松川るいの発言 (環太平洋パートナーシップ協定等に関する特別委員会)

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○松川るい君 ありがとうございます。
 私は、強いリーダー同士であると思われるトランプ次期大統領と安倍総理、非常にウマが合うということもあるのではないかと感じております。是非、ロン・ヤス時代のようになることを期待しているところでございます。中曽根総理とレーガン大統領も、最初から個人的信頼関係があったわけでも、全てのイシューについて見解が一致していたわけでもありません。是非、これからしっかりと、個人的信頼関係の下に、日米同盟の重要性であったり、アジアのリバランシングについての重要性であったり、そしてまたTPPの意義についてもしっかりお伝えをしていっていただきたいと考えます。
 さて、保護主義の時代に戻らないために、自由貿易の恩恵を受けてきた我が国がこのTPP発効を主導するという、言わば日本のノーブレスオブリージュについては、総理からも衆議院においても参議院の本委員会においても何度も御答弁もありました。私も全く同感であります。
 そしてまた、私はもう少し掘り下げて俯瞰して考えてみますと、この資料一を御覧いただきたいんですけれども、地政学的にもTPPは非常に意味があるのではないかと考えております。地政学的観点からいえば、TPPはシーパワー、海の勢力の連合であり、その成否は、開かれた世界をつくっていくという時代にするのか、それともランドパワーに世界を明け渡すかという岐路を分ける要素となり得ると思います。
 ユーラシア大陸でモンゴル族が馬で闊歩をしたのは十三世紀ですけれども、大体十一世紀からはランドパワーの時代。そして、コロンブスが大航海を始めた一四九二年、ここら辺から十九世紀の大英帝国、そして二十世紀の米国はシーパワーの時代が続いてまいりました。
 そこで、昨年、中国は一帯一路構想を提唱し、AIIBを設立し、そういった一見建設的な動きとともに、南シナ海での一方的行動に見られるように、地域のみならず、世界的にも新しい秩序をつくろうと、そしてまた勢力を拡大しようとしています。さらに、シーパワーの英国はEUから離脱をし、その結果、EUは弱体化して、相対的には中国とロシアの存在感が増しています。米国がもしもアジア太平洋への関与を減らしてしまえば、シーパワーの時代は終えんに向かってしまうのではないかと危惧しております。
 日本はシーパワーです。シーパワーの特徴というのは、開かれた自由貿易と、海洋を始めとする航行の自由を重視する点にございます。まさに日本は戦後、自由貿易体制の下で発展をしてまいりました。ランドパワーというのは、例えば戦前のドイツやソ連のように、領土の拡張と内陸交通を重視して安全を守ろうとする傾向のある国々を一般的に指します。
 日本の国益は、シーパワーのこの時代ができるだけ長く続くことにあると思うわけです。しかし、もしその希望に反して、世界が仮に保護主義化し、考えたくありませんがブロック経済化し、閉ざされた世界になる傾向が仮にあるとすれば、我が国はどうしたらいいのでしょうか。
 急激な人口減少で国内の市場は縮小してまいります。TPPは世界のGDPの四割、人口の一割を占める巨大経済圏です。私は、日本の生存圏の確保のためにもTPPは大変重要性が高いと思うわけです。
 もう一回まとめてみますと、シーパワー時代が続く上でもTPPの成立は鍵であり、また、そうならなかったとしても、開かれた経済圏であるTPPは我が国にとって最適な生存圏として必要不可欠な存在と考えております。
 以上、私はこのように思っておりますけれども、政府としてはTPPにどのような意義があるとお考えでございましょうか。

発言情報

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発言者: 松川るい

speaker_id: 12320

日付: 2016-11-21

院: 参議院

会議名: 環太平洋パートナーシップ協定等に関する特別委員会