横路孝弘の発言 (安全保障委員会)

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○横路委員 教育勅語について、戦後、衆議院と参議院での国会の決議もありました。それは後で御質問しますが、戦後の教育基本法に至る経過のところをちょっと御紹介したいと思うんです。
 昭和二十年、終戦の年ですね、幣原喜重郎さんが総理大臣をやったときに、安倍能成さんが文部大臣になりました。日本の教育制度の改革のためにといって、アメリカから使節団がやってきたんですね、そのときにどういう挨拶をしたか。
  始むべからざる戦争を始め、継続すべからざる戦争を継続して、今日の悲惨を招くにいたったのは、歪んだ日本の教育にその一因がある。日本の教育改革が絶対に必要であることは天下の世論である。その改革の方向は、たんに軍国主義、過激国家主義を払拭するのみでなく、なぜ軍国主義、過激国家主義に軽々しく染まったか、その基礎を深く反省しなければならない。その反省には、日本的なものとか、アメリカ的なものかという区別はあり得ないわけで、真の人類的な、高邁の理想に基づいて進まなければならぬ。
そして、来たその使節団に対して、
  日本は、過去における占領政策において極めて多くの失敗をした。朝鮮において、満州において、中国において、南方においてもしかりである。それは、その国の伝統と実情を無視し、自分勝手な政策を力をもって強いたからだ。私は米国に対して、衷心より、日本の犯した失敗を、米国が日本に対して繰り返さないことを祈る。
こういう挨拶をして、使節団の団長が立ち上がって握手を求めたというような光景がございました。
 そこで、戦後の教育基本法の制定に当たっては、どういう人が中心になったか。田中耕太郎、天野貞祐、芦田均、南原繁、安倍能成、こういう人たちが担当したんですね。こういう人たちは、戦争中、命をかけてリベラリズムの思想を守った人たちです。思想の幅は非常にあるけれども、その一点で、戦争に対しては非常に厳しい意見を持っていた人たちです。リベラリズムの思想というのは、人間の尊厳を守り、魂の自立を支え、市民的自由が最大限に確保できるように、社会的、経済的制度を模索して、社会的、政治的運動なり、学問研究を展開することを意味しているんです。
 田中耕太郎さんは何と言ったか。ファシズム国家も、共産主義国家も、そして日本の軍国主義のもとにおける教育も、教育が国家に奉仕する目的とされた、しかし、教育はやっぱり国家の奴隷ではなかったんだと述べられています。したがって、戦後の日本にできた教育基本法は、一人一人の人格の形成を目指して、平和的な国家と社会の形成者として育成するということになったんですね。
 この田中耕太郎さんの意見についてはどう思われますか。

発言情報

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発言者: 横路孝弘

speaker_id: 11665

日付: 2017-03-16

院: 衆議院

会議名: 安全保障委員会