二ツ川章二の発言 (環境委員会)

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○二ツ川参考人 アイソトープ協会の二ツ川と申します。このような機会を与えていただきまして、まことにありがとうございます。
 私は、放射線障害防止法等の改正について発言をさせていただきたいと思います。お配りいただきました資料に従い、説明をさせていただきます。
 資料のスライド番号二番をごらんください。
 最初に、アイソトープ協会について若干御説明をさせていただきます。
 日本のアイソトープ利用というのは、昭和二十四年に、日本現代物理学の父であり、アイソトープ協会の創始者である仁科芳雄先生の尽力により、アメリカから仁科先生へアイソトープが寄贈されたことから始まります。昭和二十五年には輸入が開始され、その段階では、当時の理研仁科研究室が配分等の業務を行っておりました。翌二十六年に、政府の指導のもと、アイソトープの一括輸入、配分の実務、安全取り扱いの教育等を行うために、当アイソトープ協会が設立されました。二十九年には社団法人となり、平成二十四年には公益法人としての認可を受けております。
 スライド番号三をごらんください。
 ここには、アイソトープ協会の役割を記載させていただきました。
 アイソトープ協会は、利用者、研究者、教育者等により成り立つ公益社団法人でありまして、アイソトープ、放射線技術の向上と普及啓発の推進を目的といたしております。放射性医薬品、アイソトープの供給から廃棄までの一貫した体制を支えており、実業といたしましては、アイソトープの輸入、線源の製造、供給、アイソトープ廃棄物の集荷、貯蔵、処理等を行ってございます。
 スライド番号四には、アイソトープ協会の利用普及活動を記載いたしております。
 放射線安全取扱部会は、放射線取扱主任者、放射線管理者等による部会でありまして、放射線安全に係る情報共有を行っております。また、理工学部会、ライフサイエンス部会、医学・薬学部会は、それぞれの分野におけるアイソトープ利用技術の普及啓発を行っており、そのほか、一般の方々へのアイソトープ、放射線に係る啓発活動等も、当協会の事業として行っております。
 スライド番号五番をごらんください。
 これは、アイソトープ、放射線が、今、医療、産業、工業、研究、教育等さまざまな分野で利用されているところを記載しております。
 医療分野であれば、非侵襲的な診断技術として、また、機能を温存し、治療後のクオリティー・オブ・ライフを高める治療として、がん治療にもアイソトープが使われております。産業、工業分野では、紙、鉄等の厚さ計、または溶接等の非破壊検査として、日本の高品質な工業製品の品質管理のために利用されております。ジャガイモの芽どめとしては食品の保持にも使われており、さらには、研究、教育分野では、基礎研究の発展のためにアイソトープが利用されております。
 スライド六には使用事業所数を記載いたしております。
 放射線取扱主任者を必要とする事業所は、今、全国で約三千事業所あります。その多くは、アイソトープをカプセルの中に封入して使用する密封線源という利用の仕方をしておりますが、その利用方法は、比較的、中小企業の民間企業で多く利用されてございます。
 スライド番号七には、当アイソトープ協会が現在稼働の準備を進めている川崎技術開発センターの写真を載せております。
 今まで、当協会は東京の駒込でアイソトープ取扱施設があったわけですが、それらが老朽化してきたため、川崎に移転するよう準備を進めております。アイソトープ線源の製造、品質検査とともに、新しい利用技術の研究開発をする施設でございます。
 スライド八に、川崎技術開発センターのセキュリティー対策を記載しております。
 セキュリティー対策としては、遅延、検知、対応というものがあるわけですが、遅延といたしましては、施錠でありますとか、防犯性の高い扉とかシャッターの使用、検知も兼ねておりますが、ID番号による、許可された人間だけが入室できるような仕組み、その他の検知システムとしては、監視カメラであるとか人感センサーを備えております。また、対応といたしましては、セキュリティーに対する防護計画の作成であるとか、関係団体を含めた緊急連絡体制の整備等が挙げられてございます。
 セキュリティーには、同時に、輸送についてのセキュリティーもございます。
 スライド九には、現在の輸送の個数を記載いたしております。
 若干古いデータではありますが、約三十万個の放射性輸送物が輸送されており、ごらんのように、かなりの部分は放射性医薬品として輸送が実施されてございます。
 スライド番号の十には、それらのうち、A型、L型と言われる輸送物の写真を掲載しております。
 L型というのは、少量のアイソトープを運搬する場合に使われる容器でございまして、ごらんのように、牢固な段ボール箱が使用されております。A型は、L型よりも若干多い数量のアイソトープの輸送の場合に使われまして、同じく、段ボールであるとかペール缶であるとか、そういう容器が使われております。上にありますように、放射性輸送物も同じ基準が使われております。
