議院運営委員会

2017-06-01 衆議院 全149発言

⚠️ 発言のコピー・転載時は出典元URL(kokkai.ndl.go.jpおよびkokkai-data.com)を必ず残してください。改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

会議録情報#0
平成二十九年六月一日(木曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 佐藤  勉君
   理事 高木  毅君 理事 長島 忠美君
   理事 大塚 高司君 理事 木原 誠二君
   理事 牧原 秀樹君 理事 井上 貴博君
   理事 泉  健太君 理事 山尾志桜里君
   理事 遠山 清彦君
      鬼木  誠君    笹川 博義君
      中山 展宏君    橋本 英教君
      藤丸  敏君    牧島かれん君
      宮内 秀樹君    茂木 敏充君
      渡辺 孝一君    小山 展弘君
      津村 啓介君    野田 佳彦君
      馬淵 澄夫君    宮崎 岳志君
      本村賢太郎君    北側 一雄君
      吉田 宣弘君    塩川 鉄也君
      遠藤  敬君    玉城デニー君
      照屋 寛徳君    吉川  元君
    …………………………………
   議長           大島 理森君
   副議長          川端 達夫君
   国務大臣
   (内閣官房長官)     菅  義偉君
   内閣官房副長官      萩生田光一君
   事務総長         向大野新治君
   政府特別補佐人
   (内閣法制局長官)    横畠 裕介君
   政府参考人
   (内閣官房皇室典範改正準備室長)         山崎 重孝君
   政府参考人
   (宮内庁次長)      西村 泰彦君
   内閣委員会専門員     室井 純子君
    —————————————
委員の異動
五月三十一日
 辞任         補欠選任
  古賀  篤君     茂木 敏充君
  吉田 宣弘君     北側 一雄君
  照屋 寛徳君     吉川  元君
同日
 辞任         補欠選任
  吉川  元君     照屋 寛徳君
六月一日
 辞任         補欠選任
  牧島かれん君     中山 展宏君
  茂木 敏充君     鬼木  誠君
  小山 展弘君     馬淵 澄夫君
  宮崎 岳志君     野田 佳彦君
  北側 一雄君     吉田 宣弘君
  照屋 寛徳君     吉川  元君
同日
 辞任         補欠選任
  鬼木  誠君     茂木 敏充君
  中山 展宏君     牧島かれん君
  野田 佳彦君     宮崎 岳志君
  馬淵 澄夫君     津村 啓介君
  吉田 宣弘君     北側 一雄君
  吉川  元君     照屋 寛徳君
同日
 辞任         補欠選任
  茂木 敏充君     古賀  篤君
  津村 啓介君     小山 展弘君
  北側 一雄君     吉田 宣弘君
同日
 辞任
  玉城デニー君
  照屋 寛徳君
同日
            補欠選任
             大隈 和英君
             鬼木  誠君
    —————————————
五月三十一日
 天皇の退位等に関する皇室典範特例法案(内閣提出第六六号)
は本委員会に付託された。
    —————————————
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 天皇の退位等に関する皇室典範特例法案(内閣提出第六六号)
 本日の本会議の議事等に関する件
     ————◇—————
この発言だけを見る →
佐藤勉#1
○佐藤委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、天皇の退位等に関する皇室典範特例法案を議題といたします。
 趣旨の説明を聴取いたします。菅内閣官房長官。
    —————————————
 天皇の退位等に関する皇室典範特例法案
    〔本号末尾に掲載〕
    —————————————
この発言だけを見る →
菅義偉#2
○菅国務大臣 ただいま議題となりました天皇の退位等に関する皇室典範特例法案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
