい経験をしていますので、それに対する対応がなかなか適切、的確にできていないという問題もあります。様々なことがありますので、その要因は一概には申し上げることはできませんけれども、そういった問題があります。
 原子力規制委員会においては、全体を効率的に進めるため、適合性審査の結果のみならず、主な論点等を合わせてまとめた審査書の作成、適合性審査で確認すべき事項の整理、審査をより効率的に進めるための集中審査などの工夫を重ねてきているところでございます。
 いずれにしても、原子力規制委員会としては、引き続き効率的に審査を進めるための取組を行っていくとともに、更なる体制の充実も図ってまいりたいと思います。
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阿達雅志#11
○阿達雅志君 ただいま、人的リソースについては八十人から百人への増強と、ただ、まだこれでは全然足らないんだということをおっしゃったというふうに理解をいたしました。
 今後、やはりここの人数をとにかく増やして、一日も早い審査ができる体制をつくるということは極めて重要だと思っておりますが、やはりそれとともに、単に人を増やすだけでは十分ではないと。
 先ほど委員長、後半の部分で、確かにこの新しい基準に対応ということで、事業者の対応というのも遅れているんだということを御指摘をされましたけれども、これ実際の審査の中の状況をいろいろ見ていったときに、例えば先ほどおっしゃった集中審査というお話がありました。ですが、今時間が掛かっている中身を、この基準地震動の審査、それから設置変更許可、工事計画の認可と、こう三段階に分けていったときに、基準地震動の審査のところで非常に時間が掛かっているわけです。特に、PWRとBWRの中で、BWRは柏崎について集中審査をされるということで今集中審査ということを御指摘をされたと思うんですが、ただこの基準地震動というのは、いずれにせよそれぞれのサイトにおいての基準地震動を決定していくということですから、そもそも集中してやればいいという話ではないのではないかと。
 これ、例えて言うならば、レジに行列がずらっと並んでいるときに、後ろでそのレジのやり取りを見ていたから、だから次の人たちはすぐにお金を出せて、そして手続が速く進むんだという、何かそういうようなお話にも聞こえるんですけれども、ただ、その前の人たちがやっていることを見たからといって決して速くならない手続というのも結構あるわけです。そうすると、やはりこの手続についてもっとしっかりと公表をする、さらに規定をする。
 昨年も私ここの委員会で委員長に説明を求めたときに、法律による行政というところで、委員長は、いや、透明性をしっかり図っておりますと、こういう御答弁をなさいました。ただ、私はこの一年間を見ていると、単に透明性を確保する、公開すればいいということではなくて、手続をしっかりと明記をして、そしてその手続に基づいてやっていくという、法律による行政というのが一番大事なのではないかと。それをしっかり示すことの方が、やはり単に後ろで見ていればいいでしょうという話ではないのではないかというふうに思います。
 また、もう一つの大きな問題として、破砕帯に関しての有識者会議の問題というのがあると思います。この破砕帯についての有識者会議の結論が出てから委員会の方で適合性審査をやるということで、実際にこの有識者会議というのが前置主義を取っていると。で、これはもう書類上にもはっきりと明記をされていたわけでございますし、そういう中で私が非常に疑問に思うのは、例えば北陸電力の伊方原発のときに、有識者会議で決定をされた、それについて今度は規制委員会でもう一度その中身について審査をする、こういうことをやるのであれば二重審査になるのではないかと。
 それから、この有識者会議の位置付けというところで、その有識者会議の意見をそのまま採用するのかしないのかがはっきりしていない。また、その有識者会議で何らかの結論を出したのであれば、これを重要な参考意見として検討するということなわけですけれども、この重要な参考意見として検討するということと、やはり実際にこの規制委員会がもう一度適合性審査を行うということがどうも二重手間になっているとしか思えないんです。
 もし、この有識者会議での参考意見というのをしっかり位置付けるというのであれば、この有識者会議というのが法的に根拠がある会議でないとおかしいのではないかと。
 原子力規制委員会設置法では炉安審、燃安審という審議会、この規定がございます。この有識者会議というのはこの規定にはのっとっていない、そしてまた、設置法における独立性だとか公平性だとかいう要求を直接法的には受けない中で構成をされている有識者会議というものの、これが法的にどういう意味を持つんだろうか、そして、それがもし二重審査になるということで、その結果として審査が遅れるということであれば、これは非常におかしな話ではないかというふうに思うんですが、先ほどの御答弁でこの辺の適正手続についてはっきりとはおっしゃられませんでしたけれども、この法律による行政適正手続という点についてはっきりとした見解をお聞かせいただきたいと思います。
