磯田宏の発言 (環太平洋パートナーシップ協定等に関する特別委員会)

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○参考人(磯田宏君) 私も、多面的機能と構造改革というものとが両立するかという点については、これは一つは農業基盤の在り方、風土的なものをも含めた農業基盤の在り方、それと政策、この二つによって両立できる場合もあるし、下手をすると両立できないということの両方があると思いますので、そこを非常に慎重に見極めていく必要があると思います。
 例えば、アメリカやヨーロッパの特に畑作農業で極めて集約的な農業をやっていた時代には、農業生産を振興すれば振興するほど環境に負担を掛ける、そういう意味では多面的機能という観点からするとマイナスの影響を与えると。そこで、農業を粗放化する、あるいは生産から撤退するということにむしろ積極的に政策的な後押しをするような直接支払等をして、そのことによって多面的機能を維持する、あるいは環境を維持するということを進めてきたかと思うんですね。
 他方、日本にも、水田農業だけじゃなくて、畑作農業、あるいは樹園地農業、草地農業ございますけれども、一応水田ということを取りあえず焦点を当てますと、日本の場合は、もちろん水田でも過度な集約、不適切な集約化、こういうことによって水質汚染等の問題が起きることもあり得ますけれども、大きく言えば、多面的機能のうち、水田を中心として農業生産をやっていることを通じて、それが、両方が、結合生産というふうによく私どもは申し上げますけれども、結合することによって農業生産が維持されることによって多面的機能の発揮も維持される、こういう側面がございますので、そういう意味では、農業生産を増進する、あるいはその担い手を強化するということは、単にコストを下げるとかいうことにのみ偏るのではなくて、農業生産そのものが、中山間地域も含めて維持すること自体が多面的機能、多面的機能は大きく言えば、大ざっぱに言えば中山間地域の方がより多く担っているわけですので、中山間地域でも農業生産が維持可能な施策というものを打てるかどうかということに、両立可能かどうかということが大きく懸かってくるんじゃないかというふうに認識しております。

発言情報

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発言者: 磯田宏

speaker_id: 16864

日付: 2016-11-18

院: 参議院

会議名: 環太平洋パートナーシップ協定等に関する特別委員会