山田俊男の発言 (災害対策特別委員会)
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○山田俊男君 去る二十四日、北海道において、平成二十八年台風第十号等に係る被害状況等の実情を調査してまいりました。
参加者は、若松謙維委員長、そのだ修光理事、川合孝典理事、平木大作理事、紙智子委員、石井章委員、木戸口英司委員、また、現地参加されました徳永エリ議員、そして私、山田俊男の九名であります。
現地調査の概要を御報告いたします。
北海道では、平成二十八年八月十七日から二十三日の一週間に、台風第七号、第十一号、第九号と観測史上初めて三個の台風が上陸し、道東を中心として大雨により河川の氾濫や土砂災害が発生しました。さらに、台風第十号が八月三十日に北海道に接近したことなどにより、八月の降水量は道内の観測地点の約四割で過去最大値を更新するなど、各地で記録的な大雨となり、過去に類例のない大きな被害が発生しました。
道内においては、十月十九日現在で死者四名、行方不明者二名、負傷者十五名、住家の全半壊・一部損壊千九十件となっております。また、道及び市町村分を合わせた被害額は、九月二十七日の時点で農業が約五百四十億円、道路、橋梁等の公共土木施設等が約千二百億円になるなど約二千億円に上っており、特に十勝地方においては、全道の被害総額のおおむね半分を占めるなど、甚大な被害に見舞われました。
現地におきましては、まず、帯広空港に到着した後、バス車中にて、北海道十勝総合振興局、内閣府、農林水産省、国土交通省から被害の状況等について、それぞれ説明を聴取しました。
次に、芽室町のめむろ駅前プラザ「めむろーど」に赴き、荒川北海道副知事に見舞金を手交した後、同副知事から、国道二百七十四号の早期復旧やJR北海道への支援を始めとする地域・産業・物流を支える交通網の確保、観光需要の早期回復に向けた特段の支援、災害対策関連事業等における柔軟な対応、復旧・復興に対する十分な地方財政措置を内容とする要望書を、また、十勝圏活性化推進期成会副会長の吉田鹿追町長から、冬期の災害復旧事業等への柔軟な対応、JR根室線・石勝線の完全復旧など十勝地方の物流と旅客輸送を支える交通網の確保、観光地に対する支援等を内容とする要望書を、さらに、十勝地区農業協同組合長会の有塚会長から、被災農家に対する経営支援対策、農地の復旧事業に係る上限単価の引上げ、農地の基盤整備対策の継続的・計画的な実施等を内容とする要請書を、それぞれ受領しました。
次いで、荒川副知事から、台風等大雨による被害及び復興状況等について、国土交通省北海道開発局から、今夏の大雨による被災状況等について、それぞれ説明を聴取するとともに、吉田鹿追町長、有塚会長から、要望書の内容等について説明を聴取しました。
次に、前田帯広市副市長、浜田新得町長、高薄清水町長、宮西芽室町長から、それぞれ意見・要望を聴取しました。その後、派遣委員との間において、加工工場の被災により出荷が困難となった農作物被害への対応状況、被災農家の減収に対する支援の在り方等について意見交換を行いました。
次いで、宮西芽室町長の説明を受けながら、同町の芽室南二線地区の被災現場を視察しました。同地区では、台風第十号により芽室川の堤防が決壊し、約十五ヘクタールの農地が冠水して、土砂が流入する等の被害に見舞われました。現在、堤防の応急復旧工事が進められており、堤防はブルーシートで覆われた状態でありました。
引き続き、車中より、日本罐詰十勝工場を視察しました。同工場は、台風第十号により、工場裏側にある芽室川が決壊して、工場内に汚泥が堆積し、設備等に大きな被害が生じているとのことであります。そのため、全国シェアの七割以上を占めている国産原料のコーン缶詰については、操業を停止しているとのことでした。
次いで、清水町に移動し、旭山地区の被災農地を視察しました。同地区では、台風第十号により約三百メートル離れた久山川が氾濫し、農地が浸水した結果、数メートルの深さで農地が抉れ、水の流れていない水路が延々と続いているような状態となっておりました。
また、同町では町道のペケレベツ橋と石山橋を視察しました。台風第十号によりペケレベツ川の堤防が決壊したため、橋に接続する道路や周辺の民家が流される被害が生じました。現在も、両橋は通行できない状況であり、民家が複数流されたままとなっておりました。
次いで、新得町に移動して、JR根室線新得駅構内の下新得川橋梁に赴き、JR北海道から橋梁及び線路の被害状況について説明を受けました。根室線・石勝線内では、同橋梁のほかにも、台風第十号による河川増水のため、橋梁や路盤が流失している箇所があるとのことでした。現在、帯広と札幌をつなぐ大動脈である根室線・石勝線については、他の河川で使う予定であった橋脚を転用することなどにより工事を進め、年内の復旧を目指しているとのことであります。
最後に、帯広市の中島町地区に赴き、国土交通省北海道開発局から、札内川の堤防決壊による被害状況について、また、帯広大正農業協同組合から、同地区での農地の浸水被害状況について、それぞれ説明を受けました。同地区では、札内川と戸蔦別川の合流地点付近で堤防が決壊し、四戸の農家の約三十ヘクタールの農地において、作物及び土壌の流出、流倒木・砂礫の堆積等による甚大な被害に見舞われました。表土が流され、豊かな土壌を取り戻すためには時間が掛かることから、今後の営農への深刻な影響が懸念されており、離農者を出さないための対策の重要性について、農家の方々の切実な声を伺いました。
以上が、調査の概要であります。
今回の調査を通じまして、地域・産業・物流を支える道路や鉄道など交通・流通網における被害、そして我が国の食料生産基地である十勝地方の農業及び関連工場等における被害の甚大さを痛感いたしました。今後は、災害に強い交通・流通網の整備、そして、被災された農林水産業者の方々が離職せずに将来にわたって生業と生活を見通すことを可能とする支援の方策などについて、更なる充実を図っていくことの重要性を改めて認識した次第であります。
終わりに、今回の調査に当たり御協力をいただきました皆様に心から御礼を申し上げ、被災地の一日も早い復旧・復興をお祈りし、派遣報告といたします。
以上です。