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田中俊一#12
○政府特別補佐人(田中俊一君) かなりたくさんの御指摘がありましたので、少し御説明申し上げたいと思いますが。
 まず、集中審査というのはプラントについての審査であります。御指摘のように、いわゆる基準地震動はサイトによって違いますから、それについては別途やるということです。それで、BWRについていえば、そういったサイトごとの審査がかなり難しいところがございます。柏崎刈羽もそうですし、浜岡とか女川のような太平洋のプレートのところとか、どういうふうに判断するかというのは非常に難しいところがございますので、そういったこととは別に、プラントとしての共通的なところは、プラントの審査の方は共通項がありますので、そういったことを進めてまいりました。
 優先的に柏崎刈羽六、七号機について進めてまいりましたけれども、現段階、もう既に、私どもの予想外だったのは、東京電力が基準地震動が決まった後の耐震設計計算が非常に手間取っていて、半年ぐらい遅れております。
 こういったことがありますので、まず事業者が、そういったことについて自分たちが決めた、自分たちが申し立ててきた基準地震動を一応評価したわけですから、それに基づいた耐震設計が、計算がそんなに時間が掛かっているということについては、私どもとしてはかなり予想外ということもあります。
 それから、有識者会合の位置付けについての御指摘がございました。
 破砕帯とか火山ですね、特にカルデラ火山のような、評価のような課題については、やはり私どもだけの専門的知識では少し足らないところがありますので、いわゆる有識者、専門家の御意見を活用して、その上で最終的に原子力規制委員会の責任において判断するというのが私どもの基本的な考え方です。
 例えば、志賀の破砕帯の調査については、有識者会合、その後のピアレビュー等において幾つかの問題点が出されまして、最終的に先月末にその報告書を受け取ったわけでございますけれども、具体的には、本来はサイト、サイトというか重要施設ですから、原子炉建屋の下の敷地をきちっと調べることができればいいんですけれども、もう既にそれはないと。建設当時のスケッチの絵で、旧安全・保安院の時代に、これは活断層に違いない、もっときちっと調べるべきだという申し送りがありまして、それについて有識者の皆様の御協力を得て調査をしてまいりました。しかし、なかなかそれを、そういった保安院の判断を覆すようなデータが出てこないということがありまして、そういったことも有識者会合の報告書ではなされております。
 さらに、六つの点について、有識者会合としてはこういったデータが出れば判断がもう少し確実にできるんではないかという御指摘もいただいておりますので、私どもとしては、そういったことを糧にして今後の審査を進めていきたいと思います。
 そういったことをやることがかえって時間が掛かるかどうかということについては、必ずしもそういう判断になるということではないと思います。同じことが、結局、より専門的な方の方がより問題点の把握が早いわけで、我々がそういうことをやろうと思うと、どういう形にしろ、勉強し、いろんな知見を集めながらやっていくということになりますので、どちらが早いかということはここでは申し上げることはできないというふうに思っています。
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阿達雅志#13
○阿達雅志君 今いろいろな御答弁がありましたけれども、やはり私は、この三年弱で二十六件申請があって、そして実際にちゃんとそれに対する審査が終わったものが五件しかない、この状態というのはやはり非常に問題なんではないかと。こういうことが続くことによって、審査を終えて再稼働できるかできないかというところは、もちろん安全審査ですからしっかりやっていただくというのはあるんですけれども、やはりこのスピード感というのはちょっと余りにも問題ではないかというふうに思っているところでございます。
 ちょっと問題を変えさせていただきます。実際に審査が通って再稼働がなされた中で、関西電力の高浜原発については大津地裁の方で再稼働禁止の仮処分が出されました。その結果、一旦再稼働した高浜原発が今また再稼働をやめて止まっているわけです。