 次のスライド番号十一には、B型輸送物を掲載しております。
 鉛等で十分に遮蔽されている容器でございますので、大量のアイソトープを輸送することができます。B型輸送物の場合には、容器の承認であるとか、輸送の事前届け出等が必要になります。
 十二ページには、放射性輸送物を使用しようとする者、これは輸送の委託を受けた者を含みますが、それらの必要事項を記載しております。
 放射性輸送物を輸送する場合、輸送物実施体制等に関する輸送に係る放射線防護計画を作成し、さらには、輸送にかかわる人たちに放射性輸送物の取り扱いに係る教育訓練等を実施する必要があります。これらの教育訓練には当協会も協力をいたしております。
 スライド番号十三には、B型輸送物の運搬の基準を示しております。
 原子力規制委員会による輸送容器の承認、原子力規制委員会及び国土交通大臣による運搬の確認、運搬日時等の都道府県公安委員会への届け出等が必要になります。A型を含め、運搬時には、運搬物及び緊急時の措置について、運搬従事者に十分認知させることが必要になります。
 次に、アイソトープの廃棄物について御説明いたします。
 スライド番号十四には、アイソトープ廃棄物の発生事業所を記載しております。
 放射線障害防止法に基づく大学、研究機関等からの廃棄物、医療法に基づく病院、診療所等からアイソトープ廃棄物が発生し、これらを当協会が集荷をいたしております。集荷対象事業所としては約二千事業所が対象になります。
 スライド番号十五には、アイソトープ廃棄物のフローを示しております。
 各事業所から集荷したアイソトープ廃棄物は、当協会が貯蔵、処理、保管をいたしております。将来的な処分については、日本原子力研究開発機構が実施することとなってございます。
 スライド番号十六には、当協会の集荷実績を示しております。
 代替技術の進歩により、非密封アイソトープの使用数量の減少、また、各使用者による放射性廃棄物の発生を減少させるための努力等により、集荷本数は年々少量ながら減少いたしております。
 スライド番号十七には、当協会が集荷をして保管をしている状況の写真を示しております。
 スライド番号十八は、当協会の貯蔵数量の推移でございます。一昨年から減容処理施設が本格稼働を開始することができましたので、貯蔵数量がこの数年、少しずつ減少をしてきております。
 スライド番号十九には、放射性廃棄物を規制する法律を示しております。
 今回、放射線障害防止法に基づく放射性廃棄物が原子炉等規制法に基づく放射性廃棄物とともに取り扱いができることになりましたが、放射線障害防止法、医療法、獣医療法で利用された、そこから発生するアイソトープ廃棄物は、現在ではそれぞれの法律で規制されなければなりません。発生形態はどのようなものであろうと、発生された廃棄物の内容物、核種及び数量で取り扱うことができるようになれば、より合理的で有効的な取り扱いが可能になるのではないかと思っております。
 スライド番号二十では、放射線審議会の機能強化について記載をいたしております。
 現在、放射線審議会は、関係行政機関から諮問を受けた内容について、それを審議し、それに答申をするということになってございますが、今回の法令改正により、放射線審議会がみずから技術的基準の取り入れを調査し、提言を行う機能が強化されるというふうに聞いております。
 スライド番号二十一には、新しい放射線審議会への期待について記載をいたしてみました。
 いち早く国際基準にのっとった規制の検討を開始することができるのではないか、また、関係行政機関における検討事項でもありますが、より科学的で合理的な規制についての検討が進められることが期待できます。例えば、アルファ核種を含む短半減期核種の減衰を考慮した合理的な取り扱いであるとか、臨床研究用試薬に関する規制の一元化、また、短半減期核種を含む放射性廃棄物、また加速器等から発生する廃棄物のクリアランス制度の充実強化等が期待されるところでございます。
 最後に、スライド番号二十二でございますが、これらのまとめをしてみました。
 繰り返しになりますが、アイソトープは、医療、産業、工業、研究、教育等、幅広い分野で利用され、私たちの生活を支えております。今回の改正により、国際基準に対応した危険性の高い線源についてのセキュリティーの確保ということは非常に重要な項目だろうと考えております。また、放射性廃棄物については、内容物、核種と数量等により合理的な取り扱いができるようになることが期待されます。
 最後にですが、放射線審議会の機能を強化することにより、より科学的で合理性のある規制の基盤ができるのではないかというふうに大いに期待しているところでございます。
 以上で私の意見を終わらせていただきます。(拍手)

発言情報

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発言者: 二ツ川章二

speaker_id: 32848

日付: 2017-03-17

院: 衆議院

会議名: 環境委員会