島田佳和の発言 (経済産業委員会)

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○島田委員 ありがとうございます。
 何か七千社とか、非常にちょっと多目な数字が出ていたんですけれども、実際、一部調査では、職場で実施された回答は二・八%みたいな調査も出ておりますので、ただ消費をふやせ、お金を使えというのでは企業も消費者もなかなか動かないということは、今回、この三回のプレミアムフライデーで、一つの課題だというふうに浮かび上がってきたんだろうと思います。
 そういった上で、ちょっと私の方から一つ提案をさせていただきたいのが、ただ消費をふやせということではなくて、このプレミアムフライデーの時間を使うことによって、それが本業にフィードバックされたり、新しい新規事業のアイデアが生まれたりといった使い方、そういうアングルを加えるべきではないかというふうに思っております。
 一言で言えば、ライフスタイルマーケティングをもっと深掘りしていく必要があるということなんですけれども、あらゆるビジネスコンセプトの中心に顧客を置くという考え方がなかなか日本の企業にまだまだ広まっていないというところがありまして、きょうは二つ、そのライフスタイルマーケティングから生まれた商品、サービスを、事例を紹介させていただきたいと思います。
 世界じゅうで今一番売れているビデオカメラって何ですかと聞くと、大体一般の人は、ソニーかなとか、パナソニックかな、ビクターかな、シャープかなというふうに考えられるんですけれども、実は、きょう資料でも配らせていただきましたが、ゴープロという小さなカメラ、これが今世界じゅうで一番売れているビデオカメラであります。もちろんアクションカメラのセグメントとしても一番なんですけれども、そして二〇一二年には、もう既にソニーのビデオカメラの販売台数をこの小さなゴープロが超えてしまったというぐらいのインパクトがあります。
 ここで何でゴープロの話をしたいかといいますと、このゴープロが開発された経緯、開発した人間というのは、電機メーカーの人間でもなくて、例えば電子工学を学んだ学生でもなくて、この資料一の右下にあります。ニック・ウッドマンというサーファーなんです。彼は、要は仲間のサーファーが腕に一生懸命固定しながらサーフィンの映像を撮っている姿を見て、何とかこれを商品化できないかということで、最初は腕バンド、アームバンドでカメラを固定するやり方でやっていたんですけれども、やはりこれでは思うような画像が撮れないということで、サーフボードに載るぐらい小さくて、防水機能があるカメラ、そして振動にも強いということでこのゴープロを開発したと。
 逆に日本のビデオカメラというのは、皆さん御存じだと思うんですけれども、例えば、夜でも撮れるナイトショットとか、三十倍ズーム、こんなのも撮れますよとか、どんどん機能をつけていって、いわゆるフィーチャークリープと言われるんですけれども、使うかどうかもわからないような機能までどんどん盛り込んでいって、なおかつ、お値段聞いてびっくりみたいな、価格とスペックで勝負をしてきたがゆえにこのゴープロに後塵を拝してしまったという状況があります。
 このゴープロは、モニターもないし、何が写っているかもわからないんです、あけてみないと。ズームもないし、もちろん値段もそこそこするんですよ。これは三万円、四万円、こんなちっちゃいんですけれども、する。でも、それが今ユーザーに爆発的に受けて、一時、時価総額一兆円、株式公開したとき一兆円と。ソニーが今は時価総額大体五兆円ぐらいですから、短時間で、しかも少ない人数で立ち上げた会社としては非常に優秀な会社ではないかなというふうに思っております。
 まさにこれが、ライフスタイルから生まれた顧客のニーズを的確に捉えて、そしてそれが世界市場を席巻するという、非常にいい例の商品じゃないかというふうに思っております。
 商品ではなくてサービスというところでいいますと、最近日本でも進出してきておりますし、二〇二〇年までにはまだ四店舗ふえるというふうに言われております、スウェーデンの家具メーカーのイケア、これも日本の家具屋さんを思い出していただくとわかるんですけれども、大体、家具屋さんに行くと、たんす売り場、ソファー売り場、机売り場というのが全部分かれて、なおかつ、仕入れ先も違いますから、ベッドメーカーのデザインと色とサイズ、それがたんすに合わない、ソファーに合わない、家のコーディネートはめちゃくちゃみたいなのが日本の家具事情であったわけですけれども、このイケアがやったことは、サイズも色もデザインも全部モジュール化して、なおかつ、例えば猫を飼っている方がいたら、キャットラバーズというくくりで一つの部屋を丸ごとコーディネートしたのを売り場につくる。
 ですから、猫を飼っている人がイケアに行けば、あっ、こういうコーディネートをすれば猫も喜ぶし、家も汚れないし、例えば、傷に強いようなたんすであったりとか、猫が上って楽しいようなポールをつくるとか、それが全て同じデザインで一つの部屋をコーディネートできる。もう一つ隣の次のところに行けば、今度はバイシクルラバーズといって、自転車を乗る人が壁に自転車がかけられるような家具があったりとか、それも全てライフスタイルに基づいたコンセプト、コーディネートを提案し、それを顧客が喜んで買っている。
 これもやはり、ライフスタイルに基づいたサービスが新しく生まれたということであります。
 こういった事例を考えますと、まさにこのプレミアムフライデー、金曜日の三時に、それまでの、仕事をしていたいわゆる生産者の立場から消費者の立場に変わるわけですけれども、消費者の立場として消費者の時間を使い、本業、自分の仕事にフィードバックできるようなアイデアとか、あとは新規事業とか、あと、もしかしたら自分で会社を立ち上げるとかといったアイデアを探す時間、それは会社のためにもなり、皆さん従業員のためでもあるんですよといったメッセージが経産省の方からも私は必要だったんじゃないかなというふうに思っております。
 このライフスタイルマーケティング、まだまだ日本の企業はこの意識が低いと思うんですけれども、経産省としてどういうふうに捉えているか。その辺をお聞かせ願いたいと思います。

発言情報

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発言者: 島田佳和

speaker_id: 16724

日付: 2017-05-24

院: 衆議院

会議名: 経済産業委員会