 この法律案は、天皇陛下が、昭和六十四年一月七日の御即位以来二十八年を超える長期にわたり、国事行為のほか、全国各地への御訪問、被災地のお見舞いをはじめとする象徴としての公的な御活動に精励してこられた中、八十三歳と御高齢になられ、今後これらの御活動を天皇として自ら続けられることが困難となることを深く案じておられること、これに対し、国民は、御高齢に至るまでこれらの御活動に精励されている天皇陛下を深く敬愛し、この天皇陛下のお気持ちを理解し、これに共感していること、さらに、皇嗣である皇太子殿下は、五十七歳となられ、これまで国事行為の臨時代行等の御公務に長期にわたり精勤されておられることという現下の状況に鑑み、皇室典範第四条の規定の特例として、天皇陛下の退位及び皇嗣の即位を実現するとともに、天皇陛下の退位後の地位その他の退位に伴い必要となる事項を定めるものであります。
 次に、法律案の内容について、その概要を御説明申し上げます。
 第一に、天皇は、この法律の施行の日限り、退位し、皇嗣が直ちに即位することとしております。この法律の施行の日は、公布の日から起算して三年を超えない範囲内において政令で定める日としており、その政令を定めるに当たっては、内閣総理大臣は、あらかじめ、皇室会議の意見を聴かなければならないこととしております。
 第二に、退位した天皇は、上皇とし、上皇に関しては、皇室典範に定める事項については、天皇または皇族の例によることとしております。
 第三に、上皇の后は、上皇后とし、上皇后に関しては、皇室典範に定める事項については、皇太后の例によることとしております。
 第四に、上皇及び上皇后の日常の費用等には内廷費を充てることとし、上皇に関する事務を遂行するため、宮内庁に、上皇職並びに上皇侍従長及び上皇侍従次長を置くこととしております。
 第五に、天皇の退位に伴い皇嗣となった皇族に関しては、皇室典範に定める事項については、皇太子の例によることとしております。また、当該皇族の皇族費は定額の三倍に増額することとし、当該皇族に関する事務を遂行するため、宮内庁に、皇嗣職及び皇嗣職大夫を置くこととしております。
 第六に、皇室典範の附則に、皇室典範の特例として天皇の退位について定める天皇の退位等に関する皇室典範特例法は、皇室典範と一体を成すものである旨の規定を新設することとしております。
 このほか、これらに関連いたしまして、所要の規定の整備を行うこととしております。
 以上が、この法律案の提案理由及びその内容の概要であり、平成二十九年三月十七日の「「天皇の退位等についての立法府の対応」に関する衆参正副議長による議論のとりまとめ」に基づいたものとなっております。
 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛同賜らんことをお願い申し上げます。
この発言だけを見る →
佐藤勉#3
○佐藤委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。
    —————————————
この発言だけを見る →
佐藤勉#4
○佐藤委員長 この際、お諮りいたします。
 本案審査のため、本日、政府参考人として内閣官房皇室典範改正準備室長山崎重孝君、宮内庁次長西村泰彦君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →
佐藤勉#5
○佐藤委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決定いたしました。
    —————————————
この発言だけを見る →
佐藤勉#6
○佐藤委員長 これより質疑に入ります。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。茂木敏充君。
この発言だけを見る →
茂木敏充#7
○茂木委員 おはようございます。自由民主党の茂木敏充です。
 私は、自民党・無所属の会を代表して、ただいま議題となっております、天皇の退位等に関する皇室典範特例法案について質問いたします。
 日本国憲法において、天皇の地位は国民の総意に基づくとされております。このたびの天皇の退位に係る議論、検討は、この天皇の地位を踏まえ、国民の代表たる国会が主体的に取り組む必要があるとの認識のもと、各党各会派が衆参正副議長のもと立法府の総意の形成を目指すという、これまでの憲政史上なかった手法がとられました。
 取りまとめの労をとられた衆参の正副議長の御尽力に心から感謝を申し上げるとともに、考え方の違いを乗り越えて意見の集約に努められた各党各会派の皆さんに敬意を表したいと思います。
 天皇の退位については、当初、各党各会派でさまざまな考え方がありました。三月に入ってから、各党会派で全体会議を開催し、与野党が胸襟を開いて議論を重ね、一致点を見出す努力を行ってきました。真摯な議論の結果、三月十七日の第七回会議において、衆参正副議長による議論の取りまとめにこぎつけることができました。そして、まさに国民の総意の集大成とも言えるこの議論の取りまとめを、同日、衆参正副議長から総理に提出し、これを踏まえた法案作業を進めるよう要請をしたところであります。
