浅野善治の発言 (法務委員会)
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○参考人(浅野善治君) 今、谷先生の方からいろいろお話がございました。
これ理念法だからという話があって、一つは、理念法だから余り具体的なことが書いていないからその辺のところの問題もある意味厳格なものでなくてもいいんじゃないかというような御趣旨もあるかと思いますが、ただ、理念法といいましても、今回の法案というのは、実は三条、四条、五条と基本原則を定めておりまして、三条というのは具体的に禁止するような行為というものが書かれておりますし、四条では確実にこういう人種等を理由とする差別が防止されなければならないというような基本原則が定められておりまして、さらにその上で、六条で国と地方公共団体の責務ということで、こういう人種等を理由とする差別の防止に関する施策を総合的に策定し実施しろと、こう言っているわけですから、そういうその基本原則が達成されるようなことを、あらゆることをやりなさいということ、これを国と地方公共団体の責任として位置付ける、こういう話になりますので、一体何が行われるのかということにつきましては全く限定がないわけでして、先ほど言ったようなことがどんどん行われていくようなこともあるいは考えられるかという話になるわけですね。
ですから、そういった意味で少し歯止めを掛けておく必要があるのかなというようなことでお話をさせていただいたわけですけれども、人権教育、人権啓発ということについては、これはもうどんな状況であろうと積極的にやらなきゃいけないということはもちろんだろうというふうに思っておりますが、さらに、その上で、こういう具体的な何か規制をするような法律というものを、具体的な規制のイメージが出るような法律というものが更に必要になるのかならないのかといったときに、やはりそのときに、例えば命の危険を感じるということがあるとすれば、その命の危険を感じるようなものだけを切り取って規制をするということがあればいいのかなというふうに思うわけですが、そうすると、例えば現行のあらゆる刑罰の規定もございますけれども、そういったものがまず動くことというのが一つ大きな動きになるのではないかなというふうに思います。
例えば、今日聞いておりましたところの中でも、本当にそんなひどい状況が生まれてくるんであれば、そういう現行法の処罰規定というものが適用されていくということがあるとすれば、そういうデモが行われればこういう処罰規定が動くんだということがはっきりするわけでしょうし、そうするとまたそれで一つ大きな効果になるのではないかなという感じがいたします。
非常にひどいデモがあっても何にも誰も動いてくれないじゃないかというところがすごく今日参考人の御意見の中から私が感じたところでございますが、そういうときに、例えば現行法の規定がきちんと動いて処罰がきちっとなされるということがあるとするとまた変わってくるんじゃないかなという感じもいたしますし、そういったことも含めて、一体どういうような形でこの新法を検討していったらいいのかということになりますと、慎重に検討していく必要があるんじゃないかと、そんなふうに感じたところでございます。