 これについて、あくまでこれは住民の方と関西電力との間の民間の訴訟だからということで、規制委員会、それから内閣府はこの裁判手続の中には入っていないわけですけれども、ただ、ここで裁判所がはっきり示した中に、規制基準が合理的であるかどうかについての疑義があると、それから避難計画が十分であるかについて疑義がある。つまり、国のこういう許可あるいは国の判断そのものについての疑義を裁判手続で言われているわけです。
 これについて、やはり規制委員会、内閣府としても、しっかりと何らかの形で、裁判手続で今後は表明していくべきではないかというふうに思うんですが、いかがでしょうか。
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田中俊一#14
○政府特別補佐人(田中俊一君) 裁判のことですので、私から特段申し上げるということは基本的に差し控えさせていただきたいと思います。
 私どもとしては、新しい規制基準、これは福島第一事故の反省を踏まえて相当厳しい基準を設けておりますし、それに福島の経験も踏まえて、避難についても相当、私どもの役割としては指針までですけれども、それに基づいて内閣府防災等が中心になって地方自治体と相談して作っているというふうに判断しております。
 ただ、裁判は私どもが当事者でありませんので、今ここで何かそれについて申し上げることはないと思います。
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山本哲也#15
○政府参考人(山本哲也君) 内閣府は避難計画の方を担当しておりますので、その立場から申し上げます。
 御指摘の仮処分については、先ほど田中委員長からありましたように、国は当事者でございませんので、それに対する直接なコメントは難しいというふうに考えておりますが、ただ、私ども内閣府といたしましても、その原発が再稼働しているか否かにかかわらず、住民の皆様の安全あるいは安心の観点から、地域の防災計画あるいは避難計画、これをしっかり策定して、それで更にそれを引き続き改善をしていくということが極めて大事だというふうに考えているところでございます。
 それで、こういう避難計画とか防災計画につきましては、自治体任せにするのではなくて、策定段階から国がしっかり関与するという仕組みを設けております。最終的には、総理が議長でおられます原子力防災会議でその計画内容の確認をするということでしっかり対応しているところでございます。さらに、その策定後も訓練などを通じて継続的な改善をしていくということをやっているところでございます。
 したがいまして、こうした取組について、しっかりと様々な機会を利用いたしまして、地域の皆様を始めとして御理解いただくように努力をしていきたいというふうに考えているところでございます。
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阿達雅志#16
○阿達雅志君 今、規制委員長それから内閣府の方からのお話を聞きましても、確かにこの基準それから計画についてしっかりしたものをもう作っていただいているというふうに私も信じておりますが、それを、やはり国民に対してもその信頼をどうやって得るかということを考えたときに、せっかく皆さんがこれを国民に対してもうこれだけしっかりしたものを作っているんだからということで説明をされても、こういう裁判でひっくり返されると、裁判に対する国民の信頼というのももちろんありますから、やはり行政側が言ったことというのが疑義が付いてしまうという、疑義を持たれてしまうということは十分起こり得るんだと思うんです。
 この部分というのは、やはり行政と司法との間でのある意味綱引きの部分でもありますし、そこでどういうふうに、じゃ、行政の側がこの司法とで関与していくかということが大事になるのではないかというふうに思いますが、私はもう一つ、今回のこの仮処分というものを見たときに幾つか問題があるなというふうに思っております。
 一つは、この仮処分というのが効果という点において、実は民事訴訟によって行政による許可取消しと同じ効果が生じてしまっているのではないか、本来だったら行政訴訟でやるべき話をこういう民事訴訟でやっていることによって、しかも仮処分という即時に効力を発する手続を原告側が用いたことによって行政訴訟と同じ効果が生じてしまっていると。しかもまた、この問題の根本的解決ということを考えたときに、電力会社自体はさっきの規制基準だとかあるいは避難計画、この合理性を十分に証明できるだけの立場にないという問題があると思うんです。結局、当事者でないから国はこの裁判に入っていかない、ところが裁判で取り上げられている中身は国の一種の許可あるいは計画ですから、行政処分であるにもかかわらず、それが民間としては証明し切れないと、こういう非常に厄介なことになっているように思うんです。
