大澤裕の発言 (法務委員会)

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○参考人(大澤裕君) 確かに、お話がありましたように、録音、録画というのは、特に裁判員制度が導入をされるに際して、従前のように自白調書の任意性が争われたときに、捜査官と被告人との間でやったやらないという水掛け論になったらこれは大変なことになる、むしろ録音、録画ということを導入すべきじゃないか、そういうことが最初に裁判員制度導入の際に言われて、そして試行的にそういうことが行われるようになってきたという経緯があったかと思います。その際には、確かに、録音、録画についてはこれは任意性判断のための資料に限るのであって、実質証拠、つまりそこで述べられたとおりの事実があったという、例えば自白がされている場合にはその自白どおりの事実があったという、そういう証拠には使えないという仕切りが最初の時点ではされていました。
 しかし、取調べそのものを撮っているビデオを見て、しかし、じゃ、それで任意性があると認められた場合に、調書は、これはよく御存じのとおり、一問一答式で何かがずっと書いてあるという形式のものではなくて、要約調書です。取調べの中で述べられたことを捜査官が一人称の形で要約をしたものです。その調書が調べられる。調書が調べられるのと、取調べで現に行われたことそれ自体を見て心証を形成するのと、どちらが良いのかという問題は私はあるだろうと思います。
 録音、録画の場合も、これは公判廷外でなされた供述を記録したものだということであれば伝聞証拠だということになりますけれども、任意性が認められれば、録音という機械的な記録であれば、署名押印がなくてもこれは伝聞例外として採用できるということになります。そこの点では法的には実質証拠として使うこともできますし、要約されて出てくる供述調書と比べたときにどちらが良いのかという問題は私はあるだろうと思います。
 ただし、取調べというのは長く延々とやっていますから、そのビデオを見て果たして分かりやすいかという問題はもう一つ残ります。膨大な時間が掛かるかもしれません。その辺りの問題というのは残っているのかと思いますが、実質証拠が私は一概に駄目だとは考えておりません。

発言情報

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発言者: 大澤裕

speaker_id: 6515

日付: 2016-04-19

院: 参議院

会議名: 法務委員会