 今回の特例法案は、政府がこの国会の議論の取りまとめ、さらに有識者会議の最終報告を的確に法案化し、各党会派による確認を経て、国会に提出されたものであると理解をいたしております。
 以下、今回の特例法がこのような経緯を踏まえた法案であることを前提としつつ、基本的な事項について政府の見解を確認したいと思います。
 まず、今回の特例法案第一条の趣旨で、三つの立法事実が述べられております。
 一つは、天皇陛下が、御即位以来長期にわたり、国事行為のほか、象徴としての公的な御活動に御精励されてこられる中、御高齢になられ、今後これらの活動を続けられることが困難となることを深く案じておられること。
 二つ目に、これに対し、国民は、これらの活動に精励されている天皇陛下を深く敬愛し、この陛下のお気持ちを理解し、共感していること。
 さらに、三点目として、皇嗣である皇太子殿下が、五十七歳になられ、これまで国事行為の臨時代行等の御公務に長期にわたって精勤されておられること。
 今回の法案は、これらの状況に鑑み、皇室典範第四条の規定の特例として、天皇陛下の退位及び皇嗣の即位を実現するもので、今回の立法措置は、法案の第一条の趣旨からしても、今上陛下を対象とした特例法案であると考えておりますが、この点、政府の認識を確認したいと思います。
この発言だけを見る →
菅義偉#8
○菅国務大臣 衆参正副議長の議論の取りまとめにおいては、今上天皇が退位することができるように立法措置を講ずることを各政党各会派の共通認識とするとともに、特例法に今上天皇の退位に至る事情等に関する規定を置くことが適当であるとされております。
 政府においては、この議論の取りまとめを厳粛に受けとめ、その内容を忠実に反映させ、退位に至る御事情等を第一条に規定し、天皇陛下の退位を実現するための特例法案を立案したものであります。
この発言だけを見る →
茂木敏充#9
○茂木委員 今回の天皇陛下の退位等に関する議論の過程では、将来の全ての天皇を対象とする恒久法という意見も一部にありました。しかし、日本国憲法で、「天皇は、この憲法の定める国事に関する行為のみを行ひ、国政に関する権能を有しない。」とされている第四条一項と天皇の意思との関係については慎重な対応が求められること、また、退位の具体的な要件設定について、例えば年齢や職務遂行能力を要件とする場合の問題点など、適切な要件の設定は極めて困難であると考えられます。
 この点も含め、今回、法形式を今上陛下を対象とした特例法とした理由について、改めてお尋ねいたします。
この発言だけを見る →
菅義偉#10
○菅国務大臣 政府としては、天皇の意思を退位の要件とすることは、天皇の政治的権能の行使を禁止する憲法第四条第一項との関係から問題があると考えます。
 また、将来の政治社会情勢、国民の意識等は変化し得るものである、そのことを踏まえるならば、これらを全て網羅して退位に係る具体的な要件を定めることは困難であると考えます。
 また、衆参正副議長の議論の取りまとめにおいては、国権の最高機関たる国会が、特例法の制定を通じて、その都度、諸事情を勘案し、退位の是非に関する国民の受けとめ方を踏まえて判断するとされているものと承知をしております。
 政府においては、これらの点を踏まえて、天皇陛下の退位を実現するための特例法案を立案したものであります。
この発言だけを見る →
茂木敏充#11
○茂木委員 今回の法整備では、皇室典範に新たに、「この法律の特例として天皇の退位について定める天皇の退位等に関する皇室典範特例法は、この法律と一体を成すものである。」という附則を置いています。
 この皇室典範、かつての明治典範が帝国議会の議決を必要としない宮務法だったのに対して、現憲法では、第二条で、国会の議決した皇室典範とされています。すなわち、新憲法下においては、皇室典範も法律の一つであるというのが昭和二十一年十二月十七日の金森国務大臣の答弁。
 金森大臣は、吉田内閣で憲法担当大臣を務め、新憲法草案に関する政府側の答弁を一手に担っていた人物でありますが、この金森大臣の答弁、「皇室典範は法律であることが、第二条に依つて明かであります、」「皇室典範は法律の一種であると云ふ風に了解して、解釈上一点の疑ひはないものと存じて居ります、」との答弁以来、政府の一貫した見解だと考えております。
 その上で、今回あえて、「一体を成す」との根拠規定を皇室典範の附則に置くこととしました。これは衆参正副議長による議論の取りまとめにも沿ったものでありますが、政府としてこの規定を附則に置くこととした理由を改めてお聞かせください。
この発言だけを見る →
菅義偉#12
○菅国務大臣 政府においては、憲法第二条は、皇位継承については法律で定めるべきことを規定したものであり、一般的に、ある法律の特例を別の法律で規定することは可能であることを踏まえると、憲法第二条の「皇室典範」には現行の皇室典範の特例を定める特例法も含み得ると考えております。
