松本純の発言 (災害対策特別委員会)
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○国務大臣(松本純君) 国土強靱化担当大臣、防災を担当する内閣府特命担当大臣として、一言御挨拶を申し上げます。
我が国は、その自然的条件から、各種の災害が発生しやすい特性を有しております。こうした我が国の特性を踏まえ、防災は国家の基本的かつ極めて重要な任務であるとの認識に立ち、災害に強くしなやかな国づくりを進めてまいる所存です。
いまだ記憶に新しい東日本大震災を始め、今年に入ってからも台風や豪雨、地震等による災害が多数発生しております。特に、四月の熊本地震や、岩手県及び北海道を中心に甚大な被害をもたらした一連の台風、今月二十一日に発生した鳥取県中部を震源とする地震により、多数の方々が被災されております。これらの災害によりお亡くなりになられた方々とその御遺族に対し、深く哀悼の意を表しますとともに、全ての被災者の方々に心からお見舞い申し上げます。
政府は、これらの災害に対して被害状況の早期把握及び被災者の救援救助活動に全力を尽くすとともに、熊本地震においてはプッシュ型物資支援や被災者生活支援チームを設置し対応を行うなど、関係省庁が一体となって対応してまいりました。また、災害救助法の執行や被災者生活再建支援法の適用のほか、激甚災害の早期指定についても尽力してきたところです。
今後とも、被災者の皆様方の切実な声に真摯に耳を傾け、一日も早く日常の生活を取り戻していただけるよう、被災者支援、復旧復興対策等に全力で取り組んでまいります。
続きまして、防災対策の主な課題と取組方針について御説明いたします。
まず、地震対策の強化です。
先般の熊本地震の教訓を踏まえた防災対策の見直しのため、中央防災会議の下に熊本地震を踏まえた応急対策・生活支援策検討ワーキンググループを設置し、発災時における地方公共団体への支援や生活物資の支援の在り方、避難生活の改善、復旧復興に向けた住まいの場の円滑な確保等について具体的な検討を進めています。年内にも取りまとめられるこのワーキンググループの報告を受けて、速やかに改善策を取りまとめ、必要な対策を講じてまいります。
また、地方公共団体の受援体制に関する検討会を設置し、地方公共団体が国や他の地方公共団体、民間企業、NPO等からの人的、物的支援を円滑に受け入れられるよう、受援計画の策定の促進方策を検討し、支援してまいります。
広範囲かつ甚大な被害が懸念される南海トラフ地震については、中央防災会議の下に設置した南海トラフ沿いの地震観測・評価に基づく防災対応検討ワーキンググループにおいて、地震発生予測の可能性や何らかの異常が観測された場合の具体的な対応の在り方について検討を進めているところであり、その報告を受けて必要な対策を講じてまいります。
また、今後発生が懸念される首都直下地震についても、四年後の東京オリンピック・パラリンピックの開催に向けて、必要な対策を強化してまいります。
具体的には、本年三月に策定した首都直下地震における具体的な応急対策活動に関する計画について、南海トラフ地震における具体的な応急対策活動に関する計画と併せて、関係省庁や地方公共団体、民間企業等と連携した各種防災訓練の実施を通じて、実効性の確保、向上に向けた取組を進めてまいります。
次に、水害対策の強化についてです。
先般の一連の台風災害を踏まえた対策については、地方公共団体による避難勧告等の発令の在り方や、社会福祉施設における避難体制の確保、避難準備情報の名称変更も含めた情報提供の在り方といった課題に対し、防災、福祉等の関連分野の有識者から成る検討会において議論を行い、年内をめどに結論を得る予定です。
また、気候変動等による大規模水害の発生が危惧されることから、中央防災会議の下に設置した洪水・高潮氾濫からの大規模・広域避難検討ワーキンググループにおいて、首都圏等における洪水や高潮氾濫からの大規模かつ広域的な避難の在り方について検討を進めます。
さらに、頻発する火山災害の対策については、御嶽山の噴火を踏まえて改正された活動火山対策特別措置法に基づき、警戒避難体制の整備や、火山専門家の育成、監視観測・調査研究体制の整備など、関係省庁と連携して進めてまいります。また、各火山地域における避難計画の策定支援や大規模降灰への対応策についても検討を進めるなど、必要な対策を講じてまいります。
これらの様々な災害対策の推進に当たっては、公助のみならず、自助、共助の取組いずれもが重要であると考えております。そのため、各界各層において我が国を代表する団体により構成された防災推進国民会議を中心に、自助、共助の取組を国民運動として一層推進してまいります。
さらに、地区防災計画制度の推進を始め、災害教訓の継承、防災ボランティア活動の環境整備、企業における事業継続計画の普及等の取組を進めるとともに、国民の皆様にも、日頃から水、食料品等の備蓄や災害保険への加入等の災害への備えに取り組んでいただけるよう、防災意識の啓発に努めてまいります。
また、昨年十二月に、我が国を始めとする百四十二か国が共同提案した世界津波の日が国連総会において採択されたことも踏まえ、津波防災の啓発活動に、より一層取り組むとともに、総合防災訓練大綱に基づき、国や地方公共団体等において、防災訓練を総合的かつ計画的に実施することで、多様な主体の連携による防災力の向上に努めてまいります。
また、国際防災協力については、昨年三月に我が国で開催された第三回国連防災世界会議において採択された国際的な防災の取組指針である仙台防災枠組二〇一五―二〇三〇に基づき、東日本大震災を始めとする幾多の自然災害から得られた我が国の知見や教訓、防災技術や防災体制等を世界と共有し、国際社会における防災の主流化に積極的に貢献してまいります。
国土強靱化につきましては、国土強靱化基本計画や毎年度のアクションプランの着実な推進を図るとともに、特に市区町村における国土強靱化地域計画の策定を支援してまいります。さらに、事業継続に取り組む企業等を認証する仕組みの周知を始めとする取組により、企業等の主体的な取組を促すほか、啓発活動の推進により、国土強靱化に対する国民の理解と関心が深まるよう努めてまいります。
今後とも、施策の重点化、優先順位付けを行い、ハード、ソフトの対策を適切に組み合わせながら、国、地方、民間が一体となって、効率的かつ効果的に国土強靱化を進めてまいります。
以上申し上げましたとおり、東日本大震災や一連の災害からの迅速かつ円滑な復旧復興と、これらの災害を教訓とした災害対策の一層の充実を実現し、災害に強くしなやかな国づくりを進めるため、大きな使命感と責任感を持って全力を尽くしてまいる所存です。
若松委員長を始め、理事、委員各位の格別の御指導、御鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。