磯田宏の発言 (環太平洋パートナーシップ協定等に関する特別委員会)
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○参考人(磯田宏君) まず、自由貿易ということなんですが、それを輸出入ということで考えるならば、いろいろ議論のある政府の出された試算でも、TPPのGDPに対する寄与率ということでは、輸出〇・六%に対して輸入マイナス〇・六一%ですから、物の貿易でGDPが上がるという試算は政府ですらされていないわけですね。それが一点。
それから、今起きている、世界中で、イギリスのEU離脱あり、トランプ候補の勝利あり、あるいは韓国での今の大統領に対する猛烈な辞任要求あり、それらは、その根底には、現れ方にはいろいろ違いはあっても、行き過ぎた自由貿易至上主義あるいは新自由主義、行き過ぎたグローバリゼーションが累積させた矛盾に対する、それが、格差や貧困化であったり、農業の衰退であったり、地域社会経済の弱まりであったり、こういうものに対する危惧、懸念、こういうものが噴出してきていると。
日本にはその兆候もあるわけですけれども、しかし日本政府は、WTOのドーハ・ラウンドの開始に当たって、行き過ぎた貿易至上主義の是正、多様な農業の共存という、そういう意味では先駆的な理念を高く掲げておられたわけですから、その先駆的な高い理念を今後も是非堅持していただきたいというふうに思っております。