 一方で、憲法第二条の「皇室典範」は、昭和二十二年法律第三号の皇室典範に限られるという意見があることも事実であります。
 これらを踏まえ、衆参正副議長の議論の取りまとめにおいては、憲法上の疑義が生ずることがないようにすべきであるという観点から、皇室典範の附則に特例法と皇室典範の関係を示す規定を置くことによって、憲法第二条違反との疑義が払拭されることが明らかになるものと考えられるとされたものである、このように承知しています。
 政府としては、この議論の取りまとめを厳粛に受けとめ、その内容を忠実に反映させた法案を立案したものであり、皇室典範の附則を新設する、「一体を成す」との規定により、憲法第二条違反との疑義は生ずることはない、このように考えます。
この発言だけを見る →
茂木敏充#13
○茂木委員 今回、皇室典範に附則を置く、このことによりまして、憲法第二条違反、この疑義を払拭する、まさに我々もそのように解釈をいたしております。
 今回、天皇陛下の退位に関します議論におきましては、現憲法との関係と何らかの疑義が生じない、こういったしっかりした立法措置を進めたい、こういった思いで各党各会派が努力をしてきたわけでありまして、そういった結果が根拠規定の設置ということにつながっていると思います。
 冒頭確認しましたように、今回の法案は今上天皇を対象とした特例法でありますが、このような法形式をとることは、将来の先例にもなり得るものであると考えております。ただし、この場合も、先ほど官房長官の答弁にありましたように、過度な予見は抑制した上で、その時点での諸事情を勘案し、その都度、適切に判断していくことにより、むしろ国民の総意が適切に反映されるというのが我が党の基本的な考え方であります。
 この点に関します政府の見解を改めて伺います。
この発言だけを見る →
菅義偉#14
○菅国務大臣 衆参正副議長の議論の取りまとめにおいては、国権の最高機関たる国会が、特例法の制定を通じて、その都度、諸事情を勘案し、退位の是非に関する国民の受けとめ方を踏まえて判断をすることが可能になり、恣意的な退位や強制的な退位を避けることができることとなる一方、これが先例となって、将来の退位の際の考慮事情としても機能し得るものと考えるとされております。
 政府としても、この議論の取りまとめを厳粛に受けとめて、その内容を忠実に反映させた法案を立案したものであり、この法案は天皇陛下の退位を実現するものではあるが、この法案の作成に至るプロセスやその中で整理された基本的な考え方については、将来の先例となり得るものと考えております。
この発言だけを見る →
茂木敏充#15
○茂木委員 ありがとうございます。
 今回の特例法では、第三条第一項で、退位した天皇は上皇とすること、また、第四条第一項で、上皇の后は上皇后とすることと定められております。
 退位した天皇の御身位については、太上天皇という意見もあったと聞きますが、象徴や権威の二重性の問題など、今回、上皇を選択した理由についてお答えください。また、これは太上天皇の略称ではない新たな称号と解しておりますが、この点の政府見解を確認したいと思います。
 あわせて、上皇の后についても、皇太后との呼び方も考えられたと思いますが、今回、上皇后とした理由をお聞かせください。
この発言だけを見る →
菅義偉#16
○菅国務大臣 退位後の天皇の称号については、歴史上、退位後の天皇の称号として上皇が広く国民に受け入れられ、定着したものであることや、象徴や権威の二重性を回避する観点から、現行憲法のもとにおいて象徴天皇であった方をあらわす新たな称号として、上皇とするものであります。
 また、退位後の天皇の后の称号については、旧皇室典範以降、未亡人との意味合いを帯びた称号として受けとめられるようになった皇太后ではなく、天皇陛下と常に御活動をともにされてきた皇后陛下にふさわしい称号となるように、上皇という新たな称号と一対になる称号として、上皇后とすることにしたものであります。
この発言だけを見る →
茂木敏充#17
○茂木委員 今回の法案の成立後、政府においては、天皇陛下の退位に向けたさまざまな準備に万全を期すことが何より重要であり、まず何よりこれに全力で取り組んでいただきたい、このように考えているところであります。
 その上で、今後の課題について申し上げると、一つは、これは永遠のテーマとも言える皇位の安定的継承の問題です。
 この皇位の安定的継承、基本は、系統の正統性と継承の安定性という二つの要素から構成をされます。そして、継承の安定性のために、歴史の検証等も踏まえ、そこに強制的要因や恣意的要素が入り込まないようにする。今回の退位についての議論でも、退位の強制、恣意性を排除するというのは大きな論点の一つでありました。
 そしてもう一つ、これは当面する課題としての、皇族方の御活動のあり方ということです。