 こういう中で、しかもこれ仮処分が実際に将来上級審でひっくり返った場合には、民間企業としては損害賠償の請求を考えざるを得なくなる可能性がある、こういう損害賠償を仮に経営陣が行わないとしたとしても、株主代表訴訟で損害賠償をしろということで訴えられた場合に損害賠償ということが現実に起こり得ると、そうすると、これは訴えられている住民の方にとっても利益にならない、こういう非常に何か矛盾した状況ができているんじゃないかというふうに思います。
 そうすると、やっぱりこの紛争を根本的に解決するためにはもう少し法律の枠組み、仕組みを考えていかないといけないのではないかというふうに思います。その一つとしては法務大臣権限法第四条というのがございます。これは、私、去年の委員会でも一度指摘をさせていただきましたが、ここでは、「法務大臣は、国の利害又は公共の福祉に重大な関係のある訴訟において、裁判所の許可を得て、裁判所に対し、自ら意見を述べ、又はその指定する所部の職員に意見を述べさせることができる。」と、こういう規定があるわけです。
 過去これは実際には一件しか使われていませんし、また、裁判所側から要求があった場合に使うというような運用がなされているように聞いておりますけれども、ただ、今回の事態というのは、やはりこの日本にとってのエネルギーの問題、それから住民の方にとっての安全というのはまさに国の利害又は公共の福祉に重大な関係のある訴訟でないんだろうかというと、やはり私はこれはもうこういう重大な関係のある訴訟であるんではないかというふうに思います。また、実際に、これ民間企業同士の話だとはいっても、政府が証人として訴訟に参加するということはあるわけですし、その中で基準あるいは計画の正当性というのをしっかり議論をしていただくということもあるんではないかと思います。
 また、こういう科学的、技術的な問題についての考え方というところで、例えば専属管轄化を図るとか、あるいはこういう仮処分について、行政事件訴訟法第四条の考え方を類推してこういう問題については仮処分の例外にするんだと、こういうことがあってもいいんではないか。今起きている事態というのは、紛争の根本的解決というところからいくと、どうもいろんな法律のエアポケットに落ちてしまっているような気がいたします。
 そういう中で、法務省にお聞きをしたいんですけれども、やはりこういう国自体がしっかり本来決めた基準あるいは計画、そして一種の行政処分と言えるようなものについてのこういう民間の間での訴訟の在り方について何らかの対応というのを考えるべきではないかと思うんですが、いかがでしょうか。
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武笠圭志#17
○政府参考人(武笠圭志君) お答えいたします。
 国が当事者となっておりません私人間の訴訟に国が関与することにつきましては、紛争解決についての私的自治というところや、あるいは三権分立の中での司法と行政との関係等から慎重な判断あるいは配慮というものが求められるものでありますところ、委員御指摘の法務大臣権限法四条によります法務大臣の意見陳述も、この観点から、裁判所から法務大臣に意見陳述の機会が与えられたときに限ってするべきものとして運用されておりまして、実際、御指摘もございましたけれども、これまで一件の例があるということでございます。
 一般論として申し上げますと、裁判所から求めがございました場合には、法務大臣といたしましては、本条の趣旨、目的に照らしまして、意見陳述をすべきか否かについて慎重に判断していくことになろうかと考えております。
 それから、委員が指摘されました政府関係者が証人として証言することにつきましては、当事者じゃないという立場でございますので、証人として政府関係者が証言すべきかどうかにつきまして法務省としてお答えできる立場にはないということは御理解いただいた上で一般論として申し上げますと、関係者が証人として証言することにつきましては、訴訟当事者がこれは証明すべき事実、立証趣旨というものでございますけれども、こちらを特定して申請をし、裁判所が必要であるということで認めたときには行い得るというふうに考えております。
 もっとも、仮処分の手続というのは簡易、迅速な手続という形で構成されておりますので、判断の資料というのはその場で即時に取り調べることができる証拠に限るということにされておりますので、証人尋問についてもそういった意味での制約はあろうかということになると思います。
 それから、専属管轄につきましては、確かに現行の法制度の下では委員御指摘の訴訟について認める規定はございませんので、新たにこの規定を設けるべきか否かという問題になろうかと思います。この点につきましては、委員が御指摘されたような専属管轄を認めることのメリットあるいはその範囲でございますね、それから訴えを提起する方の、原告の便宜、それから訴訟の審理、手続に及ぼす影響、あるいは裁判所の体制など、いろいろな様々な事情を考慮する必要がございますので、慎重に検討する必要があるというふうに考えております。
