磯田宏の発言 (環太平洋パートナーシップ協定等に関する特別委員会)

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○参考人(磯田宏君) 輸出との関連でということもございましたので、ちょっと米について少しだけ追加いたしますと、先ほど八千五百円ということがありました。日本再興戦略で御案内のように、二〇二三年度、今から八年後に九千六百円を目指すと言っているわけですが、これ自体も水稲作付面積十五ヘクタール以上が一括でしか捉えられないんですが、一万一千四、五百円ぐらいで、この十年間、残念ながらコストが下がっていないと。これを八年後に九千六百円まで下げるというのは極めて野心的な目標であると。しかし、かつ、その九千六百円を達成しても八千五百円に届かないということが一点。
 それから、この九千六百円にしろ八千五百円にしろ、農水省の生産費調査をやる際に、経営者やその家族の労働を幾らで評価しているかというときに、実はそれぞれの都道府県の小企業の賃金でしか評価していないわけですね。具体的には、五人から二十九人の事業所の賃金で評価した上でコストを算出しているんですね。より具体的に言うと、大体全国平均で時給千四百円ぐらいなんですよ。そうしますと、千四百円で、仮に九千六百円が達成できた、八千五百円のコストが達成できたと。じゃ、その値段で売ったら大規模経営でも成立できるかというと、時給千四百円じゃ二千時間働いても二百八十万円ですので非常に難しいということが、そういう点でかなり厳しいものがあると。
 それからもう一点、福岡では御案内のように、「あまおう」などが香港等にかなり元気よく輸出しているということで話題になっておりますが、ここが更に規模拡大を進めて、雇用型の経営に転換しようとすると、これは極めて安い賃金で働く労働力が必要だけれども、それを調達するために現実は外国人技能実習生に最低賃金で働いてもらっていると、こういう現実があるわけでございますね。
 そういう意味では、賃金を、それなりの所得、賃金に見合うものを確保しつつコストを下げるというのはなかなか難しい、土地節約型の農業であってもなかなか難しいという現実があろうかというふうに認識しております。

発言情報

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発言者: 磯田宏

speaker_id: 16864

日付: 2016-11-18

院: 参議院

会議名: 環太平洋パートナーシップ協定等に関する特別委員会