 現在、天皇陛下にとどまらず、皇族方の御活動はかつてないさまざまな分野に及んでおり、全国各地の重要な行事や活動に御臨席をいただいております。そして、その姿に国民が触れ、さらに、発達した現代メディアを通じて、より多くの国民がその御様子に接しているわけであります。これらの御活動を、女性皇族の御婚姻などにより皇族方が減少する中でどのように継続していくのか。また、どういう形で御負担を軽減できるのか。これは、かつてはなかった極めて現代的な課題であります。
 私は、永遠のテーマであります皇位の安定的継承の問題と、今後の皇族方の御公務、御活動のあり方という課題は、その性格からしても切り分けて考えるのが適切であると考えておりますが、この点に関する政府の現時点での基本的な考え方をお聞かせください。
この発言だけを見る →
菅義偉#18
○菅国務大臣 平成二十四年十月に当時の野田内閣において取りまとめました皇室制度に関する有識者ヒアリングを踏まえた論点整理においては、女性皇族の婚姻による皇籍離脱の問題の対応策として、女性皇族が婚姻後も皇族の身分を保持することを可能とする場合において、配偶者及び子に皇族としての身分を付与する案と付与しない案、女性皇族に皇籍離脱後も皇室の御活動を支援していただくことを可能とする案、この三案が示されましたが、いずれの案も皇位継承問題とは切り離して検討することを前提としたものである、このように理解をしています。
 政府としては、衆参正副議長の議論の取りまとめを受けた各政党各会派間の協議を踏まえ、国民世論の動向に留意しつつ、適切に検討を進めてまいりたいと思います。
この発言だけを見る →
茂木敏充#19
○茂木委員 先ほども申し上げましたが、この法案の成立後、政府にまずやっていただくこと、取り組んでいただかなきゃならないことは、皇位の継承、天皇の退位に向けたさまざまな準備、さまざまなことがあると思います、それに万全を期していただく、そして、それに全力を挙げていただくということであると思っております。その上で、残された課題についても、しっかりした検討をお願いしたいと思っております。
 今回の特例法、衆参の正副議長のもとで全ての政党会派が議論を重ね取りまとめた、国会の議論の取りまとめ及び有識者会議の最終報告を踏まえ、それを適切に反映したものになっていると思っております。そして、そこの中で重要な点につきましては、今、質問の中でしっかりと確認もさせていただいたと思っております。
 静かな、静ひつな環境の中で議論を進め、一致点を見出していく、そんな思いで、国会、政府初め多くの関係者が議論に加わり、法案作成に取り組み、国民も大きな関心を寄せる中で、きょう衆議院での審議を迎えることになりました。ある意味、歴史的な一日である、このようにも考えているところであります。
 改めて、衆参の正副議長、各党各会派の皆様、政府関係者や有識者会議の皆様初め、多くの関係者の御尽力に敬意を表し、そして本法律案の速やかな成立を期待して、私の質問を終わります。
 ありがとうございます。
この発言だけを見る →
佐藤勉#20
○佐藤委員長 次に、馬淵澄夫君。
この発言だけを見る →
馬淵澄夫#21
○馬淵委員 民進党の馬淵でございます。
 天皇の退位等に関する皇室典範特例法案の審議、党を代表して質問させていただきます。
 昨年八月八日の天皇陛下のお言葉を受け、退位を含めた皇室のあり方について、ことしの一月十九日より、衆参両正副議長のもとに、八党二会派が一堂にそろい、参加をする全体会議が開かれました。議論を進める中で、ともに各党各会派の意見を陳述しながらも、理解が醸成をされる。また、正副議長におかれましては、三月十七日、こうした積み重ねの結果、天皇の退位等についての立法府の対応に関する衆参正副議長による取りまとめが立法府の総意としてなされたところであります。
 天皇の地位という極めて重大な課題を議論する上で、単に内閣に委ねるのではなく、国権の最高機関たる国会が主体的に議論をしていく、そして法案作成を主導していく、このことは、憲政史上でも例を見ない画期的なことであり、まさに、天皇の地位は、主権の存する日本国民の総意に基づくという憲法第一条、この趣旨にも合致するものだと思います。私も、改めて、衆参正副議長の御努力、御尽力に心から敬意と感謝を表明したいというふうに思います。
 その上で、本法案が、法案名が立法府の取りまとめどおりであること、また、特例法は皇室典範と一体をなすものであると皇室典範附則に明記されること、一般名詞として天皇の退位が明記されること、国民が陛下のお気持ちを理解し、共感しているという記載があることなど、取りまとめに基本的に沿ったものであり、評価できるものであると考えています。
 さらに、取りまとめでは今後の議論とされた退位の時期について、皇室会議の関与について、施行期日を定める場合、「内閣総理大臣は、」「皇室会議の意見を聴かなければならない。」とも規定しており、我々民進党がかねてより退位について皇室会議の関与を主張してきたことも、ある程度、その意を酌んでいただけたものと思っております。
