松沢成文の発言 (憲法審査会)
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○松沢成文君 無所属クラブの松沢成文でございます。
私は、あえて、憲法改正に向けての方法論について意見を申し述べたいと思います。
憲法は決して不磨の大典ではありません。憲法の良い理念は守りつつも、時代に合わなくなったところ、あるいは現実と乖離してしまったところをしっかりと国会で議論をし、改正を発議し、国民の投票によって憲法は変えられる、憲法には九十六条の改正条項もあるわけで、これは、私は極めて大事な視点だというふうに思っております。
そうであれば、憲法の問題点は何かというと、恐らく今日ここにお集まりの皆さんそれぞれ違うと思うんですね。前文が問題だという方もいれば、あるいは天皇の国事行為がこれでいいのかと。あるいは、お話がありましたように、統治機構をこう見直したい、あるいは人権や自由権をこう見直したい、それぞれ意見があると思います。
私は、あえて、現行憲法の最大の問題点は、これは国家の危機から国民や平和や人権を守るための具体的な条項が欠如していること、つまり国家の防衛と国家緊急事態に対する条項が日本国憲法は欠如している、これは独立国家の憲法としては最大の欠陥であるというふうに思っています。
その国家の防衛と国家緊急事態に対して働くのが自衛隊であります。その自衛隊に対する規定がないというところ、私は、ここは見直していかなければいけない、しっかりと国には自衛権がある、自衛隊の皆さんにしっかりとその権限を行使してもらう、さらには自衛隊は文民統治でやっていく、これをしっかり書き込んでおくこと、あるいは、いざ国家として大きな災害やテロに遭ったときには、そのときに国家、国民を守るためにどういうやり方があるのかということをしっかり憲法に規定しておくこと、これこそが、私は改正に向けての最大のテーマだというふうに思います。
さて、皆さん、これまで憲法調査会、憲法審査会でこの憲法の議論をしてきました。憲法調査会では憲法に対する調査をすると。しかし、この憲法審査会は、調査、研究をした後に憲法原案を作成して発議をするということが役割の一つとなっています。しかし、先ほど申し上げましたように、もちろん自主憲法を主張する政党から、あるいは創憲だ、加憲だ、あるいは憲法改正絶対反対、もうこんなに多様な政党があって、そしてこの憲法審査会でもその意見発表と自由討議だけが永遠に続いています。私たちは国民の期待に応えられていないんです。
そこで、会長、ちょっと一つ提案があります。
まず、この憲法審査会において、来年度、国民世論調査をやったらいかがでしょうか。憲法改正、まあ十ぐらいにテーマを集約して、国民の皆さんに、憲法を見直すとしたらどの条項、どのテーマから見直すべきか、あるいはどこに新しい条項を作るべきか、この世論調査をする。マスコミだけに任せていてはいけません。しっかりとこの憲法審査会で世論調査をやる。そのために来年度、予算を取るべきだと思います。そして、その世論調査を実行して、多くの国民の皆さんの憲法改正に向けての方向を把握した上で、来年、この憲法審査会においてしっかりとその発議案を議論すべきだと思います。これは、常に政局に追われている衆議院ではなくて、六年間保障されている参議院において、こうしたしっかりとした世論調査に基づく憲法改正案の発議ということが可能になるんだというふうに思っております。
したがいまして、これからも憲法審査会をやるたびに、意見表明だ、自由討議だ、これが永遠に続いていても全く憲法改正は進んでいきません。今、国民の五割以上が憲法は見直してもいいという世論が多くの調査で出ていますし、国会議員は、衆議院、参議院、共に三分の二以上の議員が憲法改正をやっていくべきだという考えを表明しております。こういう状況になってもなお議論しかできないのであれば、私は憲法審査会の役割は果たせないと思っておりまして、是非とも会長におかれましては、幹事会で、来年度、この審査会において憲法改正の国民世論調査を行い、そのための予算を確保し、そして憲法審査会において憲法改正案をしっかりとまとめていく、衆議院とも連携していく、こういう方向を取っていただきたいと思いますので、幹事会において是非とも御調整をいただきたいと思います。
以上です。