磯田宏の発言 (環太平洋パートナーシップ協定等に関する特別委員会)

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○参考人(磯田宏君) この莫大な農産物、食料純輸入額を少しでも是正するということでございました。これには、輸入を減らせるのかということと輸出をどこまで増やせるのかと、当然両面あるかと思います。
 私の方から言うとちょっと意外かも分かりませんが、輸入をこれから減らしていく、量なり金額を減らしていくというのは、これは、今までの経緯はもう作山参考人言われたことが大きく影響していると思いますが、今後この輸入を減らすということは、正直申し上げて非常に困難であるというふうに言わざるを得ません。よほど国境措置をより強化するとか、あるいは国内対策を強化するということでないと、まあそこまでやっても、私の見通しとしては、これ以上増やさない、逆に言うとこれ以上国内生産を減らさないというのが精いっぱいの努力目標になってくるのが現実的かなというふうに考えております。
 他方、輸出を増やすということは私も一定可能と考えております。先ほど申し上げましたように、世界の消費者も二極化が進んでいて、富裕層が作山参考人言われたようにこの近隣でも増えております。その一例として、数年前に米の商業的輸出が数百トンレベルから一千二、三百トンにぽんとジャンプアップしたときがありました。そのとき、具体的な調査対象の名前は伏せますが、ある大手の輸出を扱っている業者さんと東北のある大きな米の産地の農協さんが組んでそれを牽引されたわけですが。
 結論として申し上げたいのは、やっぱり富裕層の香港だとかシンガポールだとか、あるいはヨーロッパのあれこれの都市だとかでも競争になって、荒幡参考人が言われたように、例えばカリフォルニア産米のジャポニカ系の高級米とそこそこ価格競争ができて初めてそれなりに増えていくと。それから逆算した生産者の手取り価格は玄米六十キログラム当たり八千五百円なんですね。この現実を見たときにどう考えるかと。この八千五百円のコストで成り立つ稲作経営が日本でつくれるのかどうかと。かといって輸出補助金をやるわけにはまいりませんよね。その辺が、輸出がどこまで増やせるのかということを見定めるときの、米の事例ですけれども、一つのポイントになってくるというふうに考えております。

発言情報

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発言者: 磯田宏

speaker_id: 16864

日付: 2016-11-18

院: 参議院

会議名: 環太平洋パートナーシップ協定等に関する特別委員会