川合孝典の発言 (環太平洋パートナーシップ協定等に関する特別委員会)

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○川合孝典君 ありがとうございました。
 薬価制度自体がターゲットだと西尾参考人がおっしゃいましたが、実は民主党が与党だったときの、今から四、五年前になりますが、当時、私、薬事法の改正作業チームの委員長をやっておりまして、現在の医薬品医療機器等法案を元々仕込んだ人間ということでありまして、したがって、この薬価の在り方ということについては、安全性の確保とイノベーションの両立をどう図っていくのかという観点から、あらゆる検証を半年以上掛けてやらせていただいたことを今お話を聞いていて思い出したわけでありますが。せっかく遠藤参考人いらっしゃいますので、繰り返し繰り返しモノクローナル抗体のお話が出てくるわけでありまして、話題のオプジーボ、ヒト型抗ヒトPD—1モノクローナル抗体医薬品という訳の分からない名前が付いておるものなんですけれども、これほどまでに医療費が増大した理由は、元々悪性黒色腫だけを適応にしていたのを適応拡大して、非小細胞型肺がんと、たしか腎細胞がんだったと思いますが、六十倍ぐらいにたしか適応症例数が増えたと、対象症例が増えた、そのことによって一気に総額の薬剤費が膨らんでしまったということを理解しております。
 私、日本の薬価の制度の計算の在り方についてなんですが、従来の医薬品の薬価の考え方というのは、これまで積み上げてきたものということで問題ないと思っているんですが、オーファンドラッグや今回のようなウルトラオーファンドラッグと呼ばれる薬の研究開発を行って上市していったときに、従来の医薬品のような薬価設定のやり方をしていると、当然企業もボランティアで薬を作っているわけではありませんので、研究開発費、数十年の期間と数百億円のお金を掛けて、かつ二万分の一から三万分の一の確率でしか売れる薬が作れないという、ばくちのようなビジネスをやっていることを考えると、一定の期間内に薬価を回収しなければいけないという製薬企業の気持ちは分かりますし、それがなければ、そもそも研究開発しない、こういう話になることも理解はできるんですが、少なくとも、ウルトラオーファン、オーファンというカテゴリーの医薬品については、薬価を設定するに当たって、適応拡大に連動させて薬価の見直しをどう行っていくのかということの装置が元々組み込まれていなければいけなかったんだと私は実は理解いたしております。
 そういう意味で、これまで積み上げてきた仕組みというものとは別に、今後、希少疾病に対して、患者さんが少ないからもう薬はないよと言われている分野がいっぱいあるわけであります。それを、薬を医薬品会社が作ろうとしたときに、お金掛けなければ作れないのであれば、そのお金を国が負担するのか、若しくは製薬企業が負担するのだったら、一定期間で最低限赤字だけは出ないような枠組みというのをどう守っていくのかといったことのやっぱり議論はしていかなければいけないと思っております。
 そうした枠組みも含めて、アメリカの場合にはそんなデリケートな判断せずに、国民皆保険制度もなければ医療保険制度もろくなものがないということでありますので、そういう、今、日本も大丈夫だとおっしゃいますけれども、突っ込もうと思えば突っ込める、突っ込まれる余地というのはゼロではないという状況の中で今後アメリカとどう向き合っていくのか、自由貿易の枠組みの中でどう向き合っていくのかということが求められているわけであります。
 薬価制度の今後のいわゆる高額医薬品の在り方について、場当たり的な薬価の見直しということではなく、システマチックな薬価の見直しということが今後求められると思いますが、この点について最後に遠藤参考人にお伺いをします。

発言情報

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発言者: 川合孝典

speaker_id: 14892

日付: 2016-12-02

院: 参議院

会議名: 環太平洋パートナーシップ協定等に関する特別委員会