佐々木紀の発言 (外務委員会)

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○佐々木(紀)委員 大臣に御答弁いただきまして、本当にありがとうございました。
 環境をつくっていくという意味では本当に大事でございますので、ぜひこれからも、租税条約を結んでいない国とは早く締結できるように、またやはり経済環境というのは本当に目まぐるしく変わっていく現代でございますので、既に締結した国においてもやはり最新の条件でアップグレードできるように、ぜひ改正についても鋭意取り組んでいっていただきたいなというふうに思います。
 先ほどの質疑の中でもありましたけれども、現在我が国では租税関係条約として、先ほど六十七とおっしゃったかと思いますけれども、条約を百十カ国で締結をしているということでございます。本当に、大体日本の経済活動の九五%ほどをもう既にカバーしているということではございますけれども、先ほどの、経済界からの要請に基づいて、これからまだまだ新規の締結も進めていきたいというようなお話もございました。
 先ほど名前が出た国は、ミャンマーとかアルゼンチン、ベネズエラ、コロンビア、ナイジェリア、モンゴルなんという国々、名前が挙がっていたわけでありますけれども、本当にまさに日本がこれから企業が進出し、またそれぞれの国も成長の可能性、ポテンシャルが高い地域でございますので、やはりこういった国々との早期の締結をしていかなければいけないというふうに思いますし、また、もう既に締結した国であっても、中国とかインドとかタイとかインドネシア、ベトナム、ブラジル、ロシア、シンガポール、韓国、マレーシア、こういったところとは、やはり随分前に締結して、したっきりといったような状況もございますから、今、現状の条件で速やかに改正の手続に入っていただきたい、そのように思うわけではございます。
 いずれにしましても、この租税条約というのは本当に、今、どちらかというと経済連携協定等、やはりマルチで進めていくケースが非常に多いわけでございますけれども、この租税条約というのは、どうしても租税というのはその国の主権そのものであるというふうに思いますので、やはりバイで、細かくやっていかなきゃいけない、それぞれの国の事情がもろに反映されてくる条約の一つであろうかというふうに思います。
 それで、先ほどの委員の質問にもありましたけれども、一見すると同じ条約なんですけれども、もっと中身を見ると、細かく微妙に違っているといったことだというふうに思います。
 例えば、新規か改正かということもありますし、先ほど出てきましたAOA、OECD承認アプローチの導入の可否とか、あと、配当や利子や使用料などの源泉地国での課税率なんかも、やはり微妙に違ってきているわけなんですね。
 それで、先ほど指摘があったので私の方からは質問はしませんけれども、このAOAの導入の可否、これは本当に、移転価格というか租税回避を防止するためのプロセスでありますけれども、これを、今回、ラトビアとオーストリアに関しては条文の中に規定をできなかったということでありました。これは、相手国があってのことでございますし、相手国の国内の調整も必要だということでございますので、準備が整い次第、議定書をしっかり締結をしていただいて、AOAを速やかに導入できるように、日本として確保できるように、ぜひお取り組みをお願い申し上げたいというふうに思います。
 したがいまして、AOAの導入が何で議定書に規定されているのかということと、今後どのように進めていくかということを先ほどお答えいただきましたので、質問は飛ばさせていただきたいというふうに思います。
 いずれにしましても、租税条約の一番大きな目的というのは、二重課税の防止ということもありますけれども、この租税回避、それをやはり防いでいくということが僕はこれからすごく大事になってくるというふうに思います。
 リーマン・ショック以降、なかなかどこの国も税収が上がらないということで大変苦労したわけであります。その分、財政も悪化していったわけでありますけれども、それを補うために、やはり自国民に負担を求めていく、こういうことになっていく。その一方で、企業、特にグローバルな企業はどんどん海外に出ていって、いわゆる国際的な税制のすき間というか抜け穴というか、そういったことを利用して節税対策をしていくということ。なかなか海外には出ていけない自国民に税負担を強いて、もう海外に行っておるところは、何か利益を、所得を海外に移して税負担を逃れるといったようなことが散見されるようになってきたわけであります。こういったことはやはり許されないというふうに思います。
 実際、事業実態が海外のその先でしっかりあれば、もちろん、それは源泉地国で納税するというのは当然だと思いますけれども、事業実態のないケース、いわゆるペーパーカンパニーとかを置いている場合とか、そういったものはやはりしっかりと捕捉をして、本国で合算して徴税すべきものだというふうに思います。いわゆる税逃れというのは絶対許してはいけないというふうに思います。
 そこで、近年、OECDでは、税源侵食と利益移転に関するプロジェクト、BEPSプロジェクトというものに取り組んできました。本来、このBEPS対策も租税条約に盛り込んでいかなければいけないわけでありますけれども、先ほど申し上げたように、租税条約に盛り込むということになると、二国間で細かい交渉をしていかなきゃいけないということで、もう世界に無数にある二国間条約を全て改正をしていかなければいけないという、大変膨大な時間がかかるわけでございます。
 そこで、二〇一六年、昨年十一月に、このBEPSの対抗措置を効率的に実現するために多国間協定を実施しようということでOECDが発表されました。二〇一七年、ことしの六月に署名が行われる予定ということではございますけれども、このBEPSプロジェクト全体に対する政府の評価と、我が国の多国間協定への署名に向けた取り組み、また、この協定を含めたBEPS対策への我が国の取り組み状況について、政府の御見解をお聞かせいただきたいと思います。

発言情報

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発言者: 佐々木紀

speaker_id: 25728

日付: 2017-04-19

院: 衆議院

会議名: 外務委員会