中村愼の発言 (法務委員会)
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○最高裁判所長官代理者(中村愼君) 今回の調査におきましては、司法行政事務としての開廷場所指定の適法性、相当性を調査の対象事項といたしました。そして、調査の報告書におきましては、先ほど答弁いたしましたように、開廷場所指定は裁判所法六十九条二項に違反するものであったと結論付けるとともに、今後の開廷場所指定のあるべき運用について記載したところでございます。
このように、過去に行われた司法行政事務としての開廷場所の指定について司法行政主体としての最高裁が司法行政事務として調査を行うというものですから、裁判所法違反であることが確認できれば過去の開廷場所指定が違法ということになりますので、それ以上に憲法判断に踏み込むことが必要であるかというふうに問われれば、必ずしもそうではないというふうに考えています。この趣旨を寺田長官の方は発言したものと理解しております。
なお、調査報告書におきましては、我々事務総局といたしましては、憲法違反とまでは明記しておりませんが、この運用につきまして、裁判所法違反の評価を記載するにとどまらず、合理性を欠く差別的な取扱いであったことが強く疑われるというふうに記載しているところでございまして、この趣旨は、憲法違反かどうかということにつきましては、ハンセン病以外を理由とする開廷場所指定の運用についても詳細な調査の結果、それとの比較というのが必要でございますが、その関係も資料が足りず十分にできなかったことから、十四条違反ということまでは明記しなかったということでございます。ただ、表現としては、先ほど申し上げましたように、合理性を欠く差別的取扱いであったことが強く疑われると記載したところでございます。
委員の方から、憲法の番人として憲法判断を期待されていたという御指摘がされました。今御説明いたしましたように、今回の調査は、憲法上違憲立法審査権を有します裁判体としての最高裁の判断ではないものでございますが、寺田長官からは、憲法価値の実現を担う裁判所が差別を助長する姿勢であったことは痛恨の出来事として重く受け止めており、患者や元患者の皆様、国民の皆様に深いおわびを申し上げたところでございます。