加藤勝信の発言 (北朝鮮による拉致問題等に関する特別委員会)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○国務大臣(加藤勝信君) 拉致問題担当大臣の加藤勝信でございます。
 拉致問題をめぐる現状について御報告を申し上げます。
 まず、この度の熊本県熊本地方等を震源とする一連の地震により亡くなられた方々の御冥福をお祈りするとともに、被災された方々に心よりお見舞いを申し上げます。また、被災地で昼夜を分かたず救援、救護や生活支援等に懸命に取り組まれている方々に心から敬意を表する次第であります。
 北朝鮮による拉致問題は、我が国の主権及び国民の生命と安全に関わる重大な問題であると同時に、拉致された方々の貴重な未来、多くの夢を断絶し、家族とのかけがえのない時間を引き裂く、人権・人道上のゆゆしき問題であります。
 拉致問題は安倍内閣の最重要課題であり、また政府の責任において最優先で取り組んでいくべき課題であります。対話と圧力、行動対行動の原則を貫き、認定の有無にかかわらず、全ての拉致被害者の安全確保と即時帰国、拉致に関する真相究明、拉致実行犯の引渡しの実現のため、あらゆる努力を傾注してまいります。
 一昨年七月に北朝鮮が特別調査委員会による調査を開始してからも拉致問題に何ら進展がなく、甚だ遺憾な状態が続いております。
 このような中、北朝鮮は核実験を行い、その後さらに弾道ミサイルの発射を強行しました。これら一連の行為は、我が国の安全に対する直接的かつ重大な脅威であり、断じて容認できません。
 こうした状況を踏まえ、政府としては、拉致、核、ミサイルといった諸懸案の包括的な解決のために我が国が取るべき最も有効な手段は何かという観点から、我が国独自の対北朝鮮措置を決定いたしました。
 これに対し、北朝鮮が、特別調査委員会による日本人の調査を全面的に中止し、同委員会を解体すると宣言したことは、断じて受け入れることはできません。
 政府としては、拉致問題の解決に向けた対話を継続し、全ての拉致被害者の一日も早い帰国の実現に向け、全力を尽くしてまいります。
 拉致問題の解決のためには、国際社会との連携が重要です。
 国連を中心とした国際社会において、北朝鮮の人権状況の改善を求める機運はこれまでになく高まっています。国連総会では、安全保障理事会に対し、北朝鮮の事態を国際刑事裁判所に付託することの検討を通じ、適切な行動を取ることを促す厳しい内容の決議が圧倒的な賛成多数で採択されています。安全保障理事会でも、拉致問題を含む北朝鮮の状況が二年連続で議論されております。そして、先般、北朝鮮に対する制裁を大幅に強化する新たな安保理決議が採択されましたが、同決議は、安全保障上の懸念とともに、国際社会の有する人道上の懸念に北朝鮮が対応する重要性を強調しており、この人道上の懸念には拉致問題も当然含まれております。
 私は、国連を中心とするこのような一連の動きを生み出すイニシアティブを取られてきたマルズキ・ダルスマン国連北朝鮮人権状況特別報告者と本年一月に面会し、拉致問題を始めとする北朝鮮の人権侵害問題の解決について互いの協力を約しました。そして、先月末、国連人権理事会において、同特別報告者の報告書を踏まえて我が国がEUと共同提出した、北朝鮮における人道に対する犯罪の責任追及を求める強い内容の決議が採択されました。
 また、先月末、米国ワシントンDCにて行われた日米韓首脳会談では、安倍総理から拉致問題をめぐる日本の立場を説明し、オバマ大統領と朴大統領から改めて日本の取組に対する理解と支持を得ました。
 さらに、同日開催された日韓首脳会談では、安倍総理から、拉致問題を始めとする北朝鮮の人権・人道問題の解決に向け、引き続き協力していきたい旨を述べ、朴大統領から、韓国にも同様の問題があり、協力していきたい旨を述べました。
 今後とも、国際社会との連携強化に取り組んでまいります。
 また、拉致問題の解決のためには、日本国民が心を一つにして、全ての拉致被害者の一日も早い帰国の実現への強い意思を示すことが肝要であり、拉致問題に関する啓発活動にも力を入れて取り組んでおります。昨年十二月の北朝鮮人権侵害問題啓発週間において、内外の有識者を招き国際シンポジウムを開催したほか、全国各地で集会や映画、舞台劇を実施するとともに、啓発セミナーや授業を行うなど、様々な広報啓発活動に取り組んでおります。
 北朝鮮に残されている拉致被害者の方々の心情や健康状態、そして、肉親との再会を切なる思いでお待ちの御高齢の御家族の心痛を察すると、もはや一刻の猶予も許されません。関係各方面の御意見にしっかりと耳を傾けながら、全ての拉致被害者の即時帰国に向け、全力を尽くしていく所存であります。
 中原委員長を始め、理事、委員の皆様の御理解、御協力を心よりお願い申し上げます。

発言情報

speech_id: 119015253X00220160425_007

発言者: 加藤勝信

speaker_id: 5843

日付: 2016-04-25

院: 参議院

会議名: 北朝鮮による拉致問題等に関する特別委員会