細野豪志の発言 (憲法審査会)

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○細野委員 民進党の細野豪志です。
 会長、発言の機会をいただきまして、ありがとうございます。
 多くの方から御発言がありましたけれども、まずこの地方自治について我々が認識しなければならないのは、やはり憲法のわずか四条文という規律密度の低さだろうというふうに思います。
 国と地方は対等だといいますが、憲法上、国会について二十四条文、内閣は十一条文、財政は九条文、これだけの充実した記述があるのに対して、わずか四条文というのはいかにも内容が薄い。これをどう改正するかということを前向きに議論すべき時期が来ているというふうに考えます。
 多くの御発言はありましたけれども、私、条文に基づいて、私の思うところを述べさせていただきたいと思います。
 まず、九十二条ですが、地方公共団体のあり方について、「地方自治の本旨に基いて、法律でこれを定める。」というふうに書かれています。これは、憲法が最も重要な地方自治の原則について法律に丸投げをしている規定というふうにみなさなければならないというふうに思います。
 やはり補完性の原理、これは、既に地方分権一括法でこういう書き方がなされております。住民に身近な行政はできる限り身近な地方自治体に委ねる。これが憲法上も極めて的確な条文として該当し得るのではないかというふうに思いますので、補完性の原理について書き込むこと。さらには、住民自治、団体自治についても、やはり九十二条を改正して書き込むべきであるというふうに思います。
 次に、九十三条ですが、まず問題提起として私の方で申し上げたいのは、地方公共団体というこの言葉が極めて曖昧であるということであります。これは政府を指すのか、議会も含めるのか、もしくはエリアのことを指しているのか、極めて曖昧です。
 そこで、定義を明確にすべきだというふうに思います。地方自治体ということを述べた上で、地方自治体には立法機関及び地方政府を設置すると書くのが適切だと考えます。やはり地方にも政府があるのだということを明確にすることによって、条例や課税権の問題にも必然的に議論が波及するというふうに考えるからであります。
 次に、地方自治体の種類であります。
 ここに道州制を書くべきではないかという議論も先ほどありましたが、ここは地方の自由度をある程度許容すべきではないかというふうに思います。すなわち、地方自治体の種類については法律でこれを定めるとした上で、地方自治体の意思というものを尊重するという書き方をしておけば、道州制も許容し得るし、また、例えば政令市が特別自治市に移行するような場合についても、住民投票によって移行可能であるというふうに私は考えます。
 また、もう一点、重要な問題として我々が考えなければならないのは地方議会のあり方です。
 先日、高知県の大川村が町村総会を開く、地方議会を解散するという話が出てまいりました。これは地方自治法で認められておりますので可能ではありますが、憲法上はかなりぎりぎりの措置だと私は思います。
 また、大川村はわずか四百人ですから住民総会はできますが、例えば数千人の村であるとか、また一万人程度の町であるとか、そういったところで議会改革をする場合に、私は二元代表制はかなりもう無理があるのではないかというふうに思っておりまして、例えば議院内閣制のような制度を導入するということは憲法上認められていません。したがって、地方自治体のそれぞれの実情に合わせて議会を柔軟にやり得る書き方にすべきだというのが私の考えです。
 そもそも、考えてみれば、一千万人を超える東京都から数百名の村まで一律にやるのは、やはり無理があるということをあわせて申し上げたいと思います。
 時間がなくなりましたのであとは省かせていただきますが、課税権さらには条例制定権の拡充に加えて、住民投票についてもしっかりと位置づけるべきであるというふうに考えます。
 最後に一言申し上げたいのは、私も地方自治について具体的な提案をいたしましたが、残念ながら、余り反応はありませんでした。したがって、各党が、きょう前向きな発言がありましたので、しっかりと議論を進めていくことを期待したいというふうに思います。
 思い起こすべきは、自由民権運動の時代、明治憲法の時代に、五日市憲法であるとか植木枝盛であるとか、いわゆる私擬憲法が地方から出てきたことは特筆すべきだというふうに思います。
 先日、愛知県の大村知事が、地方自治こそ憲法改正の主題であるべきだという御発言をされましたが、地方がしっかりそういう声を上げ、国会は受けとめて各党で議論を進め、しっかりと八章についての改正が前に進むことを期待しておるということを最後に申し上げて、私の発言を終わりたいと思います。
 ありがとうございました。

発言情報

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発言者: 細野豪志

speaker_id: 7754

日付: 2017-05-18

院: 衆議院

会議名: 憲法審査会