 以上、この立法府の取りまとめに沿った法案自体に私どもは賛同できるもの、このように考えておりますが、一方、本法案の位置づけと今後の運用に関しまして、取りまとめとの整合性を中心に確認をしておきたいというふうに思います。
 先ほども質疑の中で御答弁もいただきましたが、改めて、将来の先例となり得ることについての確認をさせていただきたいと思います。
 我々民進党は、昨年八月八日の陛下のお言葉を重く受けとめ、昨年十月四日に、党内に皇位検討委員会をいち早く立ち上げました。また、皇位継承等に関する論点整理を、昨年の十二月二十一日、どの公党よりも早く取りまとめを行ったところであります。
 そこで、皇室典範本則の改正による退位制度の恒久化が必要と結論づけ、法的には、皇位は、皇室典範の定めるところにより、これを継承すると憲法二条で規定されており、特例法ではなく、あくまで皇室典範改正による制度化、恒久化を打ち出してまいりました。
 また、長きにわたる皇室の歴史を見ても、今上陛下百二十五代、百二十四代まで五十八方の天皇が生前に退位をされています。初めて退位をしたとされるのは第三十五代の皇極天皇で、今上天皇が百二十五代であることを考えますと、この間、約九十代のうち五十八方と、六割以上の天皇が崩御によらず退位をされてまいりました。日本の長い歴史の中で、退位はむしろ恒常化し、常態化し、伝統に合致するという点でも、退位制度の恒久化が必要と私どもは考えました。
 しかしながら、立法府の議論でも、典範本則の改正ではなく、附則を改正して、「この法律の特例として天皇の退位について定める天皇の退位等に関する皇室典範特例法は、この法律と一体を成すものである。」との規定を盛り込むとの合意がなされました。
 そこで、改めての確認です。
 取りまとめにおいては、この規定によって、「一、憲法第二条違反との疑義が払拭されること、二、退位は例外的措置であること、三、将来の天皇の退位の際の先例となり得ることが、明らかになるものと考えられる。」との整理が行われました。
 また、三月三日、全体会議、八党二会派による会議の中では、与党である自民党さんからも、今後、一代限りという言葉は使わないとし、将来の先例になるということはその意味で否定されない、先例となり得るという見解を示されました。
 政府も、この法案には、一体となすという文言しか記されておりませんが、将来の天皇の退位の際の先例となり得るということを、改めて、この国会での議事録としてお答えいただきたいと思います。
 また、さらには、典範附則の規定の最初に出てくる退位という言葉と特例法の名称とが異なって、普通名詞としての退位であるという、将来の退位の際の先例となり得ることの論拠となっている、このように私どもは理解をしますが、そのような解釈でよろしいのか、また、このことによって、一見矛盾に見える、取りまとめの整理である、例外的措置であることと将来の先例となり得ることへの懸念も解消される、このように考えてよいかということについて、政府からの御答弁をお願いいたします。
この発言だけを見る →
菅義偉#22
○菅国務大臣 衆参正副議長の議論の取りまとめにおいては、皇室典範の附則に特例法と皇室典範の関係を示す規定を置くことによって、退位は例外的措置であること、将来の天皇の退位の際の先例となり得ることが明らかになるものと考えられる、このようにされています。
 政府としても、この議論の取りまとめを厳粛に受けとめて、その内容を忠実に反映させて法案を立案したものであり、この法案は天皇陛下の退位を実現するものではあるが、この法案の作成に至るプロセスや、その中で整理された基本的な考え方については、将来の先例となり得るものと考えております。
この発言だけを見る →
馬淵澄夫#23
○馬淵委員 ありがとうございます。
 将来の先例となり得るものと確認をさせていただきました。
 しかし一方、法案の趣旨と立法府の取りまとめ、この趣旨の部分を比べてみますと、退位に至る事情のところでは少し文言が追記をされております。象徴行為としての全国各地への御訪問あるいは被災地のお見舞いなどの具体的行為の記載、また、八十三歳という今上天皇の年齢に対する言及などがされておられるわけでありますが、このような記述が先例となり得ることの性格を薄めてしまうのではないかとの懸念も指摘をされているところでもあります。
 そこで、改めての確認なんですが、そのような記載の追加自体は、特別の意味を持つものではなく、立法府の取りまとめの趣旨を変えたり、あるいは先例となり得ることを弱めていることはないということ、このことの確認をさせていただきたいということと、さらに、退位に至る事情の中で、お気持ちという言葉が法の趣旨に書かれたことによって、強制退位やあるいは恣意的退位を防ぐ視点も踏まえ、退位が今上天皇のお気持ちに反していないという事情が読み込まれている、このように理解してよろしいでしょうか。
 以上二点、お答えいただけますでしょうか。
