中野正志の発言 (東日本大震災復興及び原子力問題特別委員会)

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○中野正志君 三月九日、大津地裁で注目すべき決定が出されました。一つ、債務者は、福井県大飯郡高浜町田ノ浦一において、高浜発電所三号機及び同四号機を運転してはならない。二、申立て費用は、債務者の負担とする。これがその決定の主文であります。
 高浜原発の運転差止めを命じたこの仮処分決定に対しては、痛烈な批判があります。当然です。例えば、ジャーナリストの櫻井よしこさん、再稼働差止めに走る余り、論理に整合性を欠くことにも気付かないのではないか、この仮処分はどう見ても不公正だと思えてならない、反原発イデオロギーに染まった結論ありきの判断だったのではないかと断じております。
 そこでまず、この新しい規制基準に従った原子炉の設置審査は現在どのようなプロセスでなされているのか、簡潔な御答弁をお願いしたいと思いますし、時間の関係でございますので次の質問も申し上げます。
 原子炉の再稼働を含めた設置審査については極めて高度な専門的判断が要求されることから、専門的見地に基づき、中立公正な立場で独立して職権を行使する原子力規制委員会の判断が審査プロセスの中核に据えられるというのがまさに国としての判断であり、法のそもそもの趣旨であります。
 しかるに、そうしたプロセスを無視するかのように、今回、滋賀県内に住む住人二十九人の申立てを受けて、大津地裁の裁判官三人の判断によって仮処分命令が下され運転停止を余儀なくされるに至ったわけであります。この決定によってどのような現実が生じているか。高浜原発三、四号機の運転が停止された結果、この二か月余りの間、一日当たり三億円の損失が生じていると言われております。現時点でおよそ二百十億円相当であります。それらの損失は、いわゆる総括原価方式と言われる旧来の下では、結局のところ、全て関西の消費者が支払うことになります。これが果たして妥当と言えるのでありましょうか。
 今回の仮処分決定のように、民間企業に対する民事差止め訴訟で簡単に原発再開そのものがストップさせられてしまうというのでは、実質的に言えば一裁判所の判断が我が国のエネルギー政策に甚大なる影響を与えることができるということになります。果たしてこのような制度は本当に妥当と言えるのでありましょうか。この点について委員長の見解をお伺いします。

発言情報

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発言者: 中野正志

speaker_id: 7403

日付: 2016-05-20

院: 参議院

会議名: 東日本大震災復興及び原子力問題特別委員会