黒田東彦の発言 (予算委員会)
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○黒田参考人 御指摘のとおり、中央銀行が行います金利操作につきましては、短期金利はほぼ完全にコントロールできるけれども、長期金利はなかなかそういうふうにコントロールできないというのが伝統的な考え方でございます。
これに対して、リーマン・ショック以降、御承知のとおり、主要国の中央銀行は皆、短期金利のゼロ制約に直面して、長期国債等を大量に買い入れて長期金利に直接影響を与えるという行動をしておりまして、それが効果を上げて長期金利が低下しているというのが主要国の状況であります。
したがいまして、日本銀行としても、過去三年半にわたる量的・質的金融緩和と、それから、先ほど委員の御指摘のありました、ことしの一月に決定いたしましたマイナス金利の導入の経験を踏まえますと、大規模な国債買い入れとマイナス金利の組み合わせで長期金利にかなりの程度影響を与えることができるということがわかったわけであります。
したがいまして、今後、この二つの組み合わせ、それに加えまして日本銀行が指定する利回りによる国債買い入れ、いわゆる指し値オペなどの調節手段も加えまして、長短金利操作つき量的・質的金融緩和を導入したわけでございます。
ただ、そのもとで、公表文にも明示しておりますとおり、八十兆円の国債買い入れの方向は続く。と申しますのは、現在のような大量の国債買い入れとマイナス金利によって現在のイールドカーブが実現しているわけでして、それを基本的に続けていくということであります。
ただ、金融調節の方式が、マネタリーベース八十兆円、その裏側の長期国債の買い入れ八十兆円というものから、長短金利のいわゆるイールドカーブコントロールというふうに変えましたので、当然、毎年買い入れる国債額は八十兆円の上に行ったり下に行ったり変動するとは思いますけれども、基本的に、現状のイールドカーブを前提にしますと、引き続き、このマイナス金利と大量の国債買い入れの実行によって適切なイールドカーブを実現していくということになると思います。