この発言だけを見る →
菅義偉#24
○菅国務大臣 衆参正副議長の議論の取りまとめにおいては、特例法に、今上天皇の退位に至る事情として、一として象徴天皇としての御活動と国民からの敬愛、二として今上天皇、皇太子の現況等、三として退位に関する国民の理解と共感を盛り込むこととし、このような法形式をとることにより、国権の最高機関たる国会が、特例法の制定を通じて、その都度、諸事情を勘案し、退位の是非に関する国民の受けとめ方を踏まえて判断することが可能となり、恣意的な退位や強制的な退位を避けることができることとなる、また一方において、これが先例となって、将来の天皇の退位の際の考慮事情としても機能し得るものと考えるとされております。
 政府としては、この議論の取りまとめを厳粛に受けとめて、その内容を忠実に反映させて法案を立案したものであります。
この発言だけを見る →
馬淵澄夫#25
○馬淵委員 ありがとうございます。
 改めて、このような趣旨の記載も含めまして、取りまとめを忠実に法案化したものだということの確認をさせていただきました。
 次に、法律の施行日についても確認をさせていただきたいと思います。
 附則の第一条一項では、公布の日から起算して三年を超えない範囲内において政令で定める日から施行するものとするとされています。つまり、これは、法の公布の日から最大三年、この間に、退位の日をもって法律が施行されるということになります。
 この三年を超えないという範囲、これについては、長過ぎるのではないか、このような意見がございます。この三年という期間の中で、いわゆる内閣の裁量が大き過ぎて恣意的介入を招くのではないかとの懸念が、一方で私どもの方にも届けられています。ここは、政府として、三年を超えない範囲というものに対して、具体的な努力目標としての年限あるいは期日を明示すべきではないでしょうか。
 また、この施行日を定めるに当たっては、「内閣総理大臣は、あらかじめ、皇室会議の意見を聴かなければならない。」との規定があります。皇族二方、衆参の正副議長、内閣総理大臣、宮内庁長官、最高裁長官及び最高裁判事、この十名で構成される皇室会議の開催に当たっては、単なる形式的な開催とならないように努めるべきだと考えます。
 これについては、事前に準備状況あるいは開催要領などについて、立法府、国会に報告がなされるのでしょうか。その点につきましても、政府の御見解をお述べいただきたいというふうに思います。
この発言だけを見る →
菅義偉#26
○菅国務大臣 皇位の継承事由を崩御に限定しております現在の皇室典範は、制度上、退位を予定しておらず、天皇陛下の退位は、今回の法案によって初めて実現をされるものであります。したがって、退位に向けた各方面との調整は法案成立後に開始すべきものであります。
 その上で、天皇陛下の退位は憲政史上初めての事柄であり、退位に向けて準備が必要となる事項は、退位後の補佐組織の編成、退位後のお住まい、これに伴う予算、退位に伴う元号の改正など、多岐にわたることとなるものと考えられます。
 これらは法案成立後に具体的な検討、準備が開始をされるものであることからすれば、これらの検討、準備にどれだけの期間が必要であるのかを現時点において判断することは困難であるというふうに思います。
 また、退位日となる法律の施行日を定めるに当たっては、改元等による国民生活への影響等も考慮しなければならないことも事実であると思います。
 政府としては、これらの事情を踏まえ、法律上、退位日を意味する法律の施行日を政令で定めることとした上で、当該政令を定めるに当たり、国民生活や皇室の事情に関して高い識見を有する皇室会議の意見を聴かなければならないこととしたものであります。
 いずれにしろ、政府としては、宮内庁を中心に、それぞれの所管省庁が十分に連携をとりつつ、適切に検討を進め、天皇陛下の円滑な退位が遅滞することなく実施されるように最善を尽くしてまいりたいと思います。
この発言だけを見る →
馬淵澄夫#27
○馬淵委員 具体的な年限、日時というのは、さまざまな退位あるいは譲位に関する事務的な手続等々で、これは判断するのは困難だ、このように御答弁をされましたが、一方で、今、官房長官からは、円滑な退位が遅滞なく実施できるよう最善の努力、このようにお答えをいただきました。すなわち、この御答弁というのは、三年を超えないということではありますが、三年という長期には至らないものだ、このように解すべきものだと受けとめさせていただきます。
 また、皇室会議も、形式的な開催とならないようにと私は申し上げましたが、高い識見を有する皇室会議、このように位置づけていただきました。したがいまして、形式的な意見聴取ではなく、この高い識見を反映させた実質的な皇室会議の関与がなされる、このように理解をさせていただきます。
 そして次に、論点といたしまして、安定的な皇位の継承に資するということについての議論をさせていただきたいと思います。
