宮崎政久の発言 (憲法審査会)

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○宮崎(政)委員 会長、ありがとうございます。
 自由民主党の宮崎政久です。
 先ほど来敷衍がありますとおり、十一月三日に日本国憲法は公布から七十年を迎えたわけであります。そして、この憲法は、昭和二十一年の六月二十日から始まる第九十回帝国議会で審議され、可決されたわけでありますが、この帝国議会を構成する衆議院議員というのは、その昭和二十一年の四月の十日の第二十二回の総選挙で、普通選挙により選出された議員によって構成されておりました。
 その定数は四百六十八名とされていましたけれども、実際いたのは四百六十六人しかいなかった。なぜいなかったかというと、沖縄県選挙区からの二名の定員の代表がいなかったからであります。そのとき、沖縄、奄美、小笠原につきましては、残念ながら住民の代表を国会に送ることができないままでありました。
 これは、昭和二十一年の一月の二十九日、GHQ指令が出まして、北緯三十度以南の南西諸島の全域において日本の施政権が停止をされたからであります。これで、沖縄に限らず、奄美群島やトカラ列島も含む鹿児島県の大島郡も沖縄同様に米軍施政下に置かれましたし、また、詳細は避けますが、小笠原においても同じようなことが起きたわけであります。
 どれぐらいの国民がこの憲法の制定に参加できなかったのかということを調べてみますと、憲法を制定した昭和二十一年のときの資料というのは、ちょっと戦争が終わった直後でなかなかないわけでありますが、直近の昭和二十五年の人口を調べてみますと、日本の国は全体で八千三百二十万人、沖縄は六十九万九千人、奄美の人口は二十二万三千人、小笠原の方はちょっと確定できないというふうになっておりましたけれども、およそ千名程度というふうに言われておりまして、人口比率で我が国の一%を超える、計算上約一・一%以上という多くの国民が今の日本国憲法の制定に関与できない状態であったという現実があります。
 日本国憲法は国民主権を、基本的人権の尊重、平和主義とともに、三大原理として規定をしている憲法であります。この国民主権というのは、権力的な契機と正当性の契機があるというふうに言われておりますけれども、全国民が参加をするという正当性、また、具体的に制憲権を行使できるという権力的な契機、いずれにおいても、全国民が参加できないままであったという事実は、これはしっかり肝に銘ずべきところだと思っています。
 きょう議論があるとおり、きょうは憲法制定の経緯についての議論がさまざまされております。先ほど小沢委員からも指摘があったとおり、押しつけだから無効だという意見はないわけであり、私も、この制定の経緯をもってして、関与していないから今の憲法が無効だというようなことを言うつもりは毛頭ないわけであります。ただ、全国民が、改めて、私たちの国柄はどうあるべきか、憲法という国の根本法がどうあるべきかというようなことを議論して、制定に向けて国民議論をする機会はしっかりと保障されるべきであると思っています。
 沖縄の声を国政に反映してくれと私たちは大きな声で唱えております。であればこそ、こういったことも含めてしっかり反映をさせてもらうような議論が、一文字たりともいじっちゃいけないんだというような形で封殺をされるようなことがあってはならないというふうに考えている次第であります。
 憲法改正の国民投票の議論、そして、さきの国会で成立をした公職選挙法の改正をする中で、十八歳の投票権、選挙権を認めていくその各改正法の附則の中では、民法の成年年齢についても、これを、同じく規定をしっかり整えるということが累次にわたってされておりました。つまり、少子高齢化の進む中で、この国の大人として、この国の国つくりを担う人を何歳から上にするのかということを真摯に議論を重ねることを続けてきたわけであります。
 国家の根本法であっても、やはり、この国の根本法としてどういったものがあるべきなのか、私たちが主権者として目指すべき国家像であったり、主権者として抱くべき国家の根本法というのは何であるかということは忌憚のない意見交換ができるようにするべきであって、決まりを決めたら、金科玉条のように、これを一文字たりとも譲ってはいけないんだというような議論に堕することがないようにするべきだと考えているところであります。
 以上です。

発言情報

speech_id: 119204183X00220161117_024

発言者: 宮崎政久

speaker_id: 18299

日付: 2016-11-17

院: 衆議院

会議名: 憲法審査会