河戸光彦の発言 (決算行政監視委員会)
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○河戸会計検査院長 平成二十七年度決算検査報告につきまして、その概要を御説明いたします。
会計検査院は、平成二十八年九月二日、内閣から平成二十七年度歳入歳出決算の送付を受け、その検査を行って、平成二十七年度決算検査報告とともに、平成二十八年十一月七日、内閣に回付いたしました。
平成二十七年度の一般会計の決算は、歳入百二兆千七百五十三億余円、歳出九十八兆二千三百三億余円でありまして、会計検査院はこれらの決算を確認いたしました。
平成二十七年度の特別会計につきまして、会計検査院は十四特別会計それぞれの歳入、歳出の決算を確認いたしました。
また、国税収納金整理資金は、収納済み額七十三兆四千百六十七億余円、歳入組み入れ額五十七兆千五百二十三億余円でありまして、会計検査院はこれらの受け払い額を検査完了いたしました。
平成二十七年度の政府関係機関につきまして、会計検査院は四政府関係機関それぞれの収入、支出の決算額を検査完了いたしました。
平成二十七年度の歳入歳出等に関し、会計検査院は、国、政府関係機関、国の出資団体等の検査対象機関について、書面検査及び実地検査を実施いたしました。そして、検査の進行に伴い、関係者に対して七百余事項の質問を発しております。
検査の結果、検査報告に掲記した不当事項等について、その概要を御説明いたします。
まず、法律、政令もしくは予算に違反しまたは不当と認めた事項は、合計三百四十五件、百七十八億三千五百四十一万余円であります。
このうち、収入に関するものは、六件、九十七億七千百七万余円であります。
その内訳は、会計経理が適正を欠いていたもの、租税の徴収が適正でなかったもの、保険料の徴収が適正でなかったものなどとなっております。
また、支出に関するものは、三百三十六件、七十八億四千七百九十九万余円であります。
その内訳は、会計経理が適正を欠いていたもの、委託費の支払いが過大となっていたもの並びに補助事業の実施及び経理が不当なもの、保険の給付が適正でなかったもの、医療費の支払いが過大となっていたもの、補助事業の実施及び経理が不当なものなどとなっております。
以上の収入、支出に関するもののほか、物品の管理が適切でなかったものなどが、三件、二億千六百三十四万余円あります。
次に、平成二十七年十一月から二十八年十月までの間におきまして、会計検査院法第三十四条または第三十六条の規定により意見を表示しまたは処置を要求いたしましたものは四十三件であります。
その内訳は、内閣官房及び内閣府本府における物品の管理等に関するもの、預金保険機構の金融機能早期健全化勘定における利益剰余金に関するもの、生活福祉資金貸付事業の実施のために保有されている資金の規模等に関するもの、道路事業、河川事業及び砂防事業において取得した電気通信設備の物品管理簿への記録に関するもの、国有財産台帳に記録する艦船の価格に関するものなどとなっております。
次に、本院の指摘に基づき当局において改善の処置を講じた事項は四十九件であります。
その内訳は、農業基盤整備促進事業等における定額助成の実施に関するもの、仮設物として記録されていた重要物品の物品増減及び現在額報告書への計上に関するもの、警戒管制レーダー装置の試行定期修理等における物品等の調達に関するもの、在籍型出向者に係る機構負担金等に関するもの、証券化支援事業における政府出資金の規模の見直しに関するものなどとなっております。
次に、不当事項に係る是正措置等の検査の結果につきましては、昭和二十一年度から平成二十六年度までの検査報告に掲記した不当事項のうち、是正措置が未済となっているものは四十省庁等における四百四十四件、百六億千五百三十六万余円、このうち、金銭を返還させる是正措置を必要とするものは四十省庁等における四百三十二件、百二億七千五百七十万余円となっております。
また、平成二十六年度決算検査報告において改善の処置の履行状況を継続して検査していくこととした本院の指摘に基づき当局において改善の処置を講じた事項のうち、改善の処置が履行されていなかったものはありませんでした。
