宮本徹の発言 (本会議)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○宮本徹君 私は、日本共産党を代表して、消費税増税延期法案について質問します。(拍手)
 国民の多くが増税中止を求める中、安倍政権は二度目の増税先送りへと追い込まれました。安倍政権は、消費税を八%に引き上げる際、消費税増税の影響はワンショットだと言いました。しかし、現実には、実質賃金の低下、年金の目減りをもたらし、GDPの個人消費は二年連続のマイナス。消費増税は長期にわたって個人消費を落ち込ませる要因となっています。
 大臣、消費税増税路線の破綻を素直に認めるべきではありませんか。
 総理が所信表明で、経済の好循環が生まれていますと言い切ったことに驚きました。家計調査の消費支出は、うるう月効果を除けば十二カ月連続マイナスです。個人消費が低迷して経済が好循環するはずがないではありませんか。
 好循環の根拠として、GDPの個人消費がことしの一―三月と四―六月と二期連続プラスに転じたと言います。しかし、名目で見れば、四―六月の個人消費はマイナスです。実質がマイナスのときは名目が大事だと言い、名目がマイナスのときは実質で実績を強調する、こういう御都合主義はやめるべきではありませんか。
 麻生大臣、消費税増税頼みの財源論の行き詰まりは明らかです。破綻した消費税増税路線にしがみつくのはやめ、消費税増税は二年半の延期実施ではなく、きっぱり断念をして、そして、消費税に頼らない道を決断すべきではないでしょうか。
 格差と貧困が広がる中、社会保障、子育て支援、若者支援を拡充することは緊急の課題です。私たちは、税金の使い方の転換とあわせ、不公平な三つの税逃れを正すことで財源をつくることを提案します。
 第一に、大企業の負担は、中堅・中小企業並みの負担を求めるべきです。
 受取配当益金不算入制度など、主に大企業が利用する税制により、大企業の実際の法人税負担率は中堅・中小企業を大きく下回る不公平が生じている、こういう認識はお持ちでしょうか。大企業優遇税制は思い切って見直すべきです。
 研究開発減税のうち、増加型と高水準型は今年度末で適用期限を迎えます。増加型と高水準型による減税額は、二〇一四年度で合計一千九十億円です。期限どおり終わりにすれば、子育て支援や社会保障の財源とすることができます。
 ところが、経団連と経産省は、減税額の維持、恒久的措置化を求めています。これは、期限の定めのある政策税制は、原則、期限到来時に廃止するという政府税調の基準を踏みにじるものではありませんか。
 高水準型は減税総額の九〇%以上を上位十社が占めており、一部の企業への偏重は明らかです。二〇一二年度に研究開発減税が縮小になった際の経産省の委託調査でも、企業の研究開発投資にはほとんど影響しなかったことがはっきりしております。
 増加型、高水準型は期限どおりに廃止し、総額型などへの形を変えての恒久減税化はやめるべきであります。
 安倍政権は、法人税率の引き下げを進めてきました。しかし、実質賃金は大幅に低下、設備投資も伸び悩み、大企業の内部留保をさらにうずたかく積み上げるだけだったのではありませんか。法人税減税は中止すべきです。
 第二に、所得税の負担率が所得一億円を超えると下がるという不公平を正し、富裕層に力に応じた税負担を求めるべきです。
 富裕層の株式配当や売却益への課税は、欧米主要国は三〇から四〇%ですが、日本は所得税一五%、住民税五%です。これが不公平の最大の原因です。富裕層の株式売却益や配当については、欧米並みの三〇%へ引き上げるべきです。
 今月、経済同友会も、株式譲渡益や配当所得の税率引き上げを提言いたしました。大企業の経営者がみずから課税してほしいと言っています。遠慮なく、来年度から引き上げるべきではありませんか。
 配偶者控除の対象拡大が検討されております。
 控除の見直しに当たっては、基礎控除や低所得者の給与所得控除の拡大など、所得再分配の観点で整合性のとれた見直しにすべきであります。
 第三に、タックスヘイブンの税逃れを正すことです。
 パナマ文書のデータをデンマーク政府が課税逃れを調査するため購入したと報道されました。日本政府はパナマ文書にかかわるデータを入手したのでしょうか。パナマ文書に基づく税務調査の到達点をお示しいただきたいと思います。
 タックスヘイブンとされる地域への日本からの投資は、公表分だけで百兆円前後に上るにもかかわらず、タックスヘイブン対策税制の対象となった所得は〇・四兆円にすぎません。トリガー税率の撤廃、日本からの出資が五〇%超などの適用要件の見直しなど、抜本的に取り組むべきであります。そして、税逃れのツールとなっている外国子会社配当益金不算入制度も見直すべきであります。
 国内で富を築いた富裕層が相続税、贈与税のない国へ移住するケースがふえています。相続人、被相続人とも、五年以上海外に住めば、国外財産は相続税の対象になりません。五年という期間を見直すべきという提案に、麻生大臣は検討を約束されました。来年度から実現すべきではないでしょうか。
 こうした税逃れも正さず、消費税の一〇%増税で穴埋めするなど、断じて許されません。ましてや、租税特別措置の延長の一方で、社会保障の自然増の一千四百億円のカット、介護保険などの給付減、負担増というのは、削るものが間違っているのではありませんか。
 先週、経団連は、主要政党の政策評価を発表し、企業献金を呼びかけました。この間の法人税率引き下げなどを評価する一方で、消費税率の確実な引き上げ、社会保障制度改革、大胆な規制緩和など、国民の痛みを伴う改革を求めています。企業献金と引きかえに、経団連の要求を丸のみするのでしょうか。
 政治が国民よりも財界に顔を向けていては、経済も財政も国民の暮らしも行き詰まるだけであります。大企業優遇の政治姿勢を根本的に改めることを求めて、私の質問を終わります。(拍手)
    〔国務大臣麻生太郎君登壇〕

発言情報

speech_id: 119205254X00520161018_021

発言者: 宮本徹

speaker_id: 19574

日付: 2016-10-18

院: 衆議院

会議名: 本会議