 いずれにいたしましても、国は当事者ではないのでございますけれども、訴訟当事者の訴訟活動あるいは裁判所の訴訟指揮というものを踏まえまして適切に対応していくことになろうかと思います。その上で、訴訟に関しては、法務省といたしましては法務大臣権限法に基づいて対応していくということになろうかと思います。
 以上でございます。
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阿達雅志#18
○阿達雅志君 確かに、民間の訴訟ですから、そういう訴訟の私的自治という点、それからやっぱり行政が司法に対して自制的でないといけない、これは非常によく分かるんですけれども、今回起きている問題というのは、民事訴訟によってやはり行政による許可取消しと同じ効果のことが起きると。本来だったら行政訴訟でなされるべきものが民事訴訟で同じ効果が出るということですから、これ別に、原発の再稼働に限らず一般的に起こり得る話ではないかというふうに思います。
 そうすると、やはり行政訴訟と民事訴訟との間の関係というのを今後是非検討いただいて、何が本当に根本的解決になるのか、そして当事者として誰が本当に議論するのがその争点を整理をするために適切なのか、こういった手続を是非御検討いただきたいというふうに思います。
 今、原子力規制委員会、内閣府、そして法務省の皆さんに今の原子力再稼働に当たっての幾つかの問題点をお聞きをいたしました。こういう状況をお聞きすればするほど、じゃ、本当にこういう流れの中で長期のエネルギー需給見通し、二〇から二二%を達成していくことができるんだろうかと。しかも、現在のエネルギー基本計画では原子力発電所の新増設、リプレースということは言及をされていないわけですし、また、今、再稼働の問題だけでもこれだけいろんな問題が起きている、こういう中で、一方でCOP21のパリ協定では二〇三〇年に二〇一三年比二六%のCO2削減ということも国際公約として出しているわけですし、こういういろんなことを考えたときに、やはり国策としての原子力政策の今後というのをしっかりと現実的な道筋で考えていかないといけないのではないかというふうに思うんですけれども、その点について経済産業省の御意見をお願いいたします。
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多田明弘#19
○政府参考人(多田明弘君) お答え申し上げます。
 原子力発電所の再稼働の問題につきましては、これまでも繰り返し申し上げておりますとおり、高い独立性を有する原子力規制委員会、ここが科学的、技術的に審査し、世界で最も厳しいレベルの新規制基準に適合すると判断した原発のみ、その判断を尊重し、地元理解を得ながら再稼働を進めるというのが政府の一貫した方針でございます。
 今御指摘のございました新増設、リプレースにつきましては、これにつきましては各方面から御意見をいただいているということは十分承知をしておりますけれども、こちらにつきましても、従来から申し上げておりますとおり、政府としては現段階において新増設、リプレースは想定していないと、こういう立場でございます。
 その上で申し上げますと、政府といたしましては、まず何よりも東京電力福島第一原発におけます事故後に失われました社会的信頼の回復、これを図るための取組に力を注ぐということが重要であるというふうに認識をしております。引き続き安全最優先の姿勢で真摯に再稼働に対応していくことを通じまして、国民の方々の理解、そして社会的信頼を回復すべく取り組んでまいりたいと考えております。
 私どもといたしましては、御指摘のありましたエネルギーミックス、これが地球温暖化の関係からも実現していかなければいけない重要な課題であると思っておりまして、引き続きしっかりと取り組んでまいりたいと思っております。
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阿達雅志#20
○阿達雅志君 福島の問題をしっかり処理して、そして原子力に対する社会的信頼をもう一度取り戻すと、これはもう本当に原点であろうかというふうにも思います。
 ただ、やはりこの原子力の再稼働というのを考えたときに、先ほどお話がいろいろ、御説明はありましたけれども、やはり私は、この再稼働に向けてのどうも結論の出し方が余りにも遅いんではないかと。それぞれの炉について、本当に再稼働できるのかできないのか、こういった結論を早く出していかないと、これ電力会社というのも、今もう自由化の下では完全な民間企業です。
