宍戸常寿の発言 (憲法審査会)
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○宍戸参考人 御質問をありがとうございました。二点、簡潔にお答えを申し上げます。
第一に、先ほど私の報告でも言及いたしました本年一月三十一日の最高裁決定の評価でございますけれども、私は非常に好意的に受けとめております。
つまり、検索エンジンがインターネット上で社会的基盤として重要であるという側面と、それからやはり、先生御指摘のとおり、時の経過によって、過去の前科のような不名誉な事実であったり知られたくないような情報というものについて保護のバランスをとらなければいけない、その考え方に立って一定の枠組みを示したという点において、私はこの決定を評価するものでございます。
二点目に移りますが、御質問において、時の経過によって不名誉な事実などがいわば忘れられるということについて、憲法改正ないし立法で一定の措置をとる必要があるのではないかという御質問でございますが、私は、現時点ではやや時期尚早ではないか、否定するものではございませんが、時期尚早ではないかというふうに考えております。
と申しますのは、そこで問題になる情報の性質の中にも、前科のようなものもあれば、あるいは犯罪被害にかかわるようなものもあれば、例えば弁護士でありますとか医者でありますとか、ある種の専門家のような方が一定の処分を受けたということを早く消したいというような行政処分にかかわるものまで、非常に多様なものがございます。
また、現在、忘れられる権利を裁判で訴えられる方の多くは、やはり一定の訴訟で争える方ということが多くて、現に訴訟で争えないようないわば声なき声というものを事業者の自主規制あるいは官民の共同規制などでどうやって実現していくか、非常に難しい状況にありますので、現在は、裁判例など、あるいは事業者の取り組みというものを見守って、それが見えてきた段階で一定の立法化というものを考えたらよろしいのではないか、このように現在考えているところでございます。
以上です。