次に、平成二十七年十一月から二十八年十月までの間におきまして、会計検査院法第三十条の二の規定により国会及び内閣に対して報告いたしましたものは、各省庁等における政策評価の実施状況等に関するもの、独立行政法人及び国立大学法人等の自己収入の確保等に向けた取り組みの状況に関するもの、社会資本整備総合交付金等による事業等の実施状況に関するもの、北海道、四国、九州各旅客鉄道株式会社の経営状況等に関するもの、原子力災害対策に係る施設等の整備等の状況に関するもの、日本郵政グループの経営状況等に関するもの、米の生産調整対策の実施状況等に関するもの、国立大学法人が大学に設置する附属病院の運営に関するもの、独立行政法人における民間委託の状況に関するもの、政府の情報システムを統合、集約等するための政府共通プラットホームの整備及び運用の状況に関するものの十件となっております。
次に、平成二十七年十一月から二十八年十月までの間におきまして、国会からの検査要請事項に関し、会計検査院法第三十条の三の規定により検査の結果を報告いたしましたものは、介護保険制度の実施状況に関するもの、東日本大震災からの復興等に対する事業の実施状況等に関するものの二件となっております。
次に、本院の検査業務のうち、検査報告に掲記する必要があると認めた特定の検査対象に関する事項は六件であります。
その内訳は、国外に所在する中古の建物に係る所得税法上の減価償却費に関するもの、滑走路等の耐震化工事における薬液注入工の施工不良等の状況に関するもの、量的・質的金融緩和等の日本銀行の財務への影響に関するもの、東日本、中日本、西日本各高速道路株式会社のグループ経営等の状況に関するもの、独立行政法人都市再生機構の千葉ニュータウン事業における補償契約等に関するものなどとなっております。
次に、国民の関心の高い事項等に関する検査の状況として、これまで御説明いたしました事例などを整理し、検査報告に掲記しております。
最後に、特別会計に関する法律に基づき、平成二十七年十一月に内閣から送付を受けた平成二十六年度特別会計財務書類について検査した旨を、検査報告に掲記いたしました。
以上をもって概要の説明を終わります。
会計検査院といたしましては、機会あるごとに関係省庁などに対して適正な会計経理の執行について努力を求めてまいりましたが、なお、ただいま申し述べましたような事例がありますので、関係各省庁などにおいてもさらに特段の努力を払うよう望んでいる次第であります。
次に、平成二十七年度国有財産検査報告につきまして、その概要を御説明いたします。
会計検査院は、平成二十八年九月二日、内閣から平成二十七年度国有財産増減及び現在額総計算書及び平成二十七年度国有財産無償貸付状況総計算書の送付を受け、その検査を行って、平成二十七年度国有財産検査報告とともに、平成二十八年十一月七日、内閣に回付いたしました。
平成二十七年度末の国有財産現在額は百五兆九百八十二億余円、無償貸付財産の総額は一兆五百六十三億余円になっております。
検査の結果、国有財産の管理及び処分に関しまして、平成二十七年度決算検査報告に掲記いたしましたものは十一件であります。
その内訳は、不当事項といたしまして、林道新設工事における残土処理場の選定に関するもの、火薬庫の周囲の土堤改修工事の設計に関するもの、意見を表示しまたは処置を要求した事項といたしまして、国有林野事業における立木販売に係る造材作業及び集材作業に係る経費の積算に関するもの、国有財産台帳に記録する艦船の価格に関するもの、本院の指摘に基づき当局において改善の処置を講じた事項といたしまして、用途廃止した回転翼航空機の売却及び装備品の管理等に関するもの、海上自衛隊の火薬庫の管理に関するもの、回転翼航空機で使用するレーダー試験器及び着艦拘束装置に関するもの、証券化支援事業における政府出資金の規模の見直しに関するもの、特定検査対象に関する検査状況といたしまして、滑走路等の耐震化工事における薬液注入工の施工不良等の状況に関するものなどとなっております。
以上をもって概要の説明を終わります。