 この民間企業の経営ということを考えたときに、例えば本当に再稼働できるかどうか分からない、再稼働しても裁判によって止められてしまうようなもののために、安全対策ということで二千億だとか何千億単位というお金を払っていけるのかどうか、これ経営陣が仮に国策としての原子力に協力するんだと言ったところで株主が納得しないんではないかと、こういうことが起きてくるように思うんです。
 そしてまた、こういうことがどんどん続いていくと、今まで立地というところで、非常にいろんな意味で、やっぱり都会に電気を送るためにそれぞれ苦労をされてきた地域、この地域の方々も、いつまでたってもこうやって再稼働しない、それだったら自分たちが今まで貢献してきたと思っていたのは何なんだという話になるわけですし、しかも、こういうことが、時間がたてばたつほど、だんだん自分たちがやってきたことについても、本当にこれは国として評価をしてもらっているんだろうか、こういう懸念が出てくるんだと思うんです。
 そうすると、やはりこの電力会社あるいは住民の皆さんが、こういう再稼働についての結論が出ない状態、その結論がどっちであるかというのは別にして、結論が出ない状態がこんな何年も続いていることに相当疲れてきておられるんじゃないかというふうに思うんです。やはりそういう点についてもしっかり取り組んでいただきたいというふうに思うんですが、経産省、お願いします。
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多田明弘#21
○政府参考人(多田明弘君) お答え申し上げます。
 大変重要な御指摘だと思います。電力の自由化のお話も御指摘ございました。
 政府といたしましては、エネルギー基本計画の中でこの問題についても一つアドレスをいたしております。国は、電力システム改革によって競争が進展した環境下におきましても、原子力事業者が、こうした課題と書いてあるんですが、こうした課題というのは、廃炉の推進、それから迅速かつ最善の安全対策、それから地球温暖化対策、さらにはベースロード電源による安定的な供給への貢献、こうした課題に対応できるように、海外の事例も参考にしながら、事業環境の在り方について検討を行うと、こういった趣旨が書かれているところでございます。
 今、立地地域の住民の方々のお気持ちについても御指摘がございました。
 これまで原子力という重要なエネルギーに対しまして御協力をいただいた地域の方々への感謝でありますとか敬意の気持ちというものを忘れることなく、今後のエネルギー政策の中での原子力の位置付けというものにつきまして、電力の自由化という大方針の下でしっかりと両立しながら取り組んでいくと、こういうことで私ども努力を重ねてまいりたいと思っております。
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阿達雅志#22
○阿達雅志君 ただいまお話しの中で、廃炉という問題についての御指摘もございました。
 これ、今もう既に実際に原子力発電所があるわけですから、このある原子力発電所をいずれは必ず廃炉をしていかないといけない、そのための廃炉技術というのもあるわけですし、また、福島の廃炉の問題というもっと大きな問題も抱えております。
 そういう中で、これ冒頭の原子力規制委員会にお尋ねした人的リソースの問題にも絡むんですけれども、もうこれからは廃炉の部分しかないんだという産業の中では、なかなか優秀な人材というのがこれからこの原子力の世界に入ってくれない可能性もあると。ただ、やはりこの廃炉を日本がしっかり進めていくためには、一方で、こういう原子力を再稼働をする中で、優秀な人材にも入ってきてもらって、そしてしっかりとその廃炉の技術を確立していくという、こういうことも要るんではないかというふうに思います。
 こういう人をしっかり雇える状況をつくるということも大事ですし、また、今実際問題として、これ電力会社さんは、人の採用というところもそうですけれども、現在何とか電力需給賄っているというのは火力をフル稼働しているからなんですね。ただ、こういう火力も相当老朽化をしている。この老朽火力の発電所を一体どうすればいいのか。新規に再び火力発電所を造るのか、それとも原子力発電所の再稼働を待つのかということで、非常に経営判断としても難しい部分があると思います。
 こういう民間企業の経営というものについての予見可能性をできる限りはっきり与えて、しっかりした経営判断をさせられるように、資源エネルギー庁としてもしっかり国策としての原子力政策を進めていただきたいと思います。
 最後に、ちょっとこの点について、資源エネルギー庁としての決意をお聞かせいただきたいと思います。
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多田明弘#23
○政府参考人(多田明弘君) お答え申し上げます。
