田中俊一の発言 (原子力問題調査特別委員会)
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○田中政府特別補佐人 まず、安全目標というこの数値、リスク評価というか、リスク計算をして数値を出すわけですが、そういうことで米国とか英国とかいろいろな諸外国で決めている。
国際的にはこれまでは、原子力事故による被曝による急性死亡確率が大体全体として、例えばがんなんかによる死亡が〇・一%程度ふえないようにするというような基準で、大体そういうのを決めてきております。
しかし、今回の福島の事故を考えてみれば、先ほども申し上げましたけれども、放射線被曝による死亡というよりは、環境が汚染されることによって長期に避難しなきゃいけないことによって今までに五年間で二千人もの方が犠牲になっている。
そういったことを踏まえると、今、国際的には、一Fの事故を踏まえて、放射線被曝によるリスクで物を考えるのはどうも不十分である、環境のリスクを考えるべきだという議論がだんだん出てきています。IAEAでもそういう議論になってきております。
そもそも、死亡リスクというそういう考え方が、今私から申し上げるのはちょっとあれですけれども、やや古い考えです。セシウム137で百テラベクレルというのは、福島第一の事故の約百分の一です。百分の一であれば、長期の避難とかあるいは被曝のリスクはもちろん、この前もUNSCEAR国連科学委員会が来て言っていましたけれども、ほとんど放射線障害リスクはふえないだろうということです。その百分の一ですからもっと少ないと思います。
それよりは、環境も、その程度であればそんなに長期の避難は必要ないということになりますので、そこを目標にいろいろな規制を求めているということで御理解いただければと思うんです。
安全目標というのは、いろいろなお考えがありまして非常に難しい概念ですので、必ずしもそれが万人に納得していただけるようなものにはなかなかならないというのが私どもの議論であります。