馬淵澄夫の発言 (議院運営委員会)

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○馬淵委員 民進党の馬淵でございます。
 天皇の退位等に関する皇室典範特例法案の審議、党を代表して質問させていただきます。
 昨年八月八日の天皇陛下のお言葉を受け、退位を含めた皇室のあり方について、ことしの一月十九日より、衆参両正副議長のもとに、八党二会派が一堂にそろい、参加をする全体会議が開かれました。議論を進める中で、ともに各党各会派の意見を陳述しながらも、理解が醸成をされる。また、正副議長におかれましては、三月十七日、こうした積み重ねの結果、天皇の退位等についての立法府の対応に関する衆参正副議長による取りまとめが立法府の総意としてなされたところであります。
 天皇の地位という極めて重大な課題を議論する上で、単に内閣に委ねるのではなく、国権の最高機関たる国会が主体的に議論をしていく、そして法案作成を主導していく、このことは、憲政史上でも例を見ない画期的なことであり、まさに、天皇の地位は、主権の存する日本国民の総意に基づくという憲法第一条、この趣旨にも合致するものだと思います。私も、改めて、衆参正副議長の御努力、御尽力に心から敬意と感謝を表明したいというふうに思います。
 その上で、本法案が、法案名が立法府の取りまとめどおりであること、また、特例法は皇室典範と一体をなすものであると皇室典範附則に明記されること、一般名詞として天皇の退位が明記されること、国民が陛下のお気持ちを理解し、共感しているという記載があることなど、取りまとめに基本的に沿ったものであり、評価できるものであると考えています。
 さらに、取りまとめでは今後の議論とされた退位の時期について、皇室会議の関与について、施行期日を定める場合、「内閣総理大臣は、」「皇室会議の意見を聴かなければならない。」とも規定しており、我々民進党がかねてより退位について皇室会議の関与を主張してきたことも、ある程度、その意を酌んでいただけたものと思っております。
 以上、この立法府の取りまとめに沿った法案自体に私どもは賛同できるもの、このように考えておりますが、一方、本法案の位置づけと今後の運用に関しまして、取りまとめとの整合性を中心に確認をしておきたいというふうに思います。
 先ほども質疑の中で御答弁もいただきましたが、改めて、将来の先例となり得ることについての確認をさせていただきたいと思います。
 我々民進党は、昨年八月八日の陛下のお言葉を重く受けとめ、昨年十月四日に、党内に皇位検討委員会をいち早く立ち上げました。また、皇位継承等に関する論点整理を、昨年の十二月二十一日、どの公党よりも早く取りまとめを行ったところであります。
 そこで、皇室典範本則の改正による退位制度の恒久化が必要と結論づけ、法的には、皇位は、皇室典範の定めるところにより、これを継承すると憲法二条で規定されており、特例法ではなく、あくまで皇室典範改正による制度化、恒久化を打ち出してまいりました。
 また、長きにわたる皇室の歴史を見ても、今上陛下百二十五代、百二十四代まで五十八方の天皇が生前に退位をされています。初めて退位をしたとされるのは第三十五代の皇極天皇で、今上天皇が百二十五代であることを考えますと、この間、約九十代のうち五十八方と、六割以上の天皇が崩御によらず退位をされてまいりました。日本の長い歴史の中で、退位はむしろ恒常化し、常態化し、伝統に合致するという点でも、退位制度の恒久化が必要と私どもは考えました。
 しかしながら、立法府の議論でも、典範本則の改正ではなく、附則を改正して、「この法律の特例として天皇の退位について定める天皇の退位等に関する皇室典範特例法は、この法律と一体を成すものである。」との規定を盛り込むとの合意がなされました。
 そこで、改めての確認です。
 取りまとめにおいては、この規定によって、「一、憲法第二条違反との疑義が払拭されること、二、退位は例外的措置であること、三、将来の天皇の退位の際の先例となり得ることが、明らかになるものと考えられる。」との整理が行われました。
 また、三月三日、全体会議、八党二会派による会議の中では、与党である自民党さんからも、今後、一代限りという言葉は使わないとし、将来の先例になるということはその意味で否定されない、先例となり得るという見解を示されました。
 政府も、この法案には、一体となすという文言しか記されておりませんが、将来の天皇の退位の際の先例となり得るということを、改めて、この国会での議事録としてお答えいただきたいと思います。
 また、さらには、典範附則の規定の最初に出てくる退位という言葉と特例法の名称とが異なって、普通名詞としての退位であるという、将来の退位の際の先例となり得ることの論拠となっている、このように私どもは理解をしますが、そのような解釈でよろしいのか、また、このことによって、一見矛盾に見える、取りまとめの整理である、例外的措置であることと将来の先例となり得ることへの懸念も解消される、このように考えてよいかということについて、政府からの御答弁をお願いいたします。

発言情報

speech_id: 119304024X03120170601_021

発言者: 馬淵澄夫

speaker_id: 27633

日付: 2017-06-01

院: 衆議院

会議名: 議院運営委員会