渡邉美樹の発言 (環太平洋パートナーシップ協定等に関する特別委員会)

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○渡邉美樹君 自由民主党の渡邉美樹でございます。質問の機会をいただきましたこと、心から感謝申し上げます。
 私は、マーケットが広がるという視点で、このTPPは賛成でございます。この特別委員会では、マーケットが広がるということで、日本をどう守るかということが中心で話し合われているように感じます。私は、今日は、どう攻めるかという視点で御質問をさせていただきたいと、そのように思います。
 水戸の地方公聴会のお二人の公述人の意見から質問をさせていただきたいと思います。
 お一人の公述人でございました、米の生産農家でございました。百三十二ヘクタールの水田を持ち、毎年、十から十五ヘクタールずつ拡大をされておりました。二・五キロメートル四方内に水田を集中させて、農機等の移動効率を高めておりました。七品種を組み合わせることで育成期を分散させて、結果として繁忙期も分散させておりました。また、田植機やコンバインなどの大型農機も一台でこなしておりました。つまり、資本効率を上げておりました。人員効率を高め、生産性向上に高め、研究開発も行っておりました。また、スーパーやインターネットなどによって直販を行って、少しでも高く売る努力をしておりました。そして六次産業化も進められておりました。
 この公述人、経営者の方は、小さいコストで、小さい資本で品質を上げて、単収を上げて、売上げを上げるというすばらしい経営をされておりました。特に米の輸出にも意欲的でございました。しかし一方、見方を変えれば、この手法は企業にとっては非常に常識的なことであります。企業であれば当たり前のことを当たり前にやられているというふうに感じました。私は、これらのことがまともになされていれば、日本の農業はしっかり守られるというふうに実は感じております。
 ある試算によりますと、この二十年間で農政について七十兆円の予算が使われ、二十年間で農業の総産出額は十一兆から八兆円に減り、そして農業の所得も五兆円から三兆円に減り、耕地面積は五十万ヘクタール減り、農業従事者は百万人減り、そして従事者の六十五歳以上は三四%から六三%になったと。つまり、TPPに関係なく、日本の農業は衰退の一途をたどっているわけであります。ですから、私は、企業の力を、企業の存在を利用するべきだと考えております。
 資料一をどうぞ御覧ください。企業が農業に進出する七つのメリットとして挙げさせていただきました。
 規模拡大をいたします。米農家において言うならば、一ヘクタール、二ヘクタールの農家と十ヘクタールの農家、コストは半分でございます。そして、企業がやることによって経営原則を実行いたします。企業家は当然資本に対するリターン、そして自己資本に対するリターンを意識します。ですから、無駄なトラクターを買うわけがありません。高い肥料も買いません。そして、マーケティング、ブランディングをすることによって高く売る努力をいたします。六次産業化も進めて、輸出をする力もございます。また、技術開発、研究開発をすることによって品質向上、単収向上もさせます。また、地方創生への貢献もいたします。企業の地方進出もそれによってなされます。また、人材育成も非常に重要でございます。農家の育成、これに予算も取っておられますが、多くの、特に私が雇用してまいりました数百人の方々は、農業をやりたいけれども心配だと、心配だから大企業ならば安心して農業ができるということで、企業の農業をやりたがっている方が大変多くいらっしゃいました。
 このような面から考えておりますと、企業が農業に参入するメリットというものは御理解いただけると思います。しかし、現状の農政は、企業の農業参入を積極的に促すようにはなっておりません。株式を公開している法人は農地を所有できません。企業が五〇%以上の株式を保有している法人は農地を所有できないわけであります。
 私事で恐縮ではございますが、経営者として二十年間、北海道から九州まで七百ヘクタールの有機農業をやってきた経験からしまして、農業というのは土作りであります。何年も何年も堆肥を入れて良い土にしていく、これが農業の基本であります。つまり、借りればいいじゃないかという声がありますが、車と違いまして、車ならば借りたら返せばいいわけです、しかし農地の場合には、借りて、それに投資して投資して投資してお返ししなきゃいけないわけです。やはりそのような状況においてはなかなか投資することは難しいわけであります。もちろん、企業は経営でありますので、全ての農地を買うわけではありません。必要な農地だけを恐らく効率的に購入していくというふうに思います。
 そこで質問です。TPPを機に、日本の農業を強くするために、企業の農地取得の更なる規制緩和も含めて、企業の農業参入を促す政策が私は必要だと考えておりますが、どのように考えていらっしゃるか、お聞かせ願いたいと思います。

発言情報

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発言者: 渡邉美樹

speaker_id: 16934

日付: 2016-11-22

院: 参議院

会議名: 環太平洋パートナーシップ協定等に関する特別委員会