 非常に目まぐるしい環境変化の中で、電力事業者が今後とも原子力事業についてしっかりと取り組んでいただけるような環境整備を整えることは国の役割として大変重要な役割であると認識をしております。様々な可能性あろうかと思いますが、海外の事例も参考にしながら、しっかりと検討してまいりたいと思っております。
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阿達雅志#24
○阿達雅志君 では、少し早いですが、これで質問を終わります。
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増子輝彦#25
○増子輝彦君 おはようございます。民進党・新緑風会の増子輝彦でございます。
 会期末を控えて、この委員会開かれるのかなと心配しておりましたところ、委員長始め理事の皆さんの御努力によってこの委員会開かれたこと、原発被災の県民の一人として、議員として感謝を申し上げたいと思います。できれば関係大臣においでいただければなおよかったんですが、さはさりながら、今日、限られた時間の中で質問させていただきたいと思います。
 福島県の現状は、もう私が言うまでもなく、この原発災害によって依然として厳しい状況にあることは言うまでもありません。依然として十万人近くの方々が県内外に避難生活を強いられているという現状、そして、様々な風評被害始め除染、これからのなりわい回復、人間回復、環境回復と、いろんな課題があるわけであります。こういう状況の中で、今日は、実は廃炉、この問題に焦点を絞りながら、今国会最後でございますから、ちょっとおさらいをしながら今後のことについても質問をさせていただきたいと思っております。
 先ほど田中委員長からの御報告もありましたとおり、廃炉に向けた取組の監視等については、事態対処型から計画的対処に移行したというような御報告もありました。私も基本的にはそういう形でいいんだろうというふうに思っております。と同時に、プラントの状況把握と使用済燃料のいわゆるプールからの燃料取り出し、そして燃料デブリ取り出しということが極めて重要な課題であることは言うまでもないと思っております。
 そういう状況の中で、まず汚染水対策について御質問させていただきたいと思います。このことについては随分今日までいろいろ質疑がなされてまいりましたけれども、最近ちょっとこのことがなかなか世間的にも余り表に出ていませんので、汚染水対策として私の方からも端的に質問させていただきますので、今日は、東京電力山口副社長、そして高木経産副大臣に御答弁をいただくことになっておりますので、ひとつ、限られた時間ですので、端的に重要な形で御答弁をいただければ有り難いと思っております。
 まず、ALPSで処理して今タンクに保管している汚染水の量は増える一方であるというふうに大変憂慮しているわけでありますが、現在保管している汚染水の量はどのぐらいになっているんでしょうか。
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山口博#26
○参考人(山口博君) お答えを申し上げます。
 建屋への地下水の流入あるいは汚染水の処理は日々行っているところでございますので、汚染水量自体は日々変動しているところでございます。ALPSでこれらを処理しておりますけれども、建屋への地下水の流入量、地下水のバイパス、サブドレーン、そして凍土壁の効果によりまして今後減少していくものと考えてございます。現在、福島第一のタンクに貯留しております水の総量が約八十四万立米でございます。
 以上でございます。
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増子輝彦#27
○増子輝彦君 ということは、タンクはお幾つあるんですか、現在。
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山口博#28
○参考人(山口博君) お答え申し上げます。
 約九十六万立米でございます。
 以上です。
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増子輝彦#29
○増子輝彦君 大分前でしたが、当時の廣瀬社長ともいろいろこの件について議論をさせていただきましたが、必ずこれは減らしてまいりますということでしたが、いずれにしても、僅かの量であっても今も増えているということは事実であります。
 しからば、トラブル続きだったALPSも今は比較的順調に機能しているというふうに聞いておりますが、このALPSを通してトリチウムほか放射性物質の除去は現在どのように除去しているのか、お答え願いたいと思います。
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