 退位に関連する重要な問題としては、皇位の安定継承ということでありますが、皇位が男系で継承されてきた歴史的経緯を踏まえつつ、他方で、高齢化や女性皇族の御結婚に伴う皇籍離脱により、天皇陛下及び特定の皇族方に御公務が集中し、皇室の御活動の維持や皇位継承資格者の確保に困難が生じることへの対応が速やかに検討されなければならないと考えます。
 先般、秋篠宮の眞子様の御慶事が報じられました。現行制度では、眞子様が御結婚されれば皇籍を離脱しなければなりません。女性皇族が順次御結婚されれば、皇族方が減少していくことは紛れもない事実であります。
 また、本法案が施行されて皇太子殿下が即位をされれば、皇位継承者の資格のある皇族は、秋篠宮殿下、そして悠仁様、常陸宮殿下と、お三方だけになります。皇位継承について、今起きている現実を踏まえて議論することは政治の責任でもある、このように考えます。
 本法案も、直接的には天皇の退位を可能にする法案ですが、その背景にある事情として、今後の皇位の継承についての議論は避けて通ることができません。
 皇室の活動をどう安定的に維持していくかという現実に差し迫った重要な課題、これに対しては、過去を見ますと、平成十七年十一月二十四日、小泉内閣において、皇室典範に関する有識者会議報告書が提出をされました。また、平成二十四年十月五日、民主党政権、野田内閣において、この問題に対し、女性皇族の婚姻後のお立場の問題に絞って整理、検討を行い、国民の議論に供するため、皇室制度に関する有識者ヒアリングを踏まえた論点整理を公表したという経緯があります。
 我々民進党としては、以上の経緯等を尊重しつつ、女性皇族が御結婚後も皇族の身分を保持し、当該女性皇族を当主とする宮家の創設が可能となるような皇室典範の改正をすべきだ、このような考えを論点整理でもまとめました。また、皇位継承資格について、女性や女系の皇族に拡大することについても国民的な議論を喚起していくべきだ、このように考えています。
 今回、この立法府の取りまとめにおきましては、「安定的な皇位継承を確保するための女性宮家の創設等については、政府において、今般の「皇室典範の附則の改正」及び「特例法」の施行後速やかに検討すべきとの点において各政党・各会派の共通認識に至っていた」と記載されました。与党も含めまして、皇位の安定継承の確保のための女性宮家の創設等についての検討は喫緊の課題である、こう認識をしています。政府は速やかに検討し一定の結論を出すことが求められるとの共通認識が形成されたと考えております。
 そこで、政府に見解をお尋ねしたいと思います。
 立法府は、この女性宮家の創設等ということについて重く受けとめ、検討を行うべきだ、我々立法府はこのように八党二会派で合意をしたわけであります。政府は、女性宮家の創設等の検討を行うべきということを考えますが、政府の基本姿勢はいかがでしょうか。
 また、我々民進党としましては、女性宮家の創設等に関する検討結果の国会報告の時期については、法案成立後一年を目途とすべきという主張をしてまいりました。附帯決議をしっかりまとめるよう努力もいたします。政府においても、これに沿った議論をして結果を出していただけますでしょうか。いかがでしょうか。
この発言だけを見る →
菅義偉#28
○菅国務大臣 女性皇族の婚姻等による皇族数の減少等に係る問題については、皇族方の御年齢からしても先延ばしすることはできない重要な課題であると認識をいたしております。
 また、そのための方策について、今御披瀝ありましたけれども、野田政権当時まとめられた皇室制度に関する有識者ヒアリングを踏まえた論点整理、この中にも示されておりますとおり、いろいろな考え方やいろいろな意見がある。国民のコンセンサスを得るために、十分な分析、検討と慎重な手続が必要であるというふうに考えています。
 政府としては、衆参正副議長の議論の取りまとめを受けた各政党各会派間の協議を踏まえ、国民世論の動向に留意しつつ、適切に検討を進めてまいりたいと考えています。
この発言だけを見る →
馬淵澄夫#29
○馬淵委員 ありがとうございます。
 今、長官からは、政府としてもこれは十分な分析、検討が必要との認識を示していただきました。一方で、慎重な手続、これも必要だということで、我々が申し上げた一年を目途とすべきとの主張にはお答えいただけませんでしたが、先延ばしすることができない重要な課題だという認識は確認させていただきました。
 そこで、済みません、改めてさらに問わせていただきますが、安定的な皇位継承を確保するための女性宮家の創設等について、政府において速やかに検討すべきとの点において各政党各会派の共通認識に至っていたというこの立法府の取りまとめ、すなわちこれは、法施行後速やかに検討を行うためにも法施行前に検討を行うべきである、このように私どもは考えておりますが、これはいかがでしょうか。お願いいたします。
この発言だけを見る →
← 戻る