中村愼の発言 (法務委員会)
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○最高裁判所長官代理者(中村愼君) 調査報告書は有識者委員会の意見を踏まえて作成したものでございまして、多くの意見が調査報告書に反映されております。それでもなお調査報告書の考え方と有識者委員会の意見が一致しなかった部分について説明いたします。
まず、定型的な運用ということでございますが、先ほど答弁申し上げたとおり、調査報告書では、遅くとも昭和三十五年以降については合理性を欠く差別的な取扱いであったことが強く疑われ、裁判所法六十九条に違反するものであったというふうに結論付けました。これに対して、有識者委員会の意見においては、この運用は裁判所法違反であると同時にハンセン病患者への合理性を欠く差別であり、憲法十四条一項違反と言わざるを得ないという指摘がありました。また、昭和三十五年以前の例につきましても、ハンセン病患者への反省と謝罪の表明があってもしかるべきだという指摘もあったところでございます。
また、開廷場所の選定と憲法の公開原則の関係につきましては、先ほど答弁申し上げましたとおり、調査委員会の方は、裁判所法六十九条二項が想定する公開の要請を満たさないと解される具体的形状を有する場所が開廷場所として選定された事例があったとまで認定するには至らなかったと結論付けたところですが、有識者委員会の意見におきましては、療養所等ハンセン病患者の隔離、収容の場所で行われた裁判が憲法の要請する公開原則を満たしていたかどうか、違憲の疑いはなお拭い切れないという指摘があったところでございます。