安倍晋三の発言 (本会議)
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○内閣総理大臣(安倍晋三君) 馬場伸幸議員にお答えをいたします。
地方議会の政務活動費をめぐる現状についてのお尋ねがありました。
政務活動費については、地方自治法上、議長が使途の透明性の確保に努める義務を負っており、各地方議会において、住民に対する説明責任の徹底や使途の透明性の向上を図るための不断の努力が求められていると承知しております。
今回の富山県での不正による相次ぐ議員辞職については、地方議会みずからの取り組みを通じて住民の信頼回復に努めていただきたいと考えております。
身を切る改革についてお尋ねがありました。
我々政治家は、政策を実現するため、真摯に努力を続け、国民の負託に応えていかなければなりません。国民の皆さんにさまざまな御負担を求める以上、我々政治家も常にみずからを省みる必要があることは当然であり、御党がそうした観点からさまざまな具体的な提案をしておられることにつきましては、敬意を表したいと思います。
その上で申し上げるとすれば、議員定数の問題を含め政治に要する費用の問題は、議会政治や議員活動のあり方、すなわち民主主義の根幹にかかわる重要な課題であり、国会において国民の代表たる国会議員が真摯に議論を行い、国会において合意を得る努力は行わなければならない問題であると考えております。
公務員の給与についてお尋ねがありました。
労働基本権が制約されている国家公務員の給与については、その代償措置である人事院勧告制度を尊重するとの基本姿勢のもと、民間の水準を踏まえて決定されております。
本年の人事院勧告を受けて、現在、国政全般の観点から検討を進めております。
なお、人事院が行っている官民比較の手法については、調査対象企業の規模も含めて、人事院において専門的見地から判断されるものであると考えております。
政治資金の使途制限についてお尋ねがありました。
公職選挙法においては、金のかかる選挙を是正するため、寄附禁止の規定が設けられ、順次強化されてきたものと承知しております。
その結果、現在、当該選挙区内にある方に対する寄附は、政治家本人によるものは原則として禁止されておりますが、政党支部については、政治家個人の後援団体には当たらないと解されているため、政治家本人の氏名を表示する場合等を除き、寄附の制限はないものとされています。
いずれにせよ、政党支部からの寄附を含め、政治団体の支出の制限のあり方については、まさに選挙制度の根幹、政治活動の自由にかかわる事柄であり、各党各会派においてしっかりと御議論いただくべきものと考えております。
二重国籍者の被選挙権についてお尋ねがありました。
二重国籍者は、御指摘のとおり、外交官になることはできません。外交交渉においては国益と国益がぶつかるからであります。
他方、現行の公職選挙法上、日本国民で年齢要件を備えている者は、法定の欠格事項に該当しなければ被選挙権を有することとされており、二重国籍者に関する規定は設けられておりません。
被選挙権の取り扱いについては、民主主義の土台である選挙制度の根幹にかかわる事柄であり、各党各会派において御議論いただくべき事柄であると考えております。
TPP発効の見通しについてお尋ねがありました。
自由で公正な貿易を堅持し発展させる、これこそが世界経済の成長の源泉です。
我が国は、戦後、自由貿易のもとで経済成長を遂げてきました。米国に追従するのではなく、我が国こそが、世界の自由で公正な貿易・投資ルールの牽引役であり、提唱者でなければなりません。
TPPは、その中核であります。世界の四割経済圏において、つくり手が丹精込めた付加価値が正当に評価されるようになります。TPPによって新たにつくられるルールは、単にTPPにとどまらず、日・EU経済連携協定、RCEPなどにおけるモデルとなるものです。
TPPは、参加希望を表明する国々が相次いでおり、潜在的な参加国が数多くあります。TPPが拡大していく機運を積極的につくっていくことこそ、我が国の役割であります。
米国も発効に向けて努力を続けていると承知をしております。大統領選挙においてTPP協定に関してさまざまな声がある中、現職のオバマ大統領は、今月も、自身の任期中にTPP協定の承認が得られるよう米国議会への強い働きかけを続けていくとの決意を表明しています。
米国にその努力を続けてもらうためにも、交渉をともに牽引してきた日本が、このタイミングで国内手続を前進させていくことが不可欠だと考えています。
他の署名国の多くも日本の動きに注目し、日本に期待しています。この国会でやらなければならない、こう考えております。
国会でTPP協定が承認され、整備法案が成立すれば、再交渉はしないとの立法府も含めた我が国の意思が明確に示されます。これにより、TPP協定の早期発効に弾みを与えることができると考えております。
国際博覧会についてお尋ねがありました。
国際博覧会の国内への誘致は、日本の魅力を世界に発信する絶好の機会となります。開催地のみならず、我が国各地を訪れる観光客が増大し、地域経済が活性化する起爆剤になることが期待されます。
大阪府が二〇二五年の国際博覧会の誘致に取り組んでいることは承知しています。
国際博覧会を誘致するに当たっては、地元の支持の状況、テーマや期間、収支計画等について、国が博覧会国際事務局の審査を受けることになるため、これらを具体化し、他国と競争できるような内容とすることが求められます。このため、大阪府がこの秋にも策定する予定の基本構想の内容をよく伺い、しっかりと検討を進めてまいります。
教育の無償化についてお尋ねがありました。
子供、若者こそ、我が国の未来です。子供たちの未来が、家庭の経済事情によって左右されるようなことがあってはなりません。このような思いについては、御党とも共有しているのではないかと考えております。
政府としては、これまでも幼児教育無償化の段階的推進、奨学金制度の充実、授業料免除の拡大などに取り組んできたところであり、今後とも、教育費負担の軽減に努めてまいります。
憲法改正についてのお尋ねがありました。
憲法改正は、最終的には国民投票によって国民が決めるものですが、まずは、国会の憲法審査会という静かな環境において各党が真剣に議論し、国民的な議論につなげていくことが必要と考えております。
その際、大切なことは、御党のように、各党がそれぞれの考え方を具体的に示すことであります。憲法改正について真摯に議論しようとされている御党を初め、各党との間で、建設的な議論が進められることを期待しております。(拍手)