金田勝年の発言 (法務委員会)
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○国務大臣(金田勝年君) 外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律案につきまして、その趣旨を御説明をいたします。
技能実習制度は、開発途上地域等への技能等の移転を図り、その経済発展を担う人づくりに協力することを目的とする制度として、我が国の国際貢献において重要な役割を果たしていますが、一方で、同制度に関しては、制度の趣旨を理解せず、国内の人手不足を補う安価な労働力の確保策として使われており、その結果、労働関係法令の違反や人権侵害が生じている等の指摘があり、指摘されている問題点の改善を行い、制度の趣旨に沿った運用の確保を図る必要があります。また、こうした制度の適正化を前提に、この制度の活用を促進するため、制度の拡充を図ることも求められております。
そこで、技能実習を実施する実習実施者やその実施を監理する監理団体に対し必要な規制を設け、管理監督体制を強化するとともに、技能実習生の保護に係る措置等を定め、併せて優良な実習実施者や監理団体に対してはより高度な技能実習の実施を可能とするため、本法律案を提出した次第であります。
この法律案の要点を申し上げます。
第一に、技能実習の基本理念及び関係者の責務を定めるとともに、技能実習に関し基本方針を策定することとしております。
第二に、実習実施者が、技能実習生ごとに、かつ、技能実習の段階ごとに作成する技能実習計画について、主務大臣の認定を受ける仕組みを設けた上、修得した技能等の評価を行うこととすること等により、制度の趣旨に沿った運用の確保を図ることといたしております。
第三に、実習実施者及び監理団体が、技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護について重要な役割を果たすことに鑑み、実施の届出及び監理団体の許可の制度を設けるとともに、これらの者に対する主務大臣の立入検査、改善命令、許可取消し等の権限を定め、技能実習制度の適正化を図ることとしております。
第四に、技能実習生に対する人権侵害行為等について、禁止規定を設け、違反に対する所要の罰則を規定すること等により、技能実習生の保護を図ることとしております。
第五に、外国人技能実習機構を認可法人として新設する枠組みを設け、技能実習計画の認定及び監理団体の許可に関する事務、実習実施者及び監理団体に対する実地検査、技能実習生に対する相談及び援助等を行わせることとしております。
第六に、制度拡充の一環として、現在技能実習は二段階となっておりますが、新たに第三段階を設け、第二段階の目標を達成した者は、この第三段階に進み、優良な実習実施者及び監理団体の下で、より高度な技能実習を行うことを可能にすることとしております。
このほか、所要の規定の整備を行うこととしております。
以上が、外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律案の趣旨であります。
政府といたしましては、以上を内容とする法律案を提出した次第でありますが、衆議院において一部修正が行われております。
何とぞ慎重に御審議の上、速やかに御可決くださいますようお願いをいたします。
次に、出入国管理及び難民認定法の一部を改正する法律案につきまして、その趣旨を御説明をいたします。
近年、高齢化の進行等に伴い、質の高い介護に対する要請が高まる中、外国人留学生が日本の高等教育機関を卒業し、介護福祉士の資格を取得した場合に国内での就労が可能となるような制度をつくることが求められております。また、これまでの水際対策の強化や摘発の推進等により、不法残留者は大幅に減少いたしましたが、他方で、虚偽申告や虚偽文書の行使等によって身分や活動目的等を偽り、不正に在留資格を取得して在留する者などのいわゆる偽装滞在者の存在が問題となっております。
この法律案は、以上に述べた情勢に鑑み、所要の法整備を図るため、出入国管理及び難民認定法の一部を改正するものであります。
この法律案の要点を申し上げます。
第一は、介護の業務に従事する外国人を受け入れるための新しい在留資格を創設するものであります。すなわち、我が国の介護福祉士の資格を有する外国人を対象とする介護という名称の在留資格を設け、介護又は介護の指導を行う業務に従事する活動を行うことを可能とするものであります。
第二は、いわゆる偽装滞在者の問題に対処するため、罰則の整備、在留資格取消し事由の拡充等の措置を講ずるものであります。すなわち、罰則の整備として、偽りその他不正の手段により上陸の許可等を受ける行為及び営利の目的でそれらの行為の実行を容易にする行為をした者に対する罰則を設けるほか、在留資格取消し事由の拡充等として、正当な理由がないのに在留資格に応じた活動を行っておらず、かつ、他の活動を行い又は行おうとしている外国人に対しまして、その在留資格を取り消すことができるようにするとともに、当該外国人が逃亡すると疑うに足りる相当の理由がある場合には、出国猶予期間を指定せず、直ちに退去強制手続に移行することとするものであります。
その他所要の規定の整備を行うこととしております。
以上が、出入国管理及び難民認定法の一部を改正する法律案の趣旨であります。
何とぞ慎重に御審議の上、速やかに御可決